
「英雄 HERO」のような剣の達人を主人公に据えた小説は昔からあって、
武侠ものと呼ばれています。
武侠もの、という言葉は日本の明治時代の冒険小説家、押川春浪(「海底軍艦」の原作者!)によって作られたとする説が有力だそうです。
若者が山にこもって修業し、山をおりて復讐を果たすといった物語が多い様ですが、
黒装束の無名には、もっと何か胸に期するものがあるようで、謎めいています。
甘粛省 敦煌から二百キロ、海抜三千メートルを超える当金山で撮影は、
クランクインしてます。昼夜の気温差が激しくスタッフは高山病の危険にもさらされていたとか。
さらにスタッフは現地で”鬼魔城”とも呼ばれる雅丹の砂漠地帯で、
秦軍に扮した人民解放軍の野戦場面などが撮影されています。
内モンゴルにある胡楊林の林での撮影シーンには、ロケ地にスタッフを派遣し、
紅葉の様子を逐一ビデオに撮って報告させ、
完璧に紅葉するやいなや撮影隊はロケ地に急行すると、落ち葉を色分けし、
階級に分けて同時に3、4台のカメラを回したといいます。
四川省(しせん Sichuan )南西部の秘境の地、
九寨溝( Jiu Zhai Gou = Nine Villages Valley
)の矢竹海( Jian Zhu Hai = Arrow Bamboo
Sea / Cold Arrow Lake )の湖で無名と殘劍が飛雪を祀るために戦うシーンがロケーションされています。
九賽溝は 1992 年にユネスコ世界自然遺産 UNESCO
WORLD HERITAGE に登録された場所で、九賽溝という名は、溝(峡谷)にある九つのチベット族の古い寨(村)に由来するといいます。
矢竹海というのは、ジャイアントパンダの好物である唯一の竹の種類である矢竹、別名、冷矢竹(
Gelidocalamus fangianus )と中国モミの木に囲まれているから、そういう名称らしいのですが。
エメラルドグリーンの湖面が鏡の様に山のみどりを映すのは、昼前のわずか2時間。
撮影班は、ワイヤーアクションのあるこの場面の収録に実に20日を掛けたそうです。
また秦王の居城 秦宮殿は『始皇帝暗殺』撮影のために建てられた華東地区 浙江省(チョーチャン
Heng Dian, China )の浙江スタジオ(オリエント・ハリウッド
Orient Hollywood )にある大規模なセットの内部をそっくり改装し使われています。
歴史的検証の上の春秋時代(B.C. 771 - B.C.
221 )と秦帝国 (B.C. 221 - B.C. 206 )の建築様式だそうです。
衣装の和田エミは、
作品の各パートを5色の色に分けて
衣装作りをしており、赤だけでも五十二色が用意されたそうです。
神秘・死を表す【黒】
激情と嫉妬を表す【赤】
ロマンを表す【藍色】
回想を表す【緑】
真実を表す【白】
なのですが、
羅生門式に繰返される回想シーンで、
その意味合いの相違により、
人物は全員が赤、藍、緑、白の衣装をつけて登場しています。
黒は無名の色で、同時に秦のイメージカラーで、
これだけが全編を通して出てきます。
はじめからこのような色分けによるシーンの撮影が構想されていたわけでなく、
和田さんと相談の上、採用されたアイディアの様です。
実際、赤と白は準備段階では、
逆の場面で使用されるはずのものが、
直前で入れ替わり、
赤の場面を増やすため、
ナイトシーンが増えたという話です。
無名のジェット・リーのみならず、 端役で登場のチャン・ツィイーを含む…
以下はネタバレになるので、この続きはhttp://www.cam.hi-ho.ne.jp/la-mer/Pic-hero.html にて脚本レビューの頁をご覧下さい。


武侠ものと呼ばれています。
武侠もの、という言葉は日本の明治時代の冒険小説家、押川春浪(「海底軍艦」の原作者!)によって作られたとする説が有力だそうです。
若者が山にこもって修業し、山をおりて復讐を果たすといった物語が多い様ですが、
黒装束の無名には、もっと何か胸に期するものがあるようで、謎めいています。
甘粛省 敦煌から二百キロ、海抜三千メートルを超える当金山で撮影は、
クランクインしてます。昼夜の気温差が激しくスタッフは高山病の危険にもさらされていたとか。
さらにスタッフは現地で”鬼魔城”とも呼ばれる雅丹の砂漠地帯で、
秦軍に扮した人民解放軍の野戦場面などが撮影されています。
内モンゴルにある胡楊林の林での撮影シーンには、ロケ地にスタッフを派遣し、
紅葉の様子を逐一ビデオに撮って報告させ、
完璧に紅葉するやいなや撮影隊はロケ地に急行すると、落ち葉を色分けし、
階級に分けて同時に3、4台のカメラを回したといいます。
四川省(しせん Sichuan )南西部の秘境の地、
九寨溝( Jiu Zhai Gou = Nine Villages Valley
)の矢竹海( Jian Zhu Hai = Arrow Bamboo
Sea / Cold Arrow Lake )の湖で無名と殘劍が飛雪を祀るために戦うシーンがロケーションされています。
九賽溝は 1992 年にユネスコ世界自然遺産 UNESCO
WORLD HERITAGE に登録された場所で、九賽溝という名は、溝(峡谷)にある九つのチベット族の古い寨(村)に由来するといいます。
矢竹海というのは、ジャイアントパンダの好物である唯一の竹の種類である矢竹、別名、冷矢竹(
Gelidocalamus fangianus )と中国モミの木に囲まれているから、そういう名称らしいのですが。
エメラルドグリーンの湖面が鏡の様に山のみどりを映すのは、昼前のわずか2時間。
撮影班は、ワイヤーアクションのあるこの場面の収録に実に20日を掛けたそうです。
また秦王の居城 秦宮殿は『始皇帝暗殺』撮影のために建てられた華東地区 浙江省(チョーチャン
Heng Dian, China )の浙江スタジオ(オリエント・ハリウッド
Orient Hollywood )にある大規模なセットの内部をそっくり改装し使われています。
歴史的検証の上の春秋時代(B.C. 771 - B.C.
221 )と秦帝国 (B.C. 221 - B.C. 206 )の建築様式だそうです。
衣装の和田エミは、
作品の各パートを5色の色に分けて
衣装作りをしており、赤だけでも五十二色が用意されたそうです。
神秘・死を表す【黒】
激情と嫉妬を表す【赤】
ロマンを表す【藍色】
回想を表す【緑】
真実を表す【白】
なのですが、
羅生門式に繰返される回想シーンで、
その意味合いの相違により、
人物は全員が赤、藍、緑、白の衣装をつけて登場しています。
黒は無名の色で、同時に秦のイメージカラーで、
これだけが全編を通して出てきます。
はじめからこのような色分けによるシーンの撮影が構想されていたわけでなく、
和田さんと相談の上、採用されたアイディアの様です。
実際、赤と白は準備段階では、
逆の場面で使用されるはずのものが、
直前で入れ替わり、
赤の場面を増やすため、
ナイトシーンが増えたという話です。
無名のジェット・リーのみならず、 端役で登場のチャン・ツィイーを含む…
以下はネタバレになるので、この続きはhttp://www.cam.hi-ho.ne.jp/la-mer/Pic-hero.html にて脚本レビューの頁をご覧下さい。


裏話すごいですね!!
読むともう一度映画が観たくなってしまいました(笑)
逆TBさせてくださいね♪
こんな裏話が知れるなんて、すごい贅沢です。
こういう映画ってその国のその時代背景がわからないとちょっと難しい感じもありますが、逆に映画を観て昔の歴史に興味を持つこともできますよね。
この映画で使われたロケ地にも一度訪れてみたいな~、いや中国に行きたいな~と感じさせられるくらい自然がきれいでした。
こちらからもTBさせて頂きました。
映画とは少し離れますが、九寨溝の湖は色も大きさも雰囲気も様々で、確かに時間帯により微妙に色が変わってました。「箭(=矢)竹海」を訪れた時はちょうど雨で、きれいな色が見れなかったのは残念でした。
また覗かせていただきます。
ネタばれ改行後のリンクが切れていて、ページに飛べなかったみたいですね。
急ぎ修正しました。ネタばれページもご覧ください。