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映画制作裏話ブログ

映画制作裏話をかき集め作品ごとに整理したブログです。mixi「独身社会人映画ファンコミニティ」のログ集!

制作裏話「ミリオンダラー・ベイビー」

2005年06月23日 | 映画原作 映画製作裏話 独身社会人
アカデミー賞の事前の下馬評判では、「ミリオンダラー・ベイビー」と
スコセッシ監督の「アビエイター」のどちらがオスカーを制するかが評判でした。
が、巨額の制作費を投入したデュカプリオの主演映画は、
この場末のボクシング・ジムの男と女のドラマに敗れています。

『 ミリオンダラー・ベイビー』の原作者はF・X・トゥール ( 1930-2002 )、
本名はジェリー・ボイドという
元々ボクシングのトレーナーやカットマン(止血役)として知られた人物だそうです。

ボクシングの世界の底辺に生きる人々の物語 6 編を収録した小説
「 テン・カウント (原題: ROPE BURNS: STORIES FROM THE CORNER ) 」
(訳:東 理夫、早川書房)で 70 歳の時に小説家としてデビューしたそうで、
その中にこの『 ミリオンダラー・ベイビー』も収録されています。
小説「テン・カウント」は、ジェリー・ボイドの長年のパートナーであり、
友人の Dub Huntley に捧げられています。
本書を手にしたイーストウッドが、
トゥールが作家になる夢を捨てられず七十歳にしてデビューを果たした元
ボクシング界の住人だという話を聞いて、著書の映画権を買ったと伝えられています。

 『ミリオンダラー・ベイビー』は激しいボクシング・シーンの連続ですが、
撮影に入る前のトレーニングで、ヒラリー・スワントンは足につくったマメがつぶれ
炎症を起こし、医者に「命にかかわる」とボクシングを止められていたという話が
伝わっています。
「自力では歩けなくなった。
もし、その炎症が血管を伝って心臓まで到達してしまうと
命があぶないと医者に言われたわ。
そして、足に血管が浮き上がってきたら、
それは最後の合図だと言ったの。……それはとても深刻だったわ」
とインタビューで当時を振り返っています。
トレーニンジムへはトレーナーにおぶられて通っていたようです。
でも、このことはクリントには絶対秘密にしていたの」と
監督であるクリント・イーストウッドの前では平静を装っていたことを告白しています。
リングでは壮絶なファイトを見せている彼女ですが、
リングに上るまでにも大変なガッツを見せていたわけです。

次々に出てくる対戦場面がすごいですね。
当然、振り付け等もあったはずですが、
比較的離れた場所からリング全体を捉えるカメラワークにも負けず、
怒涛の疾走するようなパンチを選手同士浴びせあっています。
女性の格闘技だからといって、アイドル性を強調するようなショーではなく、
ましてやキャット・ファイトをウリにするような扇情的なものではなく
闘争本能を満たすこと本位に試合が進んでゆくことに舌を巻いたです。

”青い熊”ビリー役の女子ボクサーは、女優ではなく本物の三階級制覇の
世界チャンピオンだそうです。
恐ろしく強いのですが、
劇中のラフファイトぶりも徹底したもので、
よくまあ世界ランカーが、これほどまでの悪役を引き受けたものだと
驚かされます

鼻の応急処置の場面で…

以下はネタバレになるので、この続きはhttp://www.cam.hi-ho.ne.jp/la-mer/Pic-mdbaby.htmlにて脚本レビューの頁をご覧下さい。

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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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はじめまして。 (minori)
2005-06-24 19:54:22
minoriと申します。

TBどうもありがとうございました。

へええ、ヒラリーってあの筋肉だけで

凄いと思ったんですけど

もっと凄いアプローチをしてたんですねぇ。

感動ですね。

モ・クシュラのもう一つの意味、

なるほどーって感じです。



それではまた遊びにきますね。
返信する
ヒラリー (管理人・新宿です)
2005-06-26 10:24:58
minoriさん、コメントありがとうございます。

すごい頑張っていたヒラリー。

ハリウッドの俳優さんたちは高額なギャラを取りますけど、身体を犠牲にしているようなところがあります。

撮影中は他の仕事が出来なくなるし、健康管理のために自分で健康管理スタッフを抱えたりするので自然とそうなってしまうのでしょう。

役づくりに関する自己投資を惜しまないということですね。

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