原作と映画はともに夜のルーヴル美術館内から始まります。
閉館後のひっそりとした展示室をひとり逃げる館長のジャック・ソニエール
(ジャン=ピエール・マリエール)と、彼を追うフードの男。
フードから覗く男の顔は異様に白い。
彼は色素欠如症のシラスという名のオプス・デイという教会の修行僧です。
ソニエールは壁の絵画をむしり下ろすと、
背後の警報装置が作動し、鉄格子がソニエールと男の間に下ります。
シラスは倒れたソニエールに拳銃を突きつけ、
「答えろ」と冷たく言い放つ。
原作のおなじ出だしでは、このあとのソニエールが何と答えたかが出てきませんが、
映画でははっきりローズ・ラインとわかるようにしゃべっています。
“薔薇の印の下にキー・ストーンが横たわる”という暗号の解読をシラスは迫るのですが、
“薔薇の印”というのは、
グリニッジ日付変更線が制定される前の日付変更線、
パリ市内のサン・シュルピス教会を基点とするローズ・ラインのことを
指しているのだと知ります。
場面が切り替わって、講演会のためパリを訪れていた
ハーヴァード大学の教授ロバート・ラングドン(トム・ハンクス)の
講演の様子が登場します。
原作ではホテルのベッドで眠っているラングドンがフロントからの電話で、
無理やり起こされるところからで、そのあと
ラングドンの回想で講演の場面が出てきます。
これはどちらでもいいのですが、注目すべきはこの講演の内容です。
原作では女性司会者がウケを狙ってラングドンを
「ハリス・ツイードのハリソン・フォード」等と
四十代の美男子教授であるあたりから教授の紹介が始まっています。
原作者によれば、ラングドンは俳優ハリソン・フォードをイメージして
創作したといいます。
ですからこの描写はおかしくはないのですが、
映画では作品のテーマに関わる、宗教と象徴について話が出てきます。
フランス市民には、KKK団の服装のように見える白い目だしフードは、
スペインでは僧衣のシンボルであり、悪魔の三叉の鉾は海神ポセイドンの鉾です。
ナチのカギ十字は、ブッタのシンボルです。
宗教と象徴がテーマといいながら、講演では、
現代社会で悪魔信仰と考えられているものが、古い異教徒のシンボルであった事例が
スライドで投影されることに注意して置いてください。
同じ主旨の議論が原作では、ラングドンとファーシュ警部の対面場面に出てきています。
銃で撃たれるソニエールが出てきて、
今度は書店でサイン会に出ているラングドン。
コレ警部補はホテルではなくて、このサイン会の会場にやってきます。
寝込みをたたき起こすより、絵になるような変更がされているわけですが、
ここでラングドンがサインしている本はあとでも出てきますので、覚えておいてください。
原作ではこの著作はまだ草稿段階で、
草案を編集者がラングドンに無断でソニエールに送っています。
それがのちのちソニエールとラングドンの接点であるという風に
警察に誤解されてしまいます。
コレ警部補に車でルーヴル美術館に連れてこられたラングドンは、
ガラスのピラミッドの前で
フランス司法警察のベズ・ファーシュ警部(ジャン・レノ)と顔を合わせます…
以下はネタバレとなるので
http://www.cam.hi-ho.ne.jp/la-mer/#k
にて映画原作小説、映画脚本対比レビュー「ダ・ヴィンチ・コード」の頁をご覧下さい。
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