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映画制作裏話ブログ

映画制作裏話をかき集め作品ごとに整理したブログです。mixi「独身社会人映画ファンコミニティ」のログ集!

原作と映画比較「ハリー・ポッターと炎のゴブレット」

2015年06月11日 | 映画原作 映画製作裏話 独身社会人
映画も原作もともに「リドルの館」から始まります。
過去のシリーズ作品を知らない人は、
この廃屋は単にハリー・ポッターの敵の隠れ家にしが見えないかもしれません。
まあ、それでも十分作品は楽しめますが、
アップになるトム・リドルの墓は、敵ヴォルデモート卿(レイフ・ファインズ)
の父のものです。
リドル親子の不幸な葛藤が、魔法界の魔人ヴォルデモート卿誕生の
もととなるのは、「ハリー・ポッターと秘密の部屋」に出てくる通りです。

映画では、窓辺にともった明かりを見て、
庭番のフランクがいたずら小僧が入り込んだと思って、
明かりを手にして駆けつけるところからドラマがスタートしますが、
原作では、そこが「リドルの館」と呼ばれ、
五十年前に三人の家族が変死を遂げた場所であるという村人の噂話から
始まっています。
「秘密の部屋」のクライマックスでヴォルデモート卿本人が語っている通り、
この変死はヴォルデモート卿の魔法による殺害であることは疑いの余地もありません。
フランクは殺人事件の容疑者として村人にうわさされますが、
なにせ外傷の無い突然死の為、そもそも警察も殺人事件として立件できず、
フランクは屋敷の所有者が代替わりしても、
そのまま敷地内の庭番の小屋に住み続けている、といった事情が語られてから、
フランクが母屋の明かりを認めて様子を見に行くところに繋がっています。

そこでフランクは不幸にも、隠れ住んでいたヴォルデモート卿としもべの
ワームテールの密談を聞いてしまいます。
映画ではここにバーティ・クラウチ・ジュニアもいます。
原作では彼の登場は下巻のお仕舞い近くです。
ミステリーの約束事に、事件の重要人物は冒頭近くに登場する人物に限られるというのが、
あります。
未知の人物が種明かしでいきなり登場し、犯人であったり、犯人を助ける人物であったりすることは、
読者に対してフェアでないからです。
「炎のゴブレット」はミステリー仕立てですので、
重要人物のバーティ・クラウチが終盤近くまでその存在を読者に知られていないことは、
本来約束に反します。
が、ミステリー仕立てとはいえ、ミステリーそのものではないので、
ドラマ全体が新しい人物の紹介編として機能している場合、
非難されるほどの約束破りということにはなりません。
「炎のゴブレット」の最後を見る限り、
差し迫ってバーティ・クラウチの再登場はなさそうですが、
デス・イーターと呼ばれるヴォルデモート卿のしもべである
戦闘集団の一員という設定ですので、デス・イーター紹介編とみれば、
これもルールの範疇以内と解釈できます。

映画では、早めにキャスト全員を紹介し、
注意してみますと裏設定なども、
あちらこちらの小さなセリフなどに織り込まれています。
複雑なストーリーを少しでも判りやすくするよう構成されています。

映画ではヴォルデモート卿らはハリーを手に入れる陰謀の相談をしているのですが、
大蛇のナギニはドアの外で聞き耳を立てていたフランクのことを、
部屋の中の人々に教える以外、特に何もしていないように見えます。
原作では蛇のエキスをワームテールが絞ってヴォルデモート卿に差し出しています。
それがこの時点でのヴォルデモート卿の命を支える唯一の栄養補給方法であることが
説明されています。

フランクの絶叫とともに、ハリー(ダニエル・ラドクリフ)がベッドで目を覚まします。
リドルの館の出来事はハリーの悪夢の中の記憶です。
ハリーのトレードマークの額の傷がズキズキと痛みます。
映画では、ハリーが目を覚ましたのは親友ロンの家ですが、
原作では、人間界のおじバーノン氏の家のハリーの部屋です。
毎回冒頭に登場するダーズリー一家は、今回は映画には登場していません。

例によってハリーは虐待の日々を送っていますが、
義兄弟のダドリーが学校から肥満を指摘され、
一家はみんなでダイエットの真っ最中。
ハリーも巻き添えを食って、ただでさえ貧弱な彼の食生活は、
ダドリーのご機嫌をなだめる為に更に細められ、
毎日すきっ腹を抱える羽目になっています。

ロン(ルパート・グリント)の父ウィーズリー氏が
クディッチのワールドカップ決勝戦のチケットを手に入れ、
ハリーを誘う知らせが届きます。
ロンの母モリーは、要らぬトラブルを避ける為、
おじにハリーを招待したい旨の手紙を送ります。
ハリーはおじにこの招待を飲ませる為に、人間界でも凶悪犯として知られる
ハリーのなづけ親シリウスの名をちらつかせます。
恐怖に駆られたおじはしぶしぶ承知。
が、約束の日時に、煙突から姿を見せようとしたウィーズリー氏と息子たちは、
おじの家が煙突を塞いでいた為に、中に閉じ込められてしまいます。
レンガを爆破して家の中に姿を見せるウィーズリー親子に、
おじ一家は…

以下はネタバレになるので、この続きはhttp://www.cam.hi-ho.ne.jp/la-mer/#kにて原作と映画比較レビューの頁をご覧下さい。

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
TBありがとうございます (みゃあ)
2005-12-16 09:37:52
はじめまして

TBありがとうございます。



実はハリー・ポッターシリーズはTVで放送された時観た位でして、「炎のゴブレット」が初めて映画館で観たハリー・ポッターシリーズでした。

そもそも前作はまだ観てませんし・・・



今回映画館で観たのを機に一度はじめから観なおしてみようと思っております。

返信する
TBありがとうございました (らくのしん)
2005-12-17 13:54:31
 炎のゴブレットは,明日,親父と見に行きます。なので,楽しみをとっておくため,映画との比較ブログは,明日,読ませてもらおうと思います。



 本当にありがとうございました。不死鳥の騎士団も上が終わりそうです。がんばります。
返信する
TBありがとうございました。 (ゆきち)
2005-12-18 13:17:27
 原作との比較、とても参考になります。

 原作は発売当時に一度読んだだけですし映画も細かいところを見逃していると思いますので、よい復習になりました。

 映画版は今後どんどん原作との兼ね合いが難しくなっていくと思うのですが、どのようにやりくりしていくのかが逆に楽しみです。



 

 
返信する
トラックバックありがとうございます (ミューチャ)
2005-12-18 23:50:54
こちらの記事は、映画を観た後に読ませていただいたのですが、「へーそうやったんかー」って色々わかって良かったです!

私はまだ、原作は読んだ事がありません。

私の妹が、原作を持ってるんで、機会があれば読ませてもらおうと思ってます。
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