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ライオンの詩 ~sing's word & diary 2

~永遠に生きるつもりで僕は生きる~by sing 1.26.2012

石北峠、気温9度の巻。

2012-10-14 20:10:03 | Weblog
なぜ急いでいたかと言うと、層雲峡からの石北峠を、明るい内に抜けたかったから。景色を観たかったわけではなく、寒さが尋常じゃないからなのだ。

明るい内に層雲峡も石北も抜けた。でも・・・ちょー寒かった。手は凍えるし、胸元から風は入ってくるし、足はスースーするし。悪寒はするし・・・。
気温9度の峠道。時速80キロ。そりゃぁ寒いって。

昼間の暖かさもあって、防寒対策が甘かったってのもある。

大雪の山々は、もう頭に雪を被ってる。そりゃぁ、寒いって。

これからは、3時過ぎたら100パーセントの防寒で行こうと、固く心に誓ったのである。

丘を越えて。

2012-10-14 19:57:43 | Weblog
結局、針路を北にとり出発。国道を使わずに道道で。
美瑛の裏側を抜けていく。

国道を挟んで、パッチワークの丘の逆側を、勝手に裏美瑛と呼び好んでいるが、パッチワークの丘の更に裏側も、またなかなかの景色である。名付けて、逆裏美瑛。・・・もういいって。

急いでいるとはいえ、やはり足を止めてしまうものだ。
バイクを停めて、砂利道をトコトコ歩いて、写真をパチリ。

だーれもいない逆裏美瑛。穴場ですよ。

あくまでも、仕方なしにだよ。

2012-10-14 12:52:27 | Weblog
お昼ですね。

ちょっと急いでいるもので、お昼ご飯を食べてる暇はないのです。

あっ、チーズ工房だ!・・・偶然だなぁ。通り道にチーズ工房があるだなんて。偶然だなぁ。

お昼ご飯の代わりに、チーズジェラートをシングルコーンで。

違うよ違うよ。急いでるから仕方なしにだよ。

だって、今晩の夢に出てきたら困るでしょ?

あぁ・・・とろけるぅ。。。

いざ、脱出。

2012-10-14 12:23:27 | Weblog
天気がいい。すごくいい。驚くほどいい。なのに・・・雨になるそうだ。本当かな?
富良野地方は、この週はずっと雨の予報。ならば、脱出するしかない。

ということで、朝からせっせと準備。結構せっせとやったつもりなのだが・・・火を起こして洗濯物を乾かしたりしていたら・・・こんな時間に。

こんな時間に出て、どこまで行けるのか?
どこは向かうのか?決めかねている。なぜなら、富良野は北海道のヘソ。ヘソ祭りがあるくらいヘソ。東西南北、どこへでも行けるという難関の場所。

とりあえず、バスも庭も片付けた。
荷物も積んだ。
身支度を整えたら出発だ。

ヤッホー富良野。天気がいいって・・・素晴らしい。

人生の過ごし方。その五。

2012-10-14 00:05:51 | Weblog

君さ、気に入った。これに名前を書いていってくれ。

ナイスオヤジは受付のカウンターの下からノートを取り出した。
表紙には「来館者名簿」とある。

これ、気に入ったから書いてもらうとかのモノじゃないんじゃないの?と思ったりする。
きっとあれだな。いっぱい買ってくれた人とか、可愛い女の子とか、人を選んで書かせてるんだな・・・と推測。

僕の前の記入者の日付けが三日前のものだったから、きっとそれで間違いない。うけるな、オヤジ。

もう飽きちゃったから、写真館も辞めちゃおうかなと言っていたので、尋ねてみる。

ここを辞めたらどうすんの?何すんの?・・・以下オヤジの話。

そうだなぁ、暖かい所がいいな。沖縄?沖縄は暑過ぎるから嫌だな。静岡辺りがいいな。
そこで、毎日飲んだくれながら・・・小説を書く。
写真?・・・写真はもういいや。辞めちゃう。

なんとも・・・すごいオヤジだよ。
多分きっと、この人はそうやって人生を過ごしてしまうんだよ。
そうやって、素晴らしき人生を歩んでいくんだよ。

色々な人生の過ごし方がある。
豪快なクセに打産的。造るのが好きなクセに壊すのはもっと好き。生きるのが上手なクセにハチャメチャに生きる。

そんなナイスオヤジ・・・偉人リストに入れようかな?どうしようかな?・・・今のところ・・・次点だな(笑)

またいつか、100円を持って遊びに行こうっと。

おわり。

人生の過ごし方。その四。

2012-10-13 23:43:06 | Weblog
聞くと、写真館を始めて来年で20年。

それにしても立派な建物である。
自分のですか?と聞くと、そうだよ、7200万円。あと五年ローンが残ってるけどね。と答えた。
二十五年で7200万円払えちゃうなんて、すごいな。

写真家・・・見る限り、そんなに儲かってるようには見えないのにな・・・。

富良野に来て30年。・・・最初の10年は何をしていたのかと聞くと、居酒屋をやっていたと答えた。

居酒屋?

ギャラリー兼BARみたいなものをやっていたそうだ。以下、ナイスオヤジの話。

それが、儲かっちゃって儲かっちゃってね。北の国からで富良野フィーバーがあってさ、もうバブルだよバブル。毎晩湯水のように金を使ったね。
で、二軒目の店を出してね、そこは女の子を置いてね、それがまた儲かっちゃって儲かっちゃって。富良野なんて夜が長いわけ。毎晩五軒、ハシゴして飲み歩いてたね。

へぇ・・・すごいな、この人。実業家じゃん。
で、どうしたんですか?
以下、ナイスオヤジの話。

このままでいいのかな?って思ってね。このままじゃ、おれは写真家ではなくなっちゃうなと思ってね。それはダメだなってね。
店、二軒とも閉めたよ。
で、ここを建てて、写真館を始めたんだよね。

ナイスオヤジ。
おれね、こういう人、こういう訳のわかんない人が大好きなんだよね。
自分の価値観だけを頼りに歩く人。他人の定規では測りようのない人。

おれね、自分にはポリシーが無いと思うんだよね。
で、おれね、この人にもポリシーが無いと思うんだよね。ポリシーが無い事がポリシー的なね。柔軟なんだよね。翻り方が半端じゃない。

続く。

人生の過ごし方。その三。

2012-10-13 21:57:49 | Weblog
ナイスミドルなおじさま、背筋がシャンとしていて、お洒落なスーツみたいなのを着ていて、口髭もあご髭も整っていて、喋り方も丁寧である。

バイクは寒いでしょぉ?とか、山部に泊まってるなんてツウですね?とか、色々話す。

色々盛り上がってきて、ナイスミドルなおじさまは、こんなことを言う。

富良野に来て30年になるんですけどね、冬は雪に閉ざされてつまらないから、サハラに行くんですよ。

サハラと言えばモロッコ。ちょっと話が盛り上がる。
話している内に、僕もジブラルタル海峡を超えた組であることが分かると、話はさらに盛り上がる。
アルヘシラスからタンジェの船のルートだ。

ナイスミドルなおじさまは、随分と砕けて話に興じ、ナイスミドルの格好をしたオヤジになっている。
僕は僕で、もうタメ語で話してしまっているのである。

最終的にナイスオヤジは、写真館ももう飽きちゃったから、辞めようと思ってるんだよねとまで言い放ち、ガハハと笑い出す始末。

さっきまでのナイスミドルはどこへ行ってしまったのか?
やはりこいつは、ナイスミドルな詐欺オヤジだったっていう事だな・・・と確信。

続く。

人生の過ごし方。そのニ。

2012-10-13 21:11:23 | Weblog
チーズ工房の敷地で、いつも見る看板がある。

丘の写真館、こちら。

暇だし、せっかくだから覗いていこうかな・・・と、矢印の方へ歩く。
また看板がある。

丘の写真館、開館中。入場無料。

ふむふむ、どこかな?

最初の看板から、結構歩いた。
まるでチーズ工房とは関係ないみたいだ。
奥の奥のそのまた奥へ。やがて、樹の素材を活かした建物が見える。しっかりとした小洒落たその建物が、その写真館のようだ。

扉を開けると、ナイスミドルなおじさまが挨拶をしてくれた。多分、写真家の人だ。
中をグルリと周る。若干加工過多な写真たち。
美瑛好きなおばさま方が好みそうな色の付け方だな・・・と想いながら進む。

写真展はすぐに観終わってしまった。
館内の何箇所かにこう書いてあった。

写真館の運営維持のため、ポストカードをお買い上げください。

つまり、入場は無料だが、写真館に入ったらハガキを買うまで帰さないぞ!というシステムだ。

うぅぅ、やられた。詐欺だ。ペテンだ。
・・・写真を買うくらいなら、チーズのジェラートをもう一つ・・・。と思わないでもないが、ここは一つ大人になって、ハガキを買おうではないか。

販売コーナーには多種多様な物品が揃っており、その中にポストカードも置いてあるのだが、親切な事に、入場料の代わりのハガキってヤツが別口で置いてある。100円。・・・なかなかやるな・・・このオヤジ。と、思ったり思わなかったり。
その中から写真を選ぶ事にした。

選んだのは雪をかぶった十勝連峰。・・・カムイミンタラだ。神々は、ここで遊んでいる。

ナイスミドルな詐欺オヤジに100円を払ってハガキを購入。

ナイスミドルな詐欺オヤジが話しかけてくる。客はほかに誰もいない。まぁ、暇潰しの世間話ってやつだ。
こちらも暇なので、ハガキをピラピラさせながら、しばし付き合う。

続く。

人生の過ごし方。その一。

2012-10-13 19:04:19 | Weblog
こう見えても、そこそこ真面目に仕事なんてものをしていた時代もあったりする。
まぁ、そこそこ真面目ってくらいだから、知れてるんだけどね。

それほど苦にならない仕事で、そこそこお金がもらえれば・・・生活をするのに苦労は要らない。毎月決まった日に、生活に必要な金がもらえるってすごい事だと思う。

言ってみれば・・・楽チンだ。やり繰りさえ間違わねば、暮らしていけるっていう意味でね。

そこそこ真面目に仕事をしてる時に、僕はよくこう思った。あぁ、安定してるなぁ・・・と。

僕の人生の中には掟のようなものがあるようで・・・。
安定しているなぁ・・・と思ってしまったら、その仕事は辞めなければならない。ひどい掟だ。
あぁ、このままこうやって暮らしていけたら楽チンだなぁ・・・そう思ってしまったら、翌日に辞表を出さなければならない。酷すぎる掟だ。

心の中のオオカミが、僕に問う。
「そんなんでいいのか?」と。

僕は反射的に答えてしまう。
「こんなんじゃ嫌だ」

そうして僕はいつも、星を追う風来坊へと戻るのである。
これは悲劇だ。僕は悲劇の主人公なのだよ。

続く。


今度数えてみるね。

2012-10-13 18:25:10 | Weblog
シングさん、北海道でいくつアイスを食べたのですか?暇な時に数えてみてくださいね。

なーんて質問が来たもんだから・・・時計を見ると午後2時半。・・・オヤツの時間だ。

今日は、最初から決めてました。チーズ工房のジェラートを食べる・・・と。

何日か前、富良野マルシェでジェラートを食べた。そのジェラートは、チーズ工房出店の店。
なんとなく、パッとしなかったような記憶が・・・。ならば、なおさら食べなくてはならない。本店の味ってやつを確かめなければ。
とかいいつつ、前にも食べたことがあったりするわけで・・・味は・・・忘れた。

今日の狙いは、ズバリ、チーズ。

チーズ工房もピザ工房も通り抜け、真っ直ぐにアイス工房へと向かう。
白樺の林の木漏れ日が心地よい。でも、寒い。
今日は土曜日だ。人出が多い。と言っても、もうこの季節。めっちゃ混むなんてことはない。

レジに並ぶ。僕の前には四人組の女子。革のチャップスを履いた僕は、バイクに乗っている時以外は、浮いている。アイス屋さんの中では、その浮き方も尋常ではない。気がする。
みんな見てくる。・・・あぁ、世間の注目の的だぜ。

僕の番が回ってきた。レジのおばちゃんに言う。
「ダブルを一つ」
お味は?
「チーズとホワイト!最初から決めてました!」

カップルもグループも、みんな店内のベンチに座って食べている。たぶん、外は寒いからだ。アイスを食べるには寒すぎる。
ジェラートを買った僕は、コーンに乗ったダブルのジェラートを大事に持ちながら、扉を開けて表へ出る。外の方が気持ちいいもんね。

白樺の林に、テーブルとベンチが置いてある。

チーズ工房のチーズジェラートが、美味しくないわけないと想うでしょ?・・・想うよね?

そうなんです、ちょー美味しいんです。まいった。
甘すぎず、優しい感じ。口の中でフワフワと溶けていくのです。あぁ、ジェラートはこうでなくっちゃ。

ホワイトも、牛乳感満載で美味しかった。
ダブルで350円。この美味しさ。たまりませんなぁ、北海道。

あぁ、もう一個食べたかったなぁ。

グッドモーニング富良野。

2012-10-13 11:29:27 | Weblog

今日も富良野にいます。
段々と寝る時間が遅くなりつつあり、それに伴い、起きる時間も徐々に遅くなりつつあるという現状。
まるで我が家にいるようだと・・・思えなくもない。
広げ過ぎた荷物を、そろそろ片付けはじめないと・・・と思わなくもない。

今年の北海道は、紅葉が観られずに冬になると誰かが言っていたが・・・そんなこともないようだ。樹々は日毎に色付きを増している。毎朝、見るたびに驚いてしまう。

西洋タンポポが咲いている。時折降り注ぐ暖かい陽射しに、今が咲き時だ!と顔を出してしまったようだ。
通りには枯れかかった紫陽花が、まだ少し花を残している。三日前には、満開のヒマワリ畑を見かけた。コスモスはそこら中に咲いている。

凝縮した季節。今、咲けるから咲く。今しか咲けないから咲く。

花が咲く季節を、勝手に決めているのは僕らなのだろう。
花はただ、咲ける時に咲いているだけだ。

花が咲くことを躊躇うことはない。

人は、何をするにも躊躇ってばかりだ。

季節外れの旅人は、流れゆく雲を眺めながら、そんなことを想うのであった。

グッドモーニング富良野。

今日のご機嫌は、いかがですか?

大人と書いて、何と読む?

2012-10-13 02:03:02 | Weblog

神様のレシピについての考察。

無限の選択肢の存在。

僕は自由に生きている。
誰もが自由に生きている。

想うように選択を繰り返し、ここまでやって来た。
思うような結果に結び付いていないとするならば、それは自分の選択の失敗によるものだ。もしくは、未だ結果への過程なのかもしれない。

価値観や倫理観や常識は人それぞれにあるものである。それぞれのそれに則って、選択を繰り返す。
自分の選択に限りがあると想ってしまうのは、そのそれによるものであって、そのそれさえもが自らの意思により決められていく。

残念なことに、今の自分が自由ではないと想う人は、自分が自由な選択肢を山ほども持っていることに気付くべきである。
自分が自由な選択を繰り返し、今に至ることに気付くべきである。
自由な選択を繰り返し生きている人が、今自由でないわけがないということだ。

種々のしがらみや環境の違いや持って生まれたモノの差異は少なからずあれど、個々が抱くそれぞれの感情に大きな影響を及ぼすほどのものではないと思われる。

神様が描くレシピは存在するのか?
長らくこの命題に頭を悩ませ続けてきた。
それが今、明らかな光と共に答となった。

神様のレシピは存在しない。

存在しないと断言はしない。存在するのかもしれない。ただ、僕は信じないこととする。ことに決めた。

なぜなら、僕がイチゴジェラートと栗アズキジェラートのどちらにするか、心底悩んだ末に、イチゴを選んだことが、元々決められていた事だなんて、到底思えないからである。
そして、その選択は結果として失敗であり、イチゴジェラートは不味かった。
不味いイチゴジェラートを食べたせいで、口の中が甘ったるくなり、お口直しに大判焼きを食べたことが、神様のレシピに描かれているなんて、到底思えっこない。

いや、これは、本筋とは離れた話である。

やはり、僕は見えない未来に向かって歩いている。
選択によって未来は書き換えられるし、次の選択によって、その次の未来もまた書き換えられる。
つまり、書き換えるべき未来は存在しないということ。
つまりのつまり、未来は白紙だ。

白紙だから面白い。

明日終わるかも知れぬ人生だからこそ、今が今としての価値を持つ。そきて、意味を持つ。

僕のグチャグチャな人生を、更に面白くさせることが出来るのは、まさに僕自身である。今日の、明日の、明後日の・・・無数の選択肢の選び方によるものなのである。

大人と書いて「自由」と読む。

早く大人になりたかった、少年時代の僕が羨んでいるようだ。

食べ終わったら12時過ぎていたよ。

2012-10-13 00:30:24 | Weblog
晩ご飯、美味しく出来たのだけれど、色々あったのと、薪ストーブを使って調理しているのと、色々作り過ぎたので、食べ終わったら・・・翌日だったという・・・悲劇。・・・喜劇か?

肉ジャガを煮込みながら、ほうれん草を茹でる。フライパンで豚丼のタレを作る。
肉ジャガの味付けをしながら、ほうれん草のバター炒めを作る。
タレが煮詰まった頃に、ご飯を炊き始める。
ご飯が蒸らしに入ったところで、焼き網をセット。
炭火でバラ肉をコンガリと焼く。だいたい焼けたら、煮詰まったタレをつけてもう一度焼く。・・・二度焼き。
蒸らしが終わったご飯をお皿についで、焼けた豚肉を乗せて・・・富良野山部名物、豚のバラ肉丼!十勝の豚丼にも負けないぜ。の出来上がり。

豚丼を食べながら・・・肉ジャガなんて食えるわけねぇ・・・と想う。
ほうれん草を食べながら・・・あっ、シシトウを忘れていた!・・・と気付く。そして焼く。

結局、肉ジャガは・・・ほとんど残ってしまった。美味しく出来たのに、残念だ。

あっ、肉ジャガが残っちゃったから・・・明日出発できないっ!

シシトウってさ・・・時々辛いのがあるでしょ?
あれさ、すごくビックリしちゃうんだよね。
あれさ・・・ちょっと恐怖だよね。ロシアンルーレットみたいだよ。

あぁ、シシトウ怖い。シシトウもいっぱい残っちゃったなぁ。

佐藤さんが帰って来たよ。

2012-10-12 23:05:33 | Weblog
晩御飯の準備。今日は肉ジャガを作る。なぜなら、ジャガイモとニンジンとタマネギが余っているからだ。

そうそう、関係ないけど、ベベルイパノラマロードの脇の畑で、チビジャガ四個拾ったよ。

それはいいとして・・・
ほうれん草も食べなきゃいけないし・・・シシトウもあるし、炭火で豚のバラ肉も焼かなければならない。炭火で焼いた豚のバラ肉用の甘辛ダレも作らなければならない。・・・あぁ忙しい。

野菜を切ったりなんだり、あぁ忙しい。薪を焼べてお風呂を沸かさないといけないし、あぁ忙しい。

気づくと、横に佐藤さんが立っていた。ビックリ。

聞くと、病院の結果はまずまずだったようだ。
でも、昨日ではなく、今日帰ってきたのだから、それほど良かったわけでもなさそうだ。
こればかりは、僕があれこれと考えても仕方がないので、佐藤さんが言うまずまずの言葉を信じる事にする。

それはいいとして、佐藤さんが手に何か持っている。カチャカチャといじっている。
おもむろに廃バスライダーハウスの入り口へ歩き出す。
ついて行くと、入り口の看板に、その何かを装着した。その瞬間・・・。

ピカピカ、ピカピカ、ピカピカ・・・。

赤と緑の電飾が回転しながら光り始めた。

何をするんだ、この人は?と想っていると・・・。

佐藤さんはこう言った。「目印」。

工事現場でクルクルと回りながら光ってるやつをもらって来たそうだ。

でも、全然明るくない。全然看板を照らさない。

看板の前で、佐藤さんは首を捻っている。
うーん、これじゃ足りないかなぁ?もう一個点けるかなぁ?

佐藤さんはとても可愛いのである。

実際、まったく、何のために赤と緑の回転灯がここで回っているのか不明なほどに、何の役にも立っていない。。。

でも、僕はこう言った。

いいですよ。クリスマスカラーだし。

すると、佐藤さんがこう言った。

そうかな?お化け屋敷みたいじゃない?

・・・確かに。二人で笑った。

そんなこんなで、これからここは、夜になると高速回転の赤と緑が、「ここにライダーハウスがあるよ!」と知らせてくれるのである。

佐藤さんが帰って来て良かった。と心から想った夜だった。