ライオンの詩 ~sing's word & diary 2

~永遠に生きるつもりで僕は生きる~by sing 1.26.2012

こたへ。

2023-06-13 00:11:00 | Weblog
コタとヨシコと・・・もう一人・・・思い出せない。あはは。二十数年経って、忘れることもあれば忘れないこともある。

あの頃の僕らは、みんな行くあてもなくフラフラと彷徨いながら、自分の居場所を探しながら必死でもがいていた。そんな感じだろうか?

コタはよく泣いていた。みんな目を真っ赤にしてポロポロとよく泣いていた。あの頃があつたから今の自分があるというのもあなかち間違いではないだろう。でもまぁ、あの頃が無くとも、今もちゃんと生きているのだろうとは思うけど。

忘れないということは大事だと思う。時々思い出すというのは大切なことだと思う。だって、思い出は宝物だから。心の中に宝物がたくさんあるほど、人生は豊かだ。

16歳のコタが言う。「ラプソディ、歌って」。
歌ってあげよう。ハーモニカを首にかけて。
追いかけてみたりね・・・あきらめてみたりね・・・

みんな元気だよ。きっと。
連絡をありがとう。嬉しかった。
僕の心の中の宝物は、こうやってずっと継続して宝物であり続ける。

そして僕は八ヶ月ぶりにブログを書いた。ははは。

2022/10/28

2022-10-28 17:32:00 | Weblog



あっ三日月だ・・・と僕がつぶやく
「寂しがり屋のコネコは元気だよ」と君が答える
心地よい気怠さと紫の薔薇の花
アイスクリームの後味は嫌いじゃない
音もなく光もないが漆黒というには明るすぎる世界にて
僕は三日月から零れ落ちる涙をすくおうとしている
コインの表裏がいつも逆だったとしても
上々だよ・・・まだ歩けるさ
上々だよ・・・まだ生きてるさ


詩人のリハビリテーション

2022-03-16 02:29:00 | Weblog



昔、「生きるとは・・・日々を費やすことだ」とある詩人が詠った。それはその詩人が人生の中で探し見つけた答である。

日々を費やすとは、きっと日々を懸命に生きるという意味なんだろうと思う。いささか分かりにくい表現なのだが、詩人とは分かり易いことも分かりにくく語るのが商売みたいなものなので仕方があるまい。

最近、その詩人がその言葉をふと思い出す。「生きるとは・・・日々を費やすこと?」。長い時を経て、いつか見つけたはずの答に疑問が生ずる瞬間である。詩人は、かつての自分自身に問う。「それはちょっと違うんじゃないか?」

懸命に生きている人を見る。懸命に生き、日々を費やしている。それが生きるということであり、かつての詩人の見つけた答に相違はない。

がしかし、詩人は想う。
懸命に生きる人よ・・・
費やした瞬間を、ちゃんと刻み込んでいるだろうか?
費やした日々を忘れ去ってしまってはいないだろうか?
振り返った時に、懸命に生きた瞬間の気持ちを思い出せるのだろうか?

そして、詩人はつぶやく。
「生きるとは・・・日々を心に刻み込んでいくこと」

そして、詩人はさらにつぶやく。
「向こう五年くらいは、この方針でいってみよう」

詩人というのは、いつでも、どうでもいいことをグダグダと考え、くだぐたと語るものなのである。

おひさしブリリアント

2022-03-15 02:16:00 | Weblog



ブログね・・・ご無沙汰してしまいました。
毎日、何を書こうかな?と思いながら七ヶ月、七ヶ月ってことは、二百と十日。こんなにブログを書かなかったことが、この二十年なかったもので、自分でも、「もう書かないのかな?」と思ったりしていたりして。でも、やっぱり書くかな、とか思ったりしていたりして。
何を書くかが問題なので。つまり、再始動一発目に何を書くってのが問題だったのです。いわゆる、きっかけってやつね。

去年の七月の記事。3個前の記事。僕は結石になっていますね。そう書いてありました。9回目の結石。あの時は辛かった。結局、一週間、鈍い痛みに悩まされて、有耶無耶のうちに終わった。歯切れの悪い勝利だった。そのブログに書いてある。結石の回数を確認するためにブログ内検索をしていると。結石になると、必ずブログを書いていると。

そう、ついに、きっかけがやって来たというわけですね。
記念すべき10回目の結石。ブログ再開のきっかけを運んできてくれた結石。

7勝2敗で迎えた第10戦。一年も経たずに迎えた第10戦。
腹痛で早朝に目覚めた。早朝に寝たのに、早朝に目覚めた。
「絶対に負けられない戦い」と呼んでいる。負けたら入院。入院したら一泊三万円。・・・負けられない。負けたくない。

一日中、断続的に襲ってくる痛みと格闘。夜、心が折れました。あまりの痛みに、ココロがポキッと折れたのです。
「あぁ、この発作が収まったら、次の発作までの間に身支度を整えよう。そして、救急車を呼ぼう」。

眠いのと痛いのと疲れたのと・・・朦朧とする意識の中で、部屋の中をトコトコと歩き続けなきゃいけないのが嫌なのと、なんとなくこれから襲ってくる痛みが史上最強になるのではないかという予感に対する恐怖と・・・。

朝7時、強烈な痛みに耐え切れず、鎮痛剤を服用。鎮痛剤が効くまでの30分、ただただうずくまって耐える。気がつくと11時だった。3時間半眠った。痛みもなくすごく安らかに眠った。逆に、痛みのない時間を眠りに使ってしまって、少し残念な気がした。痛みのない幸せな時間を感じたかった。
痛み止めが効く時間は大体4時間。起きたら時点でほぼ4時間。ガビーン。また痛くなるじゃん。

その後、痛み止めの効果が切れた後、痛みは訪れず・・・夕方、コロリンと、石が出た。

10回目の結石で石を目撃出来たのは2回目。
1回目は、目を疑うほどに小さな、埃みたいな石だった。「こんなやつに死ぬほど痛い目に遭わせられるなんて」と思ったものだ。
そして、今回の石。すごく大きい。3ミリくらい。なんか、割れて尖ってるの。「こりゃ痛いよ」っていう感じの痛そうな石。

結石なんてね、石が出てしまえばもうお終い。あとはもうなーんにもなかったように平穏な日々。だからね、毎回思うんだよね。「次も絶対に負けない!」って。
でもさ、今回は心が折れちゃったからね。都合6回くらい心が折れちゃったからね。
なんか、自信がないんですわ。次も勝てるという自信が。

とりあえず、お守りの鎮痛剤が残り二個になってしまったので、二十個注文しておこうと思うんですわ。

あっ、ごめんね。久しぶりのブログが結石のブログになっちゃって。
でもまぁ、きっかけだから。きっかけをくれた結石だから。許してちょ。

じゃあ、また。

理想と現実。

2021-08-14 01:56:00 | Weblog



翌日、蜂の巣箱の見回りにへ。もちろん大スズメバチのチェック。もちろん、今日も短パンとタンクトップで。

到着するなり蜂箱の巣門の前でホバリングする大スズメバチ一匹を発見。

最早、ここは、大スズメバチの餌場になってしまったようだ。まいった。

シャッシャッシャと虫取り網を振って、大スズメバチを捕獲。足でズリズリして半死半生状態に。これ、結構残酷だなぁ。半死半生の大スズメバチをペッタンにペッタン。
なぜだろう?昨日ペッタンにくっつけた四匹の大スズメバチが消えている。なぜだろう?半死半生な上に、ネバネバのノリがカラダにベッタリとくっついているのに。。。鳥が食べたのか?わからない。謎。

ミツバチは、一匹も巣の外へ出てこない。大スズメバチが巣門の前でホバリングをして、巣門から出てきたミツバチをパクりと捕らえる。だから、出てこないのだろうと思われる。怖いから。
中を覗くと、ミツバチの数は半分以下になっている。半分以下でも、まだ相当の数のミツバチがいる。女王蜂が殺されていなければ、また増えるはず。
でも、昨日の段階で、大スズメバチに巣の中に侵入されていたわけだから・・・。

最近知り合った、ニホンミツバチの権威みたいな人がいて。その人はなかなかすごい人なのだけれどね。その人が言っていた。
「大スズメバチを殺しちゃダメだよ。彼らも自然の一部なのだから」

わかるんだけどね。言っている意味は。「そうですよねぇ!」と言いたいところなんだけどね。
可愛いミツバチちゃんの巣箱の巣門をガリガリに齧られて穴を開けられて、巣箱の中へ侵入されて、成虫も幼虫も卵も食い尽くされて、全滅させられちゃうという現実を目の当たりにするとね・・・。なかなか難しいですよね。

ちなみに、今回被害に遭った蜂箱に入っているのは、ニホンミツバチではなくてセイヨウミツバチなんだよね。

では、次回はセイヨウミツバチの話を。じゃあ、また。

天敵現る。

2021-08-12 01:30:00 | Weblog



スズメバチってのがいてね。知ってる?スズメバチ。
スズメバチにも色々あって、最強なのがオオスズメバチ。

大スズメバチの前ではキイロスズメバチなんてのはチビ助に見えるくらいデカい。顔も怖い。

刺されたら、きっと、相当痛い。顔が怖い。
ミツバチのお尻にある針は、一度刺すと抜けてしまい、ミツバチは死んでしまう。つまり一撃必殺仕様。命がけで刺すわけである。
大スズメバチの針は刺しても抜けない。つまり、一匹が何度でも何箇所でも刺す。刺しまくる。だから被害が大きいということらしい。
大スズメバチは大きい。大人の男の親指くらいの大きさでブーンと飛んでくる。そして顔が怖い。

今日の昼間、瓦屋の親方から電話があった。
「蜂の巣箱にスズメバチが出入りしてるよ。」

大概、いや、僕が知る限り、ミツバチがスズメバチの被害に遭うのは秋である。

水着に着替えて、足をちっちゃなプールに浸けながら、本でも読もうと思っていたところだったのに・・・急遽出動するのである。スズメバチ退治に。

虫取り網を片手に蜂の巣箱を置いてある場所へ駆けつけた。

なんと、なんと、スズメバチの大群が・・・巣箱の周りに。いや、巣箱の中に・・・。「うそ?」と僕はつぶやく。

キイロスズメバチが数匹、巣箱の周りをウロウロしている、くらいに思って来たのだけれど、そこにいるのは大量の大スズメバチ。
キイロスズメバチが数匹、巣箱の周りをウロウロしている、くらいの気持ちで来たので、僕は短パンとタンクトップ。素足にサンダル。これ以上ないってくらいの夏仕様。

うへぇ!と叫びながら、虫取り網を振り回すのである。地上最強のハチ、大スズメバチの群れを相手に、短パンとタンクトップで虫取り網を振り回すのである。
一匹捕らえると、網ごと足でグリグリと踏み潰して大スズメバチをやっつける。捕らえては踏み潰してやっつける。

スズメバチってのは、瀕死になるとフェロモンを放出して仲間を呼ぶ習性がある。だから、とても危険なのである。一匹捕らえてグリグリと踏み潰している間の僕は無防備なのである。短パンだし、タンクトップだし、ほぼ裸足だし。でも、そんなことは気にしちゃいられないのである。
まずは巣箱の周りの大スズメバチを全部捕らえなければ。そして、巣箱の中に入っている大スズメバチを追い出して捕らえてグリグリとしなければ。

ミツバチちゃんたち、怖いだろうな。可哀想だな。だって、大スズメバチはミツバチの20倍くらいの大きさなんだもの。3センチほどの木を強靭なアゴでかじりまくって穴を開けて巣の中へ侵入して、成虫と幼虫も卵も全部、ハチダンゴにされて巣へ持ち去られてしまうんだもの。

虫取り網一本、短パンタンクトップで戦う僕を見て瓦屋の親方は言った。

「さすがだねぇ」

さすがなのか?

とりあえず、全部捕らえた。そして家へ戻った。

蜂の巣箱の修復に必要な道具を持って、また巣箱へと戻った。

また大スズメバチが群れを成して飛んでいた。

また捕らえた。
今度はグリグリした後で、ネズミトリペッタンに貼り付けた。フェロモンで集まった大スズメバチが根こそぎペッタンに付くという仕掛け。

大スズメバチのアゴで破られた蜂の巣門に金属の板を取り付けた。
秋になる前にやらなきゃな、と思っていたのだけれど、やる前に襲われてしまった。

明日も見回りに行かないとだなぁ。

それと、刺されなくてよかったなぁ。
意外と刺さらないもんだなぁ。
全然怖くなかったなぁ、大スズメバチ。



石は必ず堕ちて来る。どこから?・・・腎臓から。

2021-07-22 02:58:00 | Weblog



振り返ってみると、僕の人生は「痛み」との戦いであったような気がする。

自分のブログ内検索で「結石」と検索してみた。結構出てきた。結石になると必ずブログを書くことになっているらしい。

しかし、結石って、そんなに何回もなるものなの?
ブログを読み返して検証してみた。今。
2019年の謎の腹痛は、左側の痛みだったので結石認定はしなかったのだが、八丈島の結石は左腹部の痛みと書いてある。つまり、いまさらながら結石認定なのである。

そうすると、6勝2敗。そう、8回も結石になっている。2敗の2回は入院という意味。6勝の6回は、病院へ行かずに自力で乗り切ったという意味。

そもそも、結石って、8回もなるものなの?
そういう体質の人って、いるの?

日付が変わっているので昨日の朝、腰が痛くて目が覚めた。いや、目が覚めたら腰が痛かった。それはさほど珍しいことではない。よくある。
ちょっと腰が痛いなぁと、うつ伏せになってみた。おかしいなぁ、頭が増してきてるなぁ。なんだか、お腹が痛い気がするなぁ。腰が痛いのかお腹が痛いのかわからなくなってきたなぁ。おかしいなぁ。

起き上がる。ソファへ移動してゴロンと寝転がる。右上腹部、火がついたように痛い。あぶら汗・・・。あまりの痛みに、あぶら汗。

おかしいなぁ。死んじゃうくらい痛いじゃん。あぁ、もう死んじゃうってくらい痛いじゃんか。

腰をトントンと叩いてみる。ズキンズキンと痛みが走る。

「はい、これは結石ですね、間違いありません」かびーん。

9回目だよ。僕は聞きたい。9回も結石になる人っているの?

戦いが始まった朝。2度目の発作の午後。3度目の発作の夜。今回の戦いは長い。
そして、もうすぐ夜明け。戦いはまだ続いている。

このまま痛みが出なければ僕の勝ちだ。だがしかし、まだまだ予断を許さない状況は続いている。なぜならば、おしっこが真っ赤だから。まだ石はそこにある。

あぁ、怖いよぉ。結石、怖いよぉ。


蚊が100匹。

2021-07-01 19:39:00 | Weblog


大豆を蒔き終わった。僕の周りを無数の蚊が飛び回っている。僕の両手が塞がっていて身動き出来ないのをいいことに、チクチクと刺してくる。背中とか腕とか。
でも、僕は特異体質らしいので、刺されても痒くないし腫れない。つまり、刺されていないのと同じ。ふふふ。
さぁ、帰ろう。


難があり過ぎて笑えるっていう話。

2021-04-03 01:08:00 | Weblog
音楽の話の続きの続き。

ラブリーボーイを歌いたいからカラオケをくれ!と言われた話を前々回辺りに書いた。
ラブリーボーイのカラオケを作るのは死ぬほど面倒なので嫌で嫌でたまらないという感じに書いたと思う。
でも、もはや、面倒でもなんでもラブリーボーイのカラオケを作るしかない状況下に自分は置かれているのではないか?と感じ、古い機械を引っ張り出して来て、騙し騙し音源を取り込んだという話まで書いた。

ラブリーボーイ。作詞作曲はしんぐ、僕である。恋に揺れる女ゴコロが好評を博し、人気の曲であった。ように思う。

ギターを弾いたのはアニーズガーデン二代目ギターリストのマサシである。

マサシについては、すごく昔にブログに書いたと思う。
ひと言で言うと、性格に難がある。すごく難がある。いや、難があり過ぎて笑える。ひと言じゃなくて三言になってしまった。

初代ギターリストのヒロヒシ。通称ロシヒーが抜けて、新たなギターを迎えるに当り、僕は「マサシ」を推した。ギターが上手いのである。
アニーズガーデンとの他のメンバー及び関係者及び知り合い及びいろいろな人の全てが、マサシをメンバーにすることに猛反対した。それはそれは笑っちゃうくらいの猛反対だった。なぜならば、性格に難があるから。

僕には自信があった。マサシを手懐ける自信があった。うまくやれる自信があった。いや、どうかな?自信があったのかな?どうかな?あったのかな?

結果は、無理だった。
結構長い間、マサシはアニーズガーデンに在籍してくれた。アニーズガーデン第二期、インディーズデビューを果たした「アニーポップ」のギターを弾いたのはマサシである。

性格のほかにもう一つ問題があった。マサシのギターはベビーメタルなのである。アニーズガーデンはポップス。ギターポップ。マサシはメタル。フライングブイをぶら下げてギュイーンギュイーンと弾きまくる。

加入した頃はおとなしかったマサシくん。次第にその傍若無人ぶりが炸裂し始める。炸裂し始めると止まらない。

いやぁ、まいったなぁ。と僕は思う。

僕は言った。

「マサシ、キミはクビだ。アニーを辞めてくれ」

いや、違うな。こう言った。

「マサシ、辞めれば?」

すると、マサシはこう言った。

「嫌です。辞めません」

???

僕は聞く。

「なんで?」

マサシは言う。

「だって、おれが辞めてアニーが売れたらイヤじゃないっすか」

マサシって面白いでしょ?謎なの。アニーの音楽は嫌いで嫌いで仕方ないんだけど、辞めたくないの。

もう、謎の押し問答。

やめなよ。やめません。やめてよ。いやです。やめろって。絶対にやめないって。

それからのマサシ。アニーの音楽に合わせるために、ギブソンのフライングブイを売り払いフェンダーのテレキャスターを購入。そして、少しおとなしくなる。

ギター、音質、弾き方・・・そこまで変えることないんじゃない?というくらい変わった。

DRIVE TO THE MOONというアルバムがある。マサシがテレキャスターで弾いたギターが入った作品である。そのアルバムの後にリリースしたのがラブリーボーイのシングル。この一連の作品が僕は大好きでね。

さてさて、マサシのギターに再び生まれ変わってもらいましょうか。というのが、今回の主題なのであります。

またまた長くなったので、つづく。

アンプにコーラスっているか?

2021-03-29 01:32:00 | Weblog
音楽の話の続き。

ギターアンプの話をしてみよう。
ちなみに、この世界で一番凄いギターアンプって何か知ってる?
おれはね、そんなの知らない。

僕はギターリストでもあるわけなのだ。長いバンド人生を振り返ってみる。
たとえば歌いながら弾くボーカルアンドギター。たとえば一人のギターリストがテロリロテロリラ〜とフレーズを弾くのに対して、その反対側に立って「ジャーン、ジャガジャーン!」とか弾くギター。
そういう人のことをサイドギターと呼ぶのだね。
そう、僕はサイドギターリスト。

下手だけど、ギターを弾いてバンドをやりたい!という人は、サイドギターになるしかない。そういう決まりがあるのだね、世の中にはね。

ライブハウスには二種類のアンプが備え付けてあったりする、ことが多い。ジャズコとマーシャル。ド定番。
ジャズコはRolandのジャズコーラス。コーラスが付いているんだぜー!という、僕的には、、なんでコーラスを付けたことをそんなに威張ってんだ?ジャズコのコーラスなんて使ったことないけど・・・。
マーシャルは基本的にギャーンと鳴るアンプ。基本的にギャーンとなる。絶対にギャーンとなる。

サイドギターはアンプを選べない。アンプを選ぶ権利は常にリードギターが持っている。これはこの世の常識。リードギターが使わない方のアンプを黙って使う、それがサイドギターの誉れ。文句なんて言わない。言えない。ジャズコでもマーシャルでもない、聞いたことのないアンプだったとしても、嫌だとかは言わない。余ったアンプでジャカジャーンと弾く。それがサイドギターなのだね。

僕の場合はね、実の所、使いたいアンプなどない。好みのアンプもない。なんだっていい。選択権があったとしても、どうだっていい。だって、何で鳴らそうが、僕の技量では大差ない。大差ないのだね。ジャカジャーン。

昔、学生時代のバンドの頃。新宿のリハーサルスタジオで練習して、練習後に「牛若」という牛丼屋で牛丼を食べてから帰るというのが定番、という時代があった。
メンバーが寄せ集めだったせいもあり、それぞれがバンドを掛け持ったりしていたりして、メンバーの誰かが穴を開けるなんていう時も多々合った。

その日はリードギターが欠席。その日のスタジオはお値段高めの良いお部屋。ギターアンプも普段のお安いお部屋よりグレードの高いものが置いてある。

Mesa Boogieのmark3というアンプがある。メサブギー。メサブギ。通称ブギー。

リードギターは、ブギーが置いてあれば必ずブギーを使う。メサブギが良く似合う音色のギターを弾く男だった。もちろん、サイドギターに断ったりはしない。スタジオに入り、無言でブギーのジャックにシールドを挿し込む。

リードギター不在のスタジオにブギーのあんが置いてある。

「ブギーだ・・・」と僕は思う。でも、ちょっと恥ずかしい。僕のようなサイドギターがブギーにシールドを挿しこんでいいのだろうかという疑念が湧いて来る。

「ブギー、鳴らしてみたいなぁ」と僕は思う。

その日の練習後、牛若で牛丼を食べながらメンバーが言った言葉が忘れられない。

「今日のギターの音良かったね。リードみたいだったよ。ブギーを使えば誰でもリードになれんの?」

多分、それは違うと思うけど、ブギーの音はカッコ良かった。ギュイーンギュイーン。

後にも先にも、ブギーのmark3を鳴らしたのはこの時だけ。20万円くらいかな?30万円くらいかな?知らないけど。買うならブギーのmark3。買わないけど。だって、鳴らす場所がないから。レコーディングなら使うにしても、鳴らす場所がないなら。買わない。

長くなったのでこの辺で。
次回は、「しんぐ遂にブギーを手に入れるの巻」。お楽しみに。