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移転しました(2014/1/1)

君とぼく 6

2006-03-19 | ヒストリ:連載
先日はプレイボーイ?藤原頼長はバイだったという話。

男恋人を得るのに手段を選んでなかった、という事ですが、さてさて一体ラブレターを送ること以外にどんな事をしていたんでしょうか。

ある春の事。
藤原頼長(25)は恋人・三位中将花山院忠雅(交際2年目)と同じ車に乗って藤原隆季(18)の屋敷へと向います。目的は隆季君をゲットする事。
一応お屋敷に泊まる事は泊まったのですが…特に何もなく夜が明けた時点で帰宅。
曰く
「去年から手紙送ってるのに梨の礫。それでも今日初めて会えた(喜)」

新しく恋人を獲得するのに、何故今付き合っている人と泊まりに行くのか…?
忠雅を同道した理由は隆季を紹介してもらうためでした。
少々理解に苦しみますが…
頼長の思いは成就したのかといえば、最終的には成就いたしました。
お泊り会から3年後の事です。その間の努力はというと、

・ラブレター作戦
・忠雅の斡旋
・陰陽師の祈祷
・呪符の携帯

な、涙ぐましい…
3年もこんな事を続けられた隆季君は諦めたのか、はたまた怖くなったのか(笑)、ついに頼長を受け入れます。
頼長はよっぽど嬉しかったのか、陰陽師にご褒美として宝剣を与える喜びぶり。

こんな事に陰陽師を使うのはどうかと思いますが。

しかしながら隆季からは、こんなお手紙(和歌&漢詩)が…曰く

「賀茂社へ百度参詣し、とある事を願っています。早くかなえられるといいなあ」

頼長のお返事は、曰く

「貴方のお参りしている賀茂社は早く願いを叶えてくれる神様です。今冬には近衛府の職にも就けるでしょう」

要するに
隆季→就きたい仕事がある
頼長→隆季が欲しい
この辺りで、隆季が妥協したというところでしょうか。
そ、そこに愛はあるのかぃ…(古過ぎる)
ここで研究者から一言。

「讃(隆季)が頼長の弄びものになったのは、なんといってもこのような下心によるところが大きかったのであろう」(東野治之)

あー 興ざめ(笑)

ここで性を武器に出世を狙ったツワモノ♂はいたのか、というお題に決着はつきますか。
能動的では無かったにせよ、結果的には自分の出世と男色関係が結びついている例でした。


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2 Comments

コメント日が  古い順  |   新しい順
さ、さみしい・・・ (こいちゃ)
2006-03-19 10:25:22
そんなね~純愛であってほしかったな~

でも、そういう面でつらい思いをするとか、武器にするとかいうのは、女だけってずーっと聞いたり読んだりしてるように思うけど、男もつらいのね~もしくは強いのね~(笑)きっとセクハラなんかもあったでしょーね~(しみじみ)側面からみる日本史って面白いですね~(^^)
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確かに! (土原)
2006-03-19 20:54:48
切ないな~

といいつつ、つい笑ってしまいます(笑)

仕事がダイレクトに関係する事から、男の人の方が苦しんでたかも知れませんね。

セクハラ!確かに有ったかもしれない…

何だかそれは非常に可哀想な気も(笑)

側面…確かに表面上では分からない事がわんさかありますもんねえ。

本道も面白いのですが、わき道だって負けず劣らず面白いもんだな、という気がします(^^)

コメントありがとうございました♪
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