太 極 拳 最 高 

健 康 を デ ザ イ ン す る

食物摂取の前提

2009-01-30 20:18:20 | 太極拳
 食物の大切さをギリシャの哲学者ピタゴラスは、「人の病は、飲食を慎まざることによる。健康を保たんとするには、精神を清くし、有害な食事を避けよ」 といっています。
 飲食を慎み、有害な食事を避けるためには、民族による体質の違いを認識しておく必要があります。
ここで農耕民族の日本人と、狩猟民族の西洋人との比較をしておきましょう。
①繊維質の多い穀菜食を摂る日本人の腸の長さは約4mと長く、狩猟
 民族である欧米人は、腸の中で肉が腐敗しにくいように、腸の長さ
 が3割ほど短くなっています。腸の長い日本人が肉食をしますと、
 肉が腸の中で、消化しきれずに腐敗して、欧米人よりも大腸ガンに
 かかりやすくなってしまいます。
 腐敗の腐という字は、臓腑を意味する 「府」 と 「肉」 を
 合わせた字で、肉が腑の中で傷むことを意味しています。現在、
 ガンの中でも大腸ガンに罹る
 人が第一位と多いのは、肉食に起因するものです。
②日本人の唾液には、プチアリンが含まれています。これは日本人が
 穀菜食のため、炭水化物を分解する酵素が必要なためで、肉食の
 多い西洋人はプチアリンが含まれていません。
③西洋人は牛乳に含まれる乳糖を分解する酵素を持っていますが、
 東洋人の80%はそれを持っていませんから、糖に対する抵抗力の
 持ち合わせがありません。ですから、牛乳を飲むと下痢をするなど、
 お腹の具合が悪くなります。
 食を考える場合、こうした前提を踏まえて、バランスよく摂取する
 必要があります。

食は「いのち」の糧

2009-01-29 19:24:05 | 太極拳

 私たちの「いのち」は、両親から受け継いだ先天の気と、私たちがこの世に誕生した後に、後天の気といわれる食物と酸素によって保たれています。生物は環境の産物ですから、環境を無視しては、生きていくことはできません。
 動物がその環境の中で「生」を全うするためには、自然の摂理に従って食物を摂ることが前提としてあります。そうした理由から、食べる物によって歯の形が決まっており、草食動物は臼歯と門歯が多く、肉食動物は犬歯が発達しているというのがその摂理です。
 イギリスで発生した狂牛病などは、まさに、草食動物に肉食をさせた、自然の摂理を度外視した報いであるということができます。草食動物は、われわれ人間の雑食動物と違って、純粋に植物だけを食べて生きていますから、肉を消化するための臓器や酵素の持ち合わせがありません。
 肉食動物が草食動物を食べる場合、はらわたから食べます。草食動物のはらわたには酵素があり、それを先に食べておけば、食べた肉が腸内で腐敗しないことを、彼らの経験的な知恵が働いて、その行為をさせたものと思われます。まさに、命をつむぐ天の配剤であるとしか、いいようがありません。
 私たちの祖先である縄文人は、農耕民族として1万2千年以上も前から、穀物と野菜を主体にして食べ、太平洋戦争が終わるまでは、その食習慣をずっと続けていました。穀物や野菜は繊維質が多いので、それを消化するために腸が長くなっています。
 最近、日本人の生活習慣が変わって、若い人の足が長くなったとはいいましても、体構造が変わるには2万年の年月が必要ですから、日本人の体構造が、おいそれと変わるはずもありません。
 このように腸の長い農耕民族の日本人が、腸の短い狩猟民族の欧米人と同じように、肉食をしていたら、腸の中で肉が消化できずに腐敗することは、目に見えるより明らかです。腐敗の腐は、「府」(臓腑の意) の中で「肉」が悪くなることを意味しています。

血液をサラサラにする栄養素その3

2009-01-27 20:24:08 | 太極拳
7.マグネシウム
 神経の伝達機能に関わっているので、ストレスの多い人には欠かすことのできない栄養素です。不足しますと不整脈や動脈硬化の原因になります。
 コンブ、納豆、牡蠣、シソ、小麦、玄米、大豆、抹茶、ごま、わかめ。
8.カリウム
 塩分の主体であるナトリウムを、体外に排出するのを促して、血圧の上昇を抑えます。夏バテしやすい人、コーヒー・酒・甘いものを好む人、ストレスの多い人、高血圧を予防治療したい人、糖尿病の人にはお薦めの栄養素です。
 干し柿、トマトジュース、アボガド、サツマイモ、インゲン豆、山芋、干しヒジキ、カツオ、カジキ、サワラ、バナナ、干しアンズ、ホウレン草、春菊、枝豆、メロン、納豆。
9.亜鉛
 皮膚や骨格の発育、その維持に必要とされる他、動脈硬化を改善し、血糖値の上昇を抑えます。不足しますと食欲不振、味覚異常、血糖値の上昇につながります。
 魚介類、玄米、ぬか、豆、木の実などに含まれています。
10.セレン
 組織細胞の酸化を防ぎ、血行障害を予防します。老化の進行を遅らせ、心筋梗塞、脳卒中、ガンの予防に効果があります。髪が抜ける人、フケが多い人、精子の少ない男性、更年期障害を改善したい人、動脈硬化が心配な人、白内障を予防したい人、大気汚染から呼吸器を守りたい人にお勧めです。
 ワカサギ、イワシ、カレイ、ホタテガイ、ネギ、ビール、牡蠣、タラ、玄米。
11.タウリン
 心臓の働きを強化し、血圧を正常に保ち、肝臓の解毒作用を促し、インスリンの分泌を促し、血圧やコレステロールを下げ、血管の障害を防ぎ、血圧を正常に維持する働きがありますので、高血圧症や心不全の治療薬に使われています。交感神経抑制作用がありますので、食塩を原因とする高血圧を改善する働きがあります。
 サザエ、トコブシ、ホタテガイ、マグロの血合い、タコ、ズワイガニ、ヤリイカ、アサリ。

 このシリーズはこれで終わりです。血液をサラサラにして、よりよい人生を送られることをお祈りします。

血液をサラサラにする栄養素Ⅱ

2009-01-25 09:32:19 | 太極拳
 血液をサラサラにする栄養素の続きです。
5.オリゴ糖
  腸内のビフィズス菌を増やすことによって、腸の調子をととのえ、ビタミンの合成を促し、余分な脂肪分を排泄して大腸ガンを予防する。免疫機能を向上させる。虫歯を予防する。
 ①フラクトオリゴ糖
   ビフィズス菌の増殖を促し、便秘、高脂血症の改善などに効果が
  あり、虫歯になりにくい甘味料として使用される。
 ②イソマルトオリゴ糖
   はちみつや味噌、醤油に含まれていて、酵母で発酵しないので
  非発酵性糖と呼ばれている。
 ③大豆オリゴ糖
   大豆に含まれるオリゴ糖の総称で、少量でビフィズス菌を増殖
  させることができる。
 ④ガラクトオリゴ糖
   乳糖をアルカリで処理して作る。ビフィズス菌の増殖を促し、
  便秘や下痢を改善し、タンパク質の消化吸収を助ける。
6.カルシウム
  リンやマグネシウムと共に、骨や歯を形成する物質である。心臓の
 鼓動を保ち、筋肉の収縮をスムーズにする役目を担っている。神経の
 興奮を静めて精神を安定させる。血液を固めて出血を防ぐ。ホルモン
 や唾液、胃液の分泌を促す。細胞の分裂・分化を促す。白血球の貪食
 作用を促す。体内の鉄の代謝を促す。血液・体液の恒常性を維持する。
  サケの骨の缶詰め、ワカサギ、イワシ丸干し、田作り、煮干し、
 干しエビ、みりん干し(かたくちいわし)、小松菜。

血液サラサラの実際

2009-01-23 16:21:48 | 太極拳
 どのようにすれば血液をサラサラにできるか、その方法を探ってみましょう。
 人間は、飲食物と酸素によって生命を維持していますから、食べ物の大切さはいうまでもないことですが、その食べ物のことをお釈迦様は、「自分の生れた土地の、一里四方でできた食べ物を食べてさえいれば、健康が維持でき長生きをすることができる」 といわれています。
 生命を生き永らえさせ、健康を維持させるための、血液をサラサラにする栄養素があります。水を飲んで血液をサラサラにするという姑息な手段ではなく、下記のような栄養素をバランスよく摂り、血液をサラサラに向かわせるというのが、最善の方法ではないでしょうか。
1.ビタミンC
 血管を強化し、抗酸化作用によってコレステロールや中性脂肪を調整する。美容と健康に有効で、老化を防止する。
 芽キャベツ、ピーマン、ブロッコリー、トマト、ほうれん草、柑橘類、イチゴ、さつまいもなど。
2.ビタミンE
 強い抗酸化作用により、過酸化脂質を分解し、活性酸素の害から体を守る。ガン、心筋梗塞、脳卒中などを予防する。
 玄米、胚芽、穀類、緑黄色野菜、ナッツ類、大豆、鰻、鰊、たらこ。
3.β-カロテン
 体内でビタミンAに変わり、体内で生じる活性酸素から体を守る。抗酸化作用がある。ガン、心臓病の予防、免疫機能の強化。
4.食物繊維
 消化管の働きを活発にする。ブドウ糖の吸収速度を緩やかにし、食後の急速な血糖値の上昇を防ぐ。コレステロールの吸収を抑制し、体内の有害物質を排泄して血糖値の上昇を防ぐ。腸内でナトリウムイオンとカリウムイオンの交換反応により、食塩のナトリウムを体外に排出させる。
 便を柔らかくして「かさ」 を増やすことで、腸の蠕動運動を活発にし、内容物を速やかに移動させる。腸内の有用菌群を増やし、腸内環境を改善する。
 寒天、カンピョウ、干しずいき、切干大根、干しシイタケ、枝豆、グリンピース、芽キャベツ、干し柿、ゴボウ、パセリ、青のり、川のり、こんぶ、ひじきなど。
 

血液を綺麗に保つために

2009-01-21 10:12:23 | 太極拳
 血を汚さないための予備知識として、血液のことを、おさらいしておきましょう。

血液の分類

有形成分  血漿
無形成分  血小板
      赤血球
      白血球


白血球  単球   マクロファージ

     顆粒球  好中球
          好酸球
          好塩基球

     リンパ球 B細胞
          NK細胞
          胸線外分化T細胞
          T細胞

     T細胞  ヘルパーT細胞
          キラーT細胞
          
 血液は40%の血球と呼ばれる有形成分と、栄養分や電解質を含んだ60%の血漿で構成されています。
 血球は、赤血球と白血球〔顆粒球 (好中球・好酸球・好塩基球) 単球・リンパ球〕 及び血小板をいいます。
 血液を容器に入れて放置しておきますと、赤いドロドロした部分が、徐々に下の方に沈んでいくのが有形成分で、それらが沈んだ後、上の方に残って澄んでいる部分は血清と呼ばれ、無形成分と言われています。
 無形成分である血漿は、水分や栄養分、老廃物などを運ぶ重要な役割を担っています。
 血液の働きは、細胞組織に酸素や栄養分を運んだり、出血を止めたり、体温を調節したり、細菌から体を守ったり、身体に不必要な老廃物や二酸化炭素を体の外に出すなど、多くの役割を果たしています。
 中国医学に、「万病一毒」 という言葉があります。この一毒というのが汚れた血のことで、病気の原因と言われています血の滞り、つまり 「瘀血」(おけつ) のことを指しています。瘀血といいますのは、血がどろどろとして流れにくくなって、毛細血管が詰まったり、血管がもろくなって破れやすくなった状態をいいます。西洋医学でいう動脈硬化も、打ち身のときにみられる内出血 (紫斑) も、瘀血がもたらすものです。
 もう一つの病気の原因に濡養 (じゅよう・潤し養う) 不足 (血虚) があります。血虚は血液が持っている本来の姿を無くしている状態のことで、濡養 (栄養・滋潤) 不足のことです。脾と胃が持つ運搬し化成する作用、運化作用が低下することによる、血の生成源の不足、あるいは、出血や血液破壊に伴う血量の不全 (瘀血) による、血の供給不足のことをいいます。血は気によって運ばれていますから、気が滞ると血も滞り、気血の滞りが病気の原因であると、中国医学では見立てています。
 血が綺麗になりますと、病気をしなくなります。

血液サラサラの問題点

2009-01-17 06:23:41 | 太極拳
 最近、マスコミやフィットネスクラブで、ドロドロの血液をサラサラにするには、水を飲めばいいといいますが、確かに一時的にはサラサラになります。ですが、これは抜本的な解決とはいえません。しかも、水を飲んだことによる弊害については、何の説明もないのが実情です。
 中国医学では、水分を摂りすぎると 「冷え」 の原因になるとして、「水毒症」 という病名まで用意しています。一旦冷えた体を、通常レベルまで戻すのは難しいといわれています。冷えと共に、体から抜くことが難しいものに 「疲れ」 があります。
 400万年前に地球上に人類が誕生して以来人は、旱魃、洪水、地震などの天変地異や戦争という条件の中で、殆ど満足な食事も摂れず、ずっと空腹で過ごしてきましたから、空腹には慣れていました。そうした慣例的な空腹の情報が、遺伝子として組み込まれている体に、朝が来たから、昼だから、夜になったからと言って、お腹も空いていないのに食べ物を詰め込む。
 おまけに運動らしい運動もしていませんから、飽食に対する遺伝子情報のない体は、過剰の栄養分をもてあまし、どう処理していいか分からず、血液中に乳酸がたまって 「痛風」になる。糖分が多すぎるから 「糖尿病」 にかかる。糖尿病はいま、予備軍を含めて2210万人といいますから、6人に一人は糖尿病ということになります。脂肪を処理しきれなくなると 「高脂血症」になり、それが肝臓や血管に付着すると 「脂肪肝」 や 「動脈硬化」 を起こし、やがて 「高血圧」、「心筋梗塞」、「脳梗塞」 へとつながっていきます。
 西洋医学でいう血液成分の赤血球だとか、白血球、血小板、血漿といったミクロの分析も必要には違いありませんが、ミクロの分析ができなかった時代、血液作用をマクロで捉え、非生理的血液である 「瘀血」(おけつ) がもたらす症状について、的確に分析して捉えた東洋医学の英知は、称賛に値するものです。
 以上のことから、血液がサラサラで支障なく流れていれば、病気には罹りにくいということが分かります。そうした状態を保つためには、エネルギーの摂りすぎ、運動不足、食事の偏りなど日常生活に注意が必要です。
 要約しますと、コレステロール、脂肪などを摂りすぎたり、摂取した脂肪が動物性であれば、血液は酸性化して過酸化脂質となって、血液はドロドロになって流れにくくなるということです。

血液は生命の素

2009-01-15 09:39:44 | 太極拳
 私たちの体を構成する細胞は、60兆個あります。その細胞を活性化するのが血液です。血液は一つ一つの細胞へ、栄養素と酸素を届け、代わりに二酸化炭素を運び出して細胞の働きを活気づけます。ドロドロの血液では流れにくくなって、途中でつかえてしまいます。ですから、血液をサラサラにして、流れを良くしておく必要があります。その流れの滞った状態を、中国医学では瘀血 (おけつ) といって、病気の原因であるとしています。
 血液の流れを良くするノウハウを手に入れるための予備知識として、血液のことを承知しておきましょう。
 人体を流れる血液の量は体重の1/13を占めています。
 血液は心臓の左心室から大動脈に流れ、小動脈を通って毛細血管に至り、そこから小静脈に流れ込み、大静脈を経由して心臓の右心房に注ぎます。血液は川の流れのように自然に流れているわけではありません。血液が心臓から流れ出るときには、心臓の圧力で押し出され、動脈の脈動で毛細血管に送られます。一端、毛細血管から静脈に入った血液には心臓の圧力は及びませんから、血液は自力で心臓に戻るしかありません。
 自力で戻るとはいっても、血液自体にはその能力はありませんから、静脈と筋肉の助けが必要です。静脈血が静脈の中を心臓に戻るメカニズムを見てみますと、直径1mm以上の静脈には弁がついており、逆流しない仕組みになっています。体の伸縮で筋肉が動いた作用で、血液が血管の中の弁から弁に移動し心臓に戻る仕組みになっています。血液の循環には、心臓だけではなく筋肉や血管の働きが、大きな関わりを持っているということです。
 体には51億本の毛細血管があって、60兆個の細胞に血液を送り、栄養分と酸素を届けています。毛細血管には穴があいていて、その穴を通じて細胞が栄養と酸素を受け取り、代わりに老廃物と炭酸ガスを毛細血管に送り出します。
細胞に異常がありますと、栄養分の受け取りを拒否しますし、血液が不純の場合にも細胞は受け取ることを拒否します。毛細血管の小静脈側に老廃物が入ると、小静脈は収縮して静脈血の輸送が始まります。
 血液の構成を見てみますと、40%の血球と呼ばれる有形成分と、栄養分や電解質を含んだ60%の血漿で構成されています。有形成分の大部分は赤血球で、血色素 (ヘモグロビン) が1/3を占めており、この血色素のヘモグロビンが赤いために血液が赤く見えます。
 一方の白血球は赤血球よりも大きく、外部から侵入する病原微生物などを撲滅する働きを持っています。
 血液の寿命は、赤血球が100~120日で、古くなった赤血球は肝臓や脾臓で破壊されます。リンパ球は数時間、血小板は数日間、白血球は約2週間の生命です。鼻汁や膿は白血球の死骸です。

血液革命の尖端

2009-01-12 20:33:26 | 太極拳
 私たちが太極拳に熱中するのは、健康を維持するためですが、太極拳だけで健康を維持しようとしても無理です。太極拳が、健康維持に大きな役割を果たしているということは確かですが、その先に、命を紡ぐ食があることもまた、確かなことです。
 中国医学では、病気の原因は血液の流れが滞る瘀血 (おけつ) にあるとしています。そのことを受けて、血液のことを考え、その流れを良くして、健康に役立てようというのがこの一文の狙いです。
 革命と言いますと、いかにも大げさに聞こえますが、革命の 「革」 といいますのは、改まるという意味ですから、血によって命が改まるという、いとも当たり前のことで、血液の流れさえ順当ならば、人はいつも元気でいられるということです。
 「血」 という言葉は、日常会話の中にもよく出てきます。高揚した精神を 「血気盛ん」 とか 「血が騒ぐ」 と表現し、健康状態を確認する時に 「血色がいい」 とか「血色が悪い」 といい、顔の皮膚の近くを流れている血液の量によって顔色の善し悪しを判断し、健康状態を確認しています。
 また、変事が起きた時には 「血相を変える」 といい、人間性を問うときには 「血が通う」 とか 「血も涙もない」 というような言い表し方をします。そして、親子のつながりを 「血のつながり」 とか 「血肉を分けた」 といい、親戚のことを 「血族」 とか 「血縁」 といい、そのような関係を 「血は水よりも濃し」 というように、血が遺伝子と関わっているということを物語っています。
 血液は、人間の体の中で最も大切なものと言えますでしょう。血液は、単に血管の中を流れている赤い液体というだけではなく、体のすべての細胞に酸素と栄養素を送り込み、代わりに二酸化炭素や不要になった物質を回収し、細菌やウィルスが侵入してくれば、それを撃退し、血管にほころびがあれば、それを修復し、さらに、体の状態に合わせて、各器官の働きを調整するための情報を運ぶなど、体の内部環境を保全する、万能の液体であるということができます。