太 極 拳 最 高 

健 康 を デ ザ イ ン す る

血液は生命の素

2009-01-15 09:39:44 | 太極拳
 私たちの体を構成する細胞は、60兆個あります。その細胞を活性化するのが血液です。血液は一つ一つの細胞へ、栄養素と酸素を届け、代わりに二酸化炭素を運び出して細胞の働きを活気づけます。ドロドロの血液では流れにくくなって、途中でつかえてしまいます。ですから、血液をサラサラにして、流れを良くしておく必要があります。その流れの滞った状態を、中国医学では瘀血 (おけつ) といって、病気の原因であるとしています。
 血液の流れを良くするノウハウを手に入れるための予備知識として、血液のことを承知しておきましょう。
 人体を流れる血液の量は体重の1/13を占めています。
 血液は心臓の左心室から大動脈に流れ、小動脈を通って毛細血管に至り、そこから小静脈に流れ込み、大静脈を経由して心臓の右心房に注ぎます。血液は川の流れのように自然に流れているわけではありません。血液が心臓から流れ出るときには、心臓の圧力で押し出され、動脈の脈動で毛細血管に送られます。一端、毛細血管から静脈に入った血液には心臓の圧力は及びませんから、血液は自力で心臓に戻るしかありません。
 自力で戻るとはいっても、血液自体にはその能力はありませんから、静脈と筋肉の助けが必要です。静脈血が静脈の中を心臓に戻るメカニズムを見てみますと、直径1mm以上の静脈には弁がついており、逆流しない仕組みになっています。体の伸縮で筋肉が動いた作用で、血液が血管の中の弁から弁に移動し心臓に戻る仕組みになっています。血液の循環には、心臓だけではなく筋肉や血管の働きが、大きな関わりを持っているということです。
 体には51億本の毛細血管があって、60兆個の細胞に血液を送り、栄養分と酸素を届けています。毛細血管には穴があいていて、その穴を通じて細胞が栄養と酸素を受け取り、代わりに老廃物と炭酸ガスを毛細血管に送り出します。
細胞に異常がありますと、栄養分の受け取りを拒否しますし、血液が不純の場合にも細胞は受け取ることを拒否します。毛細血管の小静脈側に老廃物が入ると、小静脈は収縮して静脈血の輸送が始まります。
 血液の構成を見てみますと、40%の血球と呼ばれる有形成分と、栄養分や電解質を含んだ60%の血漿で構成されています。有形成分の大部分は赤血球で、血色素 (ヘモグロビン) が1/3を占めており、この血色素のヘモグロビンが赤いために血液が赤く見えます。
 一方の白血球は赤血球よりも大きく、外部から侵入する病原微生物などを撲滅する働きを持っています。
 血液の寿命は、赤血球が100~120日で、古くなった赤血球は肝臓や脾臓で破壊されます。リンパ球は数時間、血小板は数日間、白血球は約2週間の生命です。鼻汁や膿は白血球の死骸です。