太 極 拳 最 高 

健 康 を デ ザ イ ン す る

十三勢歌 10

2007-02-28 10:22:18 | 太極拳
意訳と解説Ⅱ

 操り人形のように、全身の力を抜いて頭のテッペンが上から吊られているように、後頭部の一番高い所にある 「百会」 (ひゃくえ) と胴体の一番下の中央にある 「会陰」 (えいん)  を垂直にする {この状態を尾閭中正とといいます}と、姿勢に偏りがなくなります。
 太極拳の求めるところが何であるのか、その根本のところを探究心を旺盛にして求め続けることが大切です。
 太極拳は師から直接指導を受けることが大切で、そうでないと間違った情報で型が固まってしまいます。修行には終わりがありません。いつまでも技の探求を怠ってはならないのです。
 もし原理と運用の何れを基準にすべきかを考えるとき、意と気が根本にあって、体が運用をなすべきものですから、意思と精神によって動作を導き、内気を以て体を運用するものであるということことができます。
 太極拳を奨励する目的と意義はどこにあるのか。その最終目的とするところは、健康の増進であり、長寿であり、老いをみせない青春の謳歌である。
 高らかに歌え百十四の文字を。それぞれの文字には真実と適切な意義が込められており、道理を説いています。これらを弁えて実践躬行しなければ、時間を、精力を浪費するばかりで、後に後悔が、自責の念が残るばかりになるでしょう。

「十三勢」  八法と五歩を合わせたものです。
「八法」   掤、捋、擠、按、採、手編に列、肘、靠の八つの手法のことです。
「五歩」   前進、後退、右顧、左盻、中定の五つの歩法のことです。

十三勢歌 9

2007-02-27 05:04:21 | 太極拳
意訳と解説

 太極拳の基本の勢 (かた) 十三 (八法・五歩) を軽視してはなりません。
 太極拳では意が気を導き、気が血を導くといわれるように、意思を最重要視しています。体のことは太極拳論に 「主宰于腰」 とあるとおり、体の要としての腰を重視しています。が、その前段には 「其根在脚発于腿」 とあり、根本は足に発して腿から腰に至り、さらに 「形于手指」 手の指に表れると解説しています。
 腰隙 (ようげき) は文字通り解釈しますと腰の隙間ということになりますが、そんな単純なものではないでしょう。第一番目に考えられますのは、へその眞裏にある 「命門」 のツボ。このツボは 「五臓六腑の本、十二経脈の根」 とあるように、五臓の気はここでしか養われることはなく、五臓の陽気はここでしか発生しません。次は命門の指二本外側にある腎兪 (じんゆ) のツボです。ここは元気の基になるツボです。
 虚と実は太極拳で、とても大切にしているものです。虚と実を陰と陽に見立て、虚は陰で実は陽として扱い、虚は力を抜いた状態、実は力を込めた状態ということになります。
 拳法の虚と実、力を込めるところと力を抜くところには、特に注意が必要です。太極拳経には 「双重 (そうちょう) なれば則ち滞る」 とあり、両足に同じように重心をかけていれば、動きは鈍るといって、虚と実をハッキリさせることの重要さを説いています。その上で内気が全身を満たして、末端まで滞らせてはなりません。
 太極拳は動く禅 「動禅」 といわれているように、動中に静を見出す修行のようなもので、体を動かしても心は平静を保つというものです。そのような境涯にあれば、相手のわずかな動きに触発されて反応するように、動きは常に冷静沈着で、いつでも変化と転進に即応できる妙技を表すものです。それぞれの業と動作には細かく注意を払い、細密かつ正確に把握しなければなりません。

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十三勢歌 8 

2007-02-26 06:04:43 | 太極拳
若不向此推求去  若し此れを推求し去 (い) くを向わざれば  
 もしこれを探ることがなければ。
 推求 : おしはかる、推察する、探る。

枉費功夫貽嘆息  枉 (おう) に功夫を費やし嘆息するを貽 (あた) える   いたずらに時間を費やして後で後悔を残すことになる。
 枉 : ゆがむ、いためつける、無理にも、ことさらに、むなしく、いたずらに
 枉費 : いたずらに。
 功夫 : ここでは時間の意味に解します。
 嘆息 : 空しい気分を味わってため息をつくことで、残念であること、遺憾で     あることを表しています
 貽 : 残す

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十三勢歌 7

2007-02-25 06:43:55 | 太極拳
若言体用何為準  若し体用を言うなれば何を準するか    
 体と用いずれを基準にすべきか
 体用 : 物事の本体と運用を意味する中国哲学の用語で、内蔵する原理とそれが行動とし
     て表れるもの
準 : 基準、基本、最も重要なこと

意気君来骨肉臣  意と気は君にして骨と肉は臣なり   
 意と気が主体で、体は客体である。このことを 「十三勢行功要解」 で 「心は令 (指令) なり、気は旗なり、神 (精神) は主師なり、身は下僕なり」 と解説している。

詳推用意終何在  終 (つい) の意は何処 (いずく) にありや   
 太極拳の求めるところはどこにあるのであろうか。

益寿延年不老春  寿命を益 (ふ) やし不老春にあり    
 元気で長生きし、いつまでも若々しくあることである。

歌兮歌兮百十四  歌えや歌えや百十四を   
 百十四の言葉を声に出して唱えれば

字字真切義無遺  字字に真切 (しんじつ) あるを遺 (わす) れること無し  言葉にはたましいが宿って 「言霊」 となるから、一言一句に至るまで、よもや忘れることはあるまい。

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十三勢歌 6

2007-02-23 11:35:30 | 太極拳
満身軽利頂頭懸  満身、軽利にして頭頂に懸 (かか) げよ  
 操り人形のように、頭のテッペンが上から吊られているイメージで、全身の力を抜くことが大切である。

仔細留心向推求  仔細に推求に向かうを心に留めよ    
 根本の言わんとしているところを理解し、詳しい事情を求めるように心しなければならない。

屈伸開合聴自由  屈伸と開合に自由を聴く   
 屈伸と開合を思いのままに運用できるようにしなければならない。
開合 : 内から外に向かう力と外から内に向かう力。

入門引路須口授  入門して路を引くは須らく口授にあり   
 面と向かって直接指導を受けることが大切である。

功夫無息法自修  功夫は無息法をもって自ら修せられる   
 功夫は休むことなく続けることで自然に身に付いてくる。才能とは永き忍耐なり。という。

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十三勢歌 5

2007-02-22 09:05:52 | 太極拳
変転虚実須留意  虚実の変転に須らく意を留めよ    
 虚と実は太極拳でとても大切にしているものです。虚と実を陰陽に見立て、虚が陰に、実が陽に、虚は力を抜いた状態、実は力が込められた状態ということです。太極拳は力を入れずに動作するのを原則としています。陰陽、虚実には十分に注意しなさいということです。

気遍身躯不稍滞  気は身に遍満して稍 (しょう) まで滞らず   
 気を体中に満たせば末端まで滞ることはない
 稍 : 末端

静中蝕動動猶静  静中に動を触動して猶静かなり    
 これは太極拳が、動く禅 「動禅」 といわれるもとになっているもので、動中に静を見出す、つまり、体は動いていても心までは動かないということで、太極拳ではそれを 「入静」(にゅうせい) といっています。入静とは悟りの境地のことです。

因敵変化示神奇  敵の変化に因りて神奇を示す    
 敵の変化によって、即応する妙技を現わすものである

勢勢存心撥用意  勢 (かく) 勢 (わざ) 心に存 (たも) ち意を用いるを撥         (はか)るべし  
 一つ一つの技は、意を用いイメージをふくらませて、しつかりと確認する
勢勢 : 一つ一つの個別の技
存心 : 心に止める、念を入れる、真剣
撥る : 推し量ること、検証する 

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十三勢歌 4

2007-02-21 14:25:11 | 太極拳
十三総勢莫軽視 十三総ての勢 (かた) を軽く見るなかれ    
 十三というのは、手法の八法と歩法の五法を合わせたもので、手法の八法は掤 (ポン)、捋 (リュ)、擠 (ジ)、按 (アン)、採 (ツァイ)、リェ (手編に列)、肘 (ゾウ)、靠 (カオ) で、歩法の八法は進歩、退歩、右顧、左肹 (さけい)、中定をいいます。


命意源頭在腰隙  意の命の源は腰隙 (ようげき) にあり   
 意の趣くもとは腰にあるとする、腰の大切さを説く部分です。太極拳論に 「主宰于腰」 腰が主催するとあるように、腰が最も重要とするものですが、ここで腰隙 (ようげき) の解釈をしておく必要がありますでしょう。
 太極拳は 「気」 を扱う武術ですから、気のことを無視するわけにはいきません。先の太極拳論の 「主宰于腰」 の前段に 「其根在脚発于腿」 とありますから、その大本は足にあってそこに発して腿とあり、後段に 「形于手指」 手指に形 (あらわれ) るとあります。
 そこで、腰隙 (ようげき) を改めて考えてみましょう。
 第一番目の解釈は、臍の眞裏にある 「命門」 のツボ。このツボは 「五臓六腑の本、十二経脈の根」 といわれております通り、五臓の気はここでしか養われず、五臓の陽気はここでしか発生しないといわれております。
 次は、命門から指二本外側にある 「腎兪」(じんゆ) のツボです。ここは元気の元のツボです。

十三勢歌 3

2007-02-20 09:03:17 | 太極拳
 太極拳では、体の力を抜くことが最も大切なこととして、沢山の論文や歌訣と格言が残されています。どのようにしたら体から力が抜けるかということを、手を替え品を替えて説明しているわけです。
 力といいますのは、骨と関節と筋肉とで梃の原理を応用して、総合的に作り出すものです。このうち筋肉がその重要な部分を担っていますが、筋肉というのはご存知の通り、収縮によってしか力を発揮させることができません。
 例えば、膝を曲げる時には屈筋が収縮します。腕を伸ばす時には伸筋が収縮して腕が伸びます。収縮するということは緊張するということですから、精神的に緊張しますと、それが体に伝わって筋肉も緊張することになります。これがストレスのメカニズムです。
 もう一つ、太極拳で体の力を抜くということの大きな意味があります。太極拳は、力に頼った武術ではありませんから、筋肉に力を込める必要はありません。それどころか、筋肉に力が入っていたのでは、太極拳本来の 「勁」 (けい) という目には見えないエネルギーが発揮できなくなります。

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十三勢歌 2

2007-02-19 09:10:45 | 太極拳
 十三勢歌の大意は

1.意と気のあり方
  太極拳は、意によって気を、気によって体を運び、意
 が導いて身が随うという心と体が主従関係にあること
 を、心に随って体を運用すことであるとして 「心は令 
 (指令) なり、気は旗なり、神  (精神) は主師なり、
 身は下僕なり」 と表現している。
 また 「内外相合」 心と体を合致させるとか、
 「気は身躯に遍く」 気を体中に満たすと言い表わして
 心と体と気のあり方を展開している。

2.攻防の型
  型の根本は 「立身中正」 「気沈丹田」 にありと
 して、実戦に関しての戦術を 「敵、変化して機に臨ん
 で変に応ず」 と述べ、「腰を以て軸となし、周身は
 協調し、腹の内鬆静にして気勢を充盈させよ」 「静
 を以て動を待ち、動の中に静を寓す」と、技術的な
 極意を披露している。 
 「聴」 相手を感じ取り、判断し、 
 「化」 相手の力をかわして弱め、 
 「拿」(な)相手を受身に立たせ、
 「発」 相手の弱点を衝く、
  これが功夫の原理である。

3.修行の心得
  太極拳の根本を極め尽くすことの重要性を挙げ、
 時間を浪費することなく、精力の無駄遣いを避け、
 飽きることなく、休むことなく鍛錬を続け、中途
 半端な理解に満足することなく、常に太極拳の
 究極の域に達する努力をしなさいという諭しで
 ある。

4.拳の目的
  太極拳は柔と静、体のリラックスと心のリラッ
 クスを追求する武術として、「心に静けさを求め
 意を用いる」 「気は血を導く」 「気と力は
 結合する」 「内と外を合わせ一つにする」こと
 を完成させた上で、健身、不老、長寿を仕立て
 上げるものであるとする。

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十三勢歌 1

2007-02-18 06:55:51 | 太極拳
 今日から新しいシリーズを始めます。 

 この十三勢歌は、太極拳の創始者 (諸説があり定説がない) といわれている王宗岳が著わしたもので、十九世紀半ばに中国河南省舞陽県で発見された、 「太極拳譜」 に収められた歌訣 (かけつ) 二篇の内の一篇です。
 太極拳譜には 「打手歌」 「十三勢歌」 の歌訣二篇と、 「太極拳論」 「太極拳釈名」 の論文二篇が収められています。これらは、太極拳の基本的理論として大変重要視されているものです。
 「十三勢」 は太極拳の昔の呼び方で、その昔太極拳は、十三勢とか、長江のように悠然としているので 「長拳」、あるいは綿拳、化拳などと呼ばれていました。十三勢といいますのは、手法の八法と歩法の五法 (八卦と五行) を合わせて十三の姿勢ということです。

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太極拳解 7

2007-02-17 05:42:25 | 太極拳
意訳と解説Ⅱ 

 静かな時は泰然自若とした山のように、動く時には長江や黄河のように、足の運びは、深い渕に接する切り立った断崖の上を歩くように注意深く、勁の運びは糸を引き出すように、勁を蓄えるときには弓を絞るように、勁を発するときには矢を放つように、気の運行は螺旋のようにすれば、届かないことはない。勁の運びは鍛えに鍛えた鋼のように強く、壊せないものはない。形はネズミを捕らえる鷹のように、心はネズミを捕える猫のようにする。
 気を大事にする人は力には頼らない。気を丹田に蓄める「蓄勁」 ができれば相手を倒すことは容易になる。相手が動かなければ、こちらも動かない。相手が動く気配を見せれば、こちらは先んじて動く。相手の仕掛けを待って行動するには、自分の技の程度を充分に知る必要がある。
 自分のことを相手に貼り付けるようにして、相手を見極めることである。後れることなく、先走ることなく、考えを巡らせて上のように対処できれば、後れをとることはないし、相手の力を殺いで、攻撃や受身は虚と実で対応し、進退は内から外に向けての力と、外から内に向けての力の出し方を承知しておく。

 「勁」 といいますのは、電気のような目に見えないエネルギーで、気の凝縮したものです。意識と呼吸によって丹田に蓄るようにします。「勁」を蓄めたり、発したりするときには、体に力が入っていますと、気が流れなくなりますから勁が発揮できなくなります。

太極拳解 6

2007-02-16 14:37:41 | 太極拳
意訳と解説 Ⅰ

 体を動かすときも心は冷静でなければならない。気を丹田に収め、伸びやかな精神状態にする。心が先導して気はそれに従う。意志の力で主導し体を思いのままに動かす。
 一瞬一瞬に意を用いれば、何事も自分の思い通りにならないものはない。心が先で体は後からついていく。それを実感できれば、知らず知らずの内に手は動き、足もこれに従って勢いよく短時間で思い通りの姿勢が完成する。
 自分の力に固執することなく、自分の考えを捨てて人の動作に従えば、人の力を利用してかわすことができ、小さな力で大きな力に対応することができる。知らなければならないのは、動く時にはシッカリと動き、動かないときにはジッと静かにしていることである。動の中に静を見出し、内なる精神をしっかりと保ち、外見的には悠々としているところを見せる。
 よくよく人に従って、自分の独善に陥ることなく、人の動きに同調することができれば勢いはいや増す。独りよがりに力に頼るだけでは技は滞ることになる。きっかけは自分から付け、相手の力を利用する。瞬発力を発揮するときには、上体と下肢を連動させれば、向かう所敵なしとなる。立つときの姿勢は、偏ることなく中正にすれば、四方八方を守ることができる。

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太極拳解 5

2007-02-15 08:57:09 | 太極拳
然る後、よく転に従い接に従い   乃能随転随接
 ここにある 「転」 の解釈によって、今後の展開が大きく変わってきます。普通に解釈すれば 「ころがる」 あるいは 「向きを変える」 ことですが、太極拳で解釈する場合には、内から外に向けて働く力という解釈ができるわけです。すると 「随転」 は、内から外に向けての力に従って、という解釈が成り立つことになります。
 次いで 「接」 ですが、文字通り接することなのですが、交わる、応える、つらねる、受けるなどの意味が内在されておりますが、「随接」 は正直に接するところに従ってと解釈するのが無難でしょうか。

己を以て人に黏 (てん) する   以己黏人
自分のことを、相手に粘りつけるようにする

須らく必ず人を知るべし   必須知人
相手を見極めることである

すなわち遅れず先立たずにあたう   乃能不後不先
遅れることなく先走ることなく

精神を、考えを巡らせて、因って来るところにあたうれば   精神能提案得起
上記のことに全て対処できれば

すなわち鈍重 (どんじゅう) の虞 (おそれ) なし   則無遅重之慮
後れを取ることはない

黏に依るも霊を得て踉するにあたうも  黏依能踉得霊
 黏 (てん) はへばりつくことで、太極拳を実践するときに、相手に接して離れないようにして、隙をうかがう動作です。霊は心のことですが、すぐれていること、敏捷なこと、明らかなことを現してもいます。踉 (ろう) という字は 「行こうとする」 ことを意味する言葉です。へばりつくにしても、敏捷に行くにしても。

まさに空に落ちさせる妙を見る   方見落空之妙
 空というのは、太極拳の創始者といわれている王宗岳が著わした 「打手歌」 にある「引進空落」 の空で、相手の力の方向を変えて、力を殺ぐ手法のことです。

往復は須らく陰陽に分け   往復須分陰陽
攻撃や受身は虚と実で対処し

進退は須らく転合あるべし   進退須有転合
進退は内から外に向けての力と、内から外に向けての力を併合させる。

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太極拳解 4

2007-02-14 06:00:33 | 太極拳
気を尊ぶは力ではなし    尚気者無力
気というのは力のことではない

気を養うは純剛なり    養気者純剛
気を丹田に貯める蓄勁 (ちくけい) ができれば強くなれる

彼動かざれは゛    彼不動
相手が動かなければ

我動かず   己不動
こちらも動かない

彼微動すれば   彼微動
相手が動く気配をみせれば

我先んじて動く  己先動
こちらは先んじて動く

己を以て人に依る   以己依人
相手の仕掛けを待って行動するには

務めて己を知るを要す   務要知己
自分の技の程度を充分に知る必要がある

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太極拳解 3

2007-02-13 08:52:26 | 太極拳
動なれば動ならざるはなく   一動無有不動
動く時にはシッカリと動き

静ならざれば静ならざるはなし   一静無有不静
動かない時にはジッとしている

動をなお静と見    視動猶静
動中に静を見出だし  ここは大事なところです。太極拳が動く禅 「動禅」 といわれるわけがここにあります。

内は精神を固め    内固精神
内なる精神を確固たるものとし

外は安逸を示す   外示安逸
外見的には心の内を見せないように悠々としている

須らく人に従い   須要従人
人の技に逆らうことなく

己に由ることなし   不要由己
自分から攻撃せず

人に従えばすなわち活き   従人則活
人の動きに従えばこちらの技が活き

己に由ればすなわち滞る   由己則滞
自分の力だけに頼れば技は滞る

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