太 極 拳 最 高 

健 康 を デ ザ イ ン す る

血液サラサラの問題点

2009-01-17 06:23:41 | 太極拳
 最近、マスコミやフィットネスクラブで、ドロドロの血液をサラサラにするには、水を飲めばいいといいますが、確かに一時的にはサラサラになります。ですが、これは抜本的な解決とはいえません。しかも、水を飲んだことによる弊害については、何の説明もないのが実情です。
 中国医学では、水分を摂りすぎると 「冷え」 の原因になるとして、「水毒症」 という病名まで用意しています。一旦冷えた体を、通常レベルまで戻すのは難しいといわれています。冷えと共に、体から抜くことが難しいものに 「疲れ」 があります。
 400万年前に地球上に人類が誕生して以来人は、旱魃、洪水、地震などの天変地異や戦争という条件の中で、殆ど満足な食事も摂れず、ずっと空腹で過ごしてきましたから、空腹には慣れていました。そうした慣例的な空腹の情報が、遺伝子として組み込まれている体に、朝が来たから、昼だから、夜になったからと言って、お腹も空いていないのに食べ物を詰め込む。
 おまけに運動らしい運動もしていませんから、飽食に対する遺伝子情報のない体は、過剰の栄養分をもてあまし、どう処理していいか分からず、血液中に乳酸がたまって 「痛風」になる。糖分が多すぎるから 「糖尿病」 にかかる。糖尿病はいま、予備軍を含めて2210万人といいますから、6人に一人は糖尿病ということになります。脂肪を処理しきれなくなると 「高脂血症」になり、それが肝臓や血管に付着すると 「脂肪肝」 や 「動脈硬化」 を起こし、やがて 「高血圧」、「心筋梗塞」、「脳梗塞」 へとつながっていきます。
 西洋医学でいう血液成分の赤血球だとか、白血球、血小板、血漿といったミクロの分析も必要には違いありませんが、ミクロの分析ができなかった時代、血液作用をマクロで捉え、非生理的血液である 「瘀血」(おけつ) がもたらす症状について、的確に分析して捉えた東洋医学の英知は、称賛に値するものです。
 以上のことから、血液がサラサラで支障なく流れていれば、病気には罹りにくいということが分かります。そうした状態を保つためには、エネルギーの摂りすぎ、運動不足、食事の偏りなど日常生活に注意が必要です。
 要約しますと、コレステロール、脂肪などを摂りすぎたり、摂取した脂肪が動物性であれば、血液は酸性化して過酸化脂質となって、血液はドロドロになって流れにくくなるということです。