于丹という人の『〈論語〉心得』および『〈荘子〉心得』が中国でベストセラーになっている。この于丹ブームに反発する人たちが、『解“毒”于丹』という批判本を出したりしている。
http://www.amazon.cn/mn/detailApp?qid=1220264776&ref=SR&sr=13-1&uid=168-3652100-0289825&prodid=zjbk515783
ざっと流し読みした印象だと、この本の言いたいのことは、『論語』の内容を曲解しているだけではなく、その権威にかりて自分の人生観を披瀝しているだけであり、しかもそれを商業的に広めることで、中国古典を陳腐化させているというもの。なんというか、想像以上に下らない批判でがっかりした。どうやら編著者は30前後くらいの若手研究者で、どうもネット上の議論を一冊の本にしたようである。
ただし、于丹が孔子と荘子に対する「微言大義」を行っていると批判している点に、清末期の近文派と古文派の争いを思い起こさせる。中国でこういう(一見意味不明な)批判を見ると、北京師範大学教授にしてマスコミの寵児、共産党からもお墨付きを得ている于丹を叩くことで暗に現体制に対する若い世代の批判を表現しているのではないかと、どうしても「微言大義」を読み込んでしまうのだが。
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ただし、于丹が孔子と荘子に対する「微言大義」を行っていると批判している点に、清末期の近文派と古文派の争いを思い起こさせる。中国でこういう(一見意味不明な)批判を見ると、北京師範大学教授にしてマスコミの寵児、共産党からもお墨付きを得ている于丹を叩くことで暗に現体制に対する若い世代の批判を表現しているのではないかと、どうしても「微言大義」を読み込んでしまうのだが。