史報

中国史・現代中国関係のブログ

嫌中感情

2008-06-05 21:32:45 | Weblog
日本人の根強い「嫌中感情」はどこから来ているのか?【ビジネスマンのための中国経済事情の読み方】(ダイヤモンド・オンライン) - goo ニュース

なにこれ?ひどすぎる!!ただよく聞かれる(つまり凡庸な)説明ではあり、「親日」的な中国人は好意的に読むかもしれんが・・・。今は余裕がないので、そのうち全面的な批判を書きます。

ただひとつだけ、誰もがそうなんだけど、「中国人」個々人と全体として「中国」が混乱している。だから「中国人」の付き合いが多い(まあ、学者さんとかビジネスマンとか一部の人だけだが)人は、「中国をもっと知らないと」などと言ってしまうのである。「嫌中」現象というのは、だいたいが政治や集団行動のレベルに向けられている。

私の印象では、中国人は個別レベルと公的レベルでの言葉遣いをがらりと変えることが多い。個人的に話すと「共産党なんてどうでもいい」みたいな感じなのに、テレビに出てくる人たちは、みんな共産党のスポークスマンのような発言ばかりする。「本音」が無条件にいいと思い込んで、公的言説の建前性を軽蔑する傾向のある日本人は(「本音を言える政治」などという語義矛盾をスローガンに掲げる政治家がやたらに多いことがその一例)、このギャップがよく飲み込めないで、「民意を抑圧する共産党政府と情報を遮断されて政府の発表を鵜呑みにする中国人民」という、少し考えれば変だとわかるような、とんでもなく間違った図式で語る人が後を絶たない。