3月16,17、18日と、久々の行楽に行ってきました。
千葉県の太平洋に突き出た先っぽの白浜です。
だいたいいつも3月にくるのですが、ここは良いです。
海沿いにはホテルが立ち並んで、灯台のあたりは食堂や、お土産ものやや、干物やさんなどがいかにも観光地なのですが、なにかゆったりとしていて素朴な感じがします。
でも、もう観光スポットは行かないのだけど、それでは何がよいのかと言うと、海に迫った低い山々と神社です。
あともう、その辺全部がみんな良いのですけど。
山なんか誰も見ないのかもしれませんが、海からでも歩いて10分かからないところに低く連なっています。
もう、すぐ登れそうな山です。
この山は砂岩のようなやわらかい岩で出来ていて、ぼろぼろ崩れて風化している感じです。
今ではハイキング道もたくさんあって手ごろで安全です。
初めてこの山に登ったのは20年位前で、子供が近所の山に冒険に行くみたいな感じで、すぐ登れそうだから行ってみようと気軽に登ったのでした。
山の上にはため池があって、そのため池を造るために昔の人たちが山に道を刻んだのです。
やわらかい砂岩の山なので、階段やトンネルなど割合に簡単に造れたのではないでしょうか。
でも、20年くらい前の時点でも、階段はすごく磨り減っていたし、幅もとても狭くなっていて危ない感じでした。
トンネルをくり貫いた中に磨り減った階段が付いていたりしてすごく面白いのでした。
まだ、地元の人がため池や山の補修や点検に利用するだけで、ハイキング道にはなっていないようでした。
そんな野性味や、昔の人たちの仕事の跡なんかを面白いと思ったことでした。
生えている木は照葉樹で、根元から何本にも枝分かれした南国風の木で、やまの景色がとても明るいのです。
今は、登山道も整備されて、山を削った階段などはありません。
でも、あちこちに山を直にいじった跡は残っていて、そんなのを眺めて想像するだけなのですけど。
今回は、城跡の山の近くなど登山道にやたら水仙を植えまくっていて、ちょっとサービスしすぎと言う感じでした。
それから海の近くは神社が多いです。
やはり漁業の町ですから海難事故も起こるのでしょう。
古い神社がたくさんあって、祈りの真剣さが違います。
清々しく掃き清められて、ごーごー吹く風に木が鳴って、神様の気配に鳥肌が立ちます。
神社の裏手には山肌を削った祠みたいなものもあります。
その辺全部がやわらかい岩で出来ているので、昔の人は簡単に細工していたのでしょう。
神社の階段なども、岩を削って造られていたりします。
今はすっかり磨り減って真ん中のあたりはコンクリで補修されているのですが、左右の端のほうは緑の苔がびっしりと生えて昔の階段が残っています。
「あー、昔にこの苔の階段を歩いてみたかったものだなぁー」
としみじみ思うのですね。