シロタビの、B級旅行イバラ道

「るるぶ」片手に定番記念写真を撮るだけが旅行なのだろうか? 観光名所のその陰で、ひっそりと怪しい光が待っている・・・

上には上がいるものだ・・・・~奥山高原と竜ヶ岩洞

2008年12月07日 22時35分34秒 | B級スポット静岡
静岡県浜松市・・・・といってもまるで政令指定都市の雰囲気がしない、かつて引佐町と呼ばれた、浜名湖の北の山奥にそれはあった。
富幕山(とんまくやま)なる愛知・静岡県境にそびえる山の中腹に開かれた、「奥山高原」である。

結論から言ってしまえば、私を感涙させた養老ランドを(B級的な意味で)アッサリ超えてしまった。 

まあ記事のタイトル通りである。 まさに「上には上がいるものだ・・・」

晴れ渡った土曜日。 奥山高原でリゾートしようと決めたのはいいのだが、まず到達するのが大変であった。
三ヶ日ICから、「オレンジロード」なる道を通っていくのだが、この道、夜に走り屋の小僧がうろついてやしないかというほどのウネウネ道であった。
一応、R362から旧引佐町市街地経由でも行けるのだが、これはかなり遠回りなうえに、気賀の市街地が結構混むのでかなり時間がかかる。

これは場所が辺鄙というだけで相当損している感じである。
ちなみに、公共交通機関は事実上アウトのようである。 一応パンフには、「浜松駅から遠鉄バス50分+徒歩30分」などと記載されているが、そもそも停留所の名前が書いてないし、無事に降りたとしてもそこから30分も歩いて行く物好きなど皆無であろう。 そんな苦労をしてまで辿り着いても何の得にもならない所だと断言してしまおう。

とりあえず我々は、山道を苦労して走った甲斐あって無事到着。 和風の建物の入場券売り場へ。 入場料は大人子供共通で500円。 一応「動物ふれあいランド」なるミニ動物園がある模様で、そちらは別途400円かかるそうな。 で、両方で900円のところセットで買えば800円になるということで、そちらを購入。
まあ800円という値段はB級スポットらしくていいのだが、子供も同じ料金というのはどうなのか。

ゲートをくぐるとまず池があって、バッテリーボートが置いてある。 ここは山の中腹なので、高原の最上部から小川が流れていて、最下部の入場ゲートのところで池となっているのだ。 その小川のまわりは、「流水庭園」と呼ばれていて、人工の滝が作られ、イモリや沢ガニが放されているとか。(全然見つからなかったけど)
で、小川の最上流に芝生広場があって、さらにその上に観覧車がある。


とりあえずここに辿り着くまでが大変なのだ(笑
しかしこれほどの山の中腹にある観覧車だけあって、眺めはかなり素晴らしいものだ。 工場と住宅しか見えない、ウチの近所の刈谷ハイウェイオアシスの観覧車よりよっぽどマシである。


観覧車からの眺め。 これが奥山高原だ。 角度を変えれは浜松の市街地まで見える。
ちなみに、下にアトラクションぽいのが見えるが、アレが魅惑のB級遊園地「わくわくランド」だ。


観覧車の眺めは素晴らしいものだったが、それとなくサビが進行しているのが気がかり。 ついでに窓ガラスもかなり汚かったんで、たまには拭いて頂きたいところである。

で、下の遊園地「わくわくランド」であるが、異様に小さいメリーゴーランドとあまりにも人が居なくて声を掛ける勇気が出なかったゴーカートが印象的。
とりあえず何も乗らずに帰る訳にも行かないので、比較的人気のあった「チャイルドコースター」に挑戦。


なんとB級臭あふれる写真であろうか。 このコースターもサビの進行が気掛かりであった。

その後入場ゲート付近まで降りて、「ワンわん動物ふれあいランド」に移動。


ここはけっこう多種の犬がいて、お客さんも多く賑わっていた。 リードを引いて好きな犬と高原内を散歩できるのが人気の秘訣のようだ。 ウチの当時1歳の坊やも大喜びで、かなり長居してしまった。
ただ、入場料別のために、最低800円払わないと犬とふれあえないのは残念なところである。

ここを訪れたのは2007年の10月であるが、今年(2008年)の3月の「探偵ナイトスクープ」のパラダイスで紹介されていた。 やっぱナイトスクープも喰い付く物件だったようだ。

しかし、ナイトスクープ出演の甲斐なく、状況は悪化しているようである。
自分が行った時は、春から秋までやっていた「動物ふれあいランド」が夏休みだけの開園となってしまい、しかも夏休み以外は高原自体が平日閉園だそうである。(以前は冬場のみ平日閉園)
ついでに、駐車場の脇にある食堂も、「とろろ御膳」等の大掛かりなメニューが予約制だったのは覚えているのだが、今年はすべて予約営業となってしまったそうだ。
うどん一杯で前日予約なんて・・・・そんな食堂では閉鎖は時間の問題だろう。
まぁ、維持費や人件費もほとんどかからないのかもしれないけど、なんとなく近い将来、廃墟化しそうな雰囲気がしないでもない。

平日休園の期間や、食堂の営業状態、遊具のサビ具合等を考えると、養老ランドで驚いていたのが微笑ましい。 このB級ぶりは明らかにそれを凌いでいる。 上には上がいるものだ・・・

近くに第二東名が建設中だったけど・・・・あんま関係ないだろうな。 
少し先行きを心配しつつ、奥山高原を後にすることにした。


当日は名古屋に戻ってパソコンを買う予定だったのだが、ETCの通勤割引の時間まで間があったので、オレンジロードを使わず引佐市街経由でゆっくり帰ることに。

すると沿道に「竜ヶ岩洞」(りゅうがしどう)なる看板が頻繁に出ている。
時間もあるし、面白そうだったので寄ってみることにした。
ここは、1983年から公開された鍾乳洞なのだが、その肝心の洞窟部分に辿り着くまでがかなりの難工事だったそうだ。
戸田建設の戸田貞雄氏が音頭をとって、この鍾乳洞を発掘したそうである。

場内は、昭和的ごった煮風情のお土産物屋や食堂が集まり、変な顔ハメがあったり、チープな龍のオブジェがあったり、真夏以外意味が無さそうな足湯ならぬ「足冷水」があったりと、なかなかのB級オーラを放出している。

しかし流石は東海No1の鍾乳洞だけあって、観光バスもひっきりなしでかなりの人出だった。

とりあえずうどんを食べた後、650円の入洞料を払って鍾乳洞へ入ってみる。


これは「天女の鏡」。 地下水の水たまりが鏡のようになっている。


スケールとしてはまあ普通。 ただ、一番奥にある「黄金の滝」は凄かった。
写真が無いのが残念だが、鍾乳洞内の滝としては白眉である。

洞窟はU字をしていて、約400M。 出口は洞窟博物館なる施設になっていて、例の難工事の様子をジオラマと写真で知ることができる。
その先はよくある「出口がお土産物屋」のパターンで、化石やらなんやら売っていた。 僕は地下水を汲んだミネラルウォーターと、小石の形をしたチョコ、「じゃりチョコ」を購入。

とにかくお土産物屋まで人が多く、自然の造形がどんな芸術家をも超えるという証左であろう。 やっぱ自然の素晴らしさをB級スポットと言うのははばかられる。 どんなに周りの施設が怪しかろうと。

なお、ここ引佐町の名産に、有機栽培の自然薯があり、奥山高原とここでその自然薯を使ったとろろ定食が食べられるそうだ。
奥山高原の食堂が半死半生の状態なので、竜ヶ岩洞の食堂は貴重だ。 なんかフルーツパークとの共通券なるものを売っていたが、そんなものとコラボするヒマがあったら、とろろつながりで奥山高原との共通券でも作ってあげたらどうか。
竜ヶ岩洞の賑わいぶりを見るに、少しは奥山高原のほうにうっかり流れてきてくれるかもしれない。

2007年10月13日訪問


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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
奥山高原2014年 (S)
2014-05-06 12:12:38
2014年の奥山高原は、食堂は閉鎖、乗り物はすべて運休。ゴーカート場はタイヤが乱雑に置いてあるだけ、たぶん動物と触れ合えたところはドッグランに。。さびれきっていました。釣堀はあったんだけどあまり釣れている気配はなく、池の魚はお腹いっぱいで買ったエサを食べず、入園料は大人500円、子供300円でした。風が気持ち良かったですが、お金を出してまでそれを感じにいかなくてもいい気はしました。ただ泊まったホテルにはここがいい感じで記されていて、ホームページにもだまされてしまいました。早くこのブログに気づけば良かったです。。
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観覧車の解体が始まります (浜松市民)
2014-07-13 10:30:04
2014/7/31まで解体工事です。
コースターとゴーカートコースは既に解体済みです。
観覧車は遠くからも見えていたので無くなると寂しいです。
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奥山高原 2015 (oji)
2015-11-29 10:27:37
浜松市在住のものです。
遠くから見える観覧車ももうないようですね。
見えるのが風力発電の風車7台というのも寂しいものです。
来年はあじさいを見に行こうかと思っています。
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昔はよく行きました (浜松民)
2016-08-01 15:54:22
昔は祖母と祖母の妹に連れられよく行きました
その時は入口前の施設でジンギスカン用のプレートで焼肉、奥山で取れた椎茸が肉厚で苦手だった子供時代でも不思議と食べられました

奥山高原は鯉の餌やりや砂金採り、観覧車の下ではミラーハウスの迷路があり楽しかった思い出があります

砂金採り、パターゴルフに釣堀、ふれあい動物って結構子供も大人も楽しめるコンテンツだと思いますがダメだったのですね・・・。

今はそんな現状なのかと寂しく思いますが懐かしく思い出せた事は嬉しいです
ありがとうございました
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