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中学生の頃、シベリア抑留の末に脱走、敗戦に振り回された経験をもつ社会科の先生がおられた。
今ならかなり問題になるような発言を授業の中で繰り返す、【戦後はまだ終わってない】という思想の権化のような教師。
私は、その教えを興味深く聞いた生徒の一人である。
そんな中でも、強く記憶に残っているのが、国鉄三大ミステリー事件。
下山事件、三鷹事件、松川事件、どれも当時の国鉄を舞台にした不審な事件、事故。
特に、当時総裁だった下山氏の死因については、まるでミステリー小説が一本書ける内容。
ただ、当然のこと、おどろおどろしい経緯を文字で追いかけるのはしんどい気がして、これまで手を付けられずにいた。
それが、いつもの『ユー、向こう三か月半額にするけん、また入らんで』とのお誘いが掛かったオーディブルにあったので、睡眠導入剤代わりに聴き始めた。
すると、これがハマった。
ミステリー小説大家である松本清張の流石の取材力に唸る。
戦争に敗れ、アメリカ軍の占領下、日本国内では奇怪な事件が連発した。
国鉄総裁が轢死体で発見された「下山事件」、民間飛行機「もく星」号の墜落後の隠蔽工作、昭電・造船汚職の二大疑獄事件、現職警部が札幌路上で射殺された「白鳥事件」、衝撃では「ゾルゲ事件」に劣らない「ラストヴォロフ事件」……こうした事件の捜査は、占領軍と日本側の権力筋の強権によって妨害された。
多くの資料と小説家ならではの考察で真相解明しようとした金字塔的ノンフィクション。
オススメ・・・
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