宝島のチュー太郎

酒屋なのだが、迷バーテンダーでもある、
燗酒大好きオヤジの妄想的随想録

今こそ、「怒りの葡萄」を読め!

2012年07月06日 09時51分30秒 | 本のこと

けふのBGM

BAD CITY (SHOGUN)







 随分投稿をサボってしまった。
書かない癖がつくと、元の生活に戻るのが照れ臭いような気分になる。
「よぉも恥ずかしげものぉ、駄文をさらけだしとるもんや」
と、ちょっとひょうたん島のダンディの気分なのだ。


それと、小一時間掛けてこなす作文は、それなりの達成感が生まれるため、なんだかちょっと仕事した気分になってしまう。
実際は何ら生産的な事をこなしてないというのに。
「自己満足する暇があったら仕事せえよ」なんてクールな危機感めいたものにも支配されたりなんぞして。


 しかし、「それで何が残るんぞ?」と囁く声も聞こえたりする。
それと、大きく括れば、これも仕事の一環と云えなくも無いという思いも少なからずあったりして。

そこへもってきて、「マスターのツィート読みよるよ」なんて、チュー太郎の常連さんに言われたりすると、
「やっぱ、ちゃんと発信しょ」と思ってしまったのだ。
(J野くん、貴兄のことです)




 相変わらずよころなハナシ(方言かも)=長い導入部を終えて、今日はこんな本のハナシにしようかと思う。


庶民は知らないデフレの真実 角川SSC新書 (SSC新書)
クリエーター情報なし
角川マガジンズ(角川グループパブリッシング)





私は、著者の森永 卓郎という人がこれまであまり好きでは無かった。
ズングリムックリの変なおっさん程度に眺めていたその人を段々と認め始めたのは、「大竹まことのゴールデンラジオ」というラジオ番組の影響である。
田舎でも、最近はポッドキャストで、ある程度の内容が聴けるようになってから、いくつかの番組はPCの入力作業なんかのときに愉しんでいる。
その中で、彼はたしか毎週月曜日のパーソナルゲストとして10分余り登場する。
そして、そのハナシの内容が、なかなか頷けるのである。

 

 そこでチラっと紹介されたのがこの本だ。

冒頭でまず彼は、自己の貯蓄が3億円あると吐露している。
そして、中程度の金持ちとして、如何に今の世の中が金持ちのために動いているかというアイロニーな示唆を与えていくのである。



鵜呑みにしてはいけない。
けれど、傾聴に値するハナシだ。



くどくどと内容を披露する気力も熱意もないが、一点のみ、これだけは取り上げておきたいことがある。



「消費税増税は避けられない」

これ、知識人の物分かりの良さを示す物差しかのごとくの扱いを受けているが、果たしてそうなのか?!
本当に他に道は無いのか?

識者然としたいだけなんじゃないのか?

ここにも日本人の右へならえ気質が働いてないだろうか?!



まず、諸外国に比べて、我が国の消費税はまだまだ低いというが、そも、それが詭弁、レトリックなのである。
標準税率の比較では確かに5%というのは低いが、欧州では生活必需品は非課税だし、アメリカにはそもそも消費税が存在しない。
(地方税としての小売売上税があるが、州によってはそれがゼロのところもある)

では、消費税以外にどこから財源を引っ張り出すか?

日銀が国債を大量に買って、お金を市中に循環させればいい。
今でも借金大国だというのに?
いや、その借金の大半は自国民からだから、対外依存度の高いギリシャの例とは全く体質が違う。

しかし、そんなことしてハイパーインフレになったらどうする?
これも、過去、いくつかの例があるが、実際にそうなった国はない。
(具体例は探すのが面倒なので割愛)


要は、日銀が金融操作をして、ちょっとインフレ気味にしてやれば、経済は活性化するという。


じゃあ、なんで日銀はそうしないのか?
それはアメリカさんという親分が恐いからだという。
何故なら、アメリカは円高の方が何かと都合がいいからだ。



では、他の税率を上げれば?

金融資産課税、法人税、相続税、
これらの増税は全て金持ちの資産を奪う行為になる。

金持ちは税率の高い所得税はなるべく払わないで(所得を抑えて)、会社で買い物をする。
そして、所得税より低い税率ですむ金利やキャピタルゲイン(株の売買差益)で儲けているのだ。


おまけにデフレが続けば、自己の資産価値が目減りすることもない。
だから、金持ちは永遠にデフレが続けばいいと思っている。



必要なら消費税という形で庶民から「搾取」すればいいのだ。
(思えば、私が初めて搾取という言葉をしみじみと噛みしめたのは、
 スタインベックの怒りの葡萄を読んだ大学時代であった)


怒りの葡萄 (上巻) (新潮文庫)
クリエーター情報なし
新潮社




かくして二極分化は益々進み、かつての王政時代の再来となる?!




こんな感じである。




先にも書いたように、鵜呑みにしてはいけないだろう。
彼の論理の中にも、なんらかのレトリックが潜んでいるかも知れない。




ただ、だからといって単に物分かりのいいオヤジで済ませてよいものか?


日本人は、TV、新聞、雑誌から入り込む情報を「真実」だと鵜呑みにする傾向が強い。
もっと疑ってかかるべきだ。
もっと自分から情報を取りにいくべきだ。




なんて、久しぶりの投稿のせいか、大上段なおハナシになってしまった。


ホラ、裏付けを探すのに手間取って、2時間近く掛かってしまった。
仕事せぇよ、仕事・・・












コメント (3)    この記事についてブログを書く
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3 コメント

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以外と (jinjin)
2012-07-07 00:23:39
以外見てます。
やっぱり行つけの
J野くんへ (チュー)
2012-07-07 09:23:39
ホイ、了解
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2020-08-29 23:54:34
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