宝島のチュー太郎

酒屋なのだが、迷バーテンダーでもある、
燗酒大好きオヤジの妄想的随想録

チュー太郎の営業再開

2021-09-23 09:57:37 | チュー太郎のこと



 夜のショーバイをひと月余り営業自粛して参りました。
すると、たふぜんですが、生活パターンが大きく様変わりします。

 20時には自室に籠って、多めに買い置きしてある明治スーパーカップを舐めながら録画してあったTV番組を観始めます。






 小一時間経つと、横になりたくなって、ベッドに寝っ転がり、肩ひじをついてTVを観ます。
そして、次に気付くのが、夜中の2時頃。
知らぬ間に寝落ちしていて、指折り数えてみれば、5時間近く眠ってたことになります。

 てことは、老人の域に差し掛かった人間の必要睡眠量としては、もう既にオーライの域です。
じゃあ無理して二度寝しようとせずに、と、読書を始めます。
ベッド脇の窓からは、昼間の熱気が去った冷涼な風がスーと入ってきます。
庭に面した掃き出し窓からは、コオロギのコロコロと穏やかな鳴き声が。
それはもう、極楽です。
そして、そのまま朝を迎えます。

 そんなパターン化した夜の過ごし方が癖になってしまいました。

そうなると、
『もう夜の営業はしなくてもいいか』
みたいな悪魔の囁きが聞こえてきます。
『いやいや、それはアカンやろ』
と、天使のヤスオくんが反論。

 そんなこんなで、甘くて緩い自分に鞭打って・・・

 明日、9/24金曜日、『WoodyBarチュー太郎』の営業を再開いたします



追記
 と、ここまでは昨日書いて保存しておったのですが、なんとその後、冷凍庫がバーストしてしまいました。
けふは祝日で、星崎さんは休みだし、カバー出来るのは少し先のことになりそうです。

 それまでは、厨房内にある予備の冷凍庫でなんとか対応するつもりですが・・・






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200703宝島のチュー太郎vol83

2020-09-05 13:26:46 | チュー太郎のこと

 動画をチェックしてみて、言い間違いがいくつかあることに気づきました。

まず、音羽グループと集英社グループだとか言ってましたが、私が当時上司から教わったのは、集英社ではなく小学館グループだったかと。
それも、厳密には一ツ橋グループですね。

次に、それとは別に新宿矢来町にあるのは、集英社ではなく、新潮社です。
これは、丸っきりの言い間違いで、本人は新潮社と言ったつもりなのに、何故か集英社と言ってます。

最後に、「かきねりょう」ではなく、垣根涼介さんです。
彼の著作はもう何冊も読んで親しんでるのに、何故か、何度も「かきねりょう」と。

 全く、情けない限りです・・・




200703宝島のチュー太郎vol83
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since1982.07.09.

2019-07-10 14:30:00 | チュー太郎のこと
 
 今どき「since」などと表記すると、みうらじゅんくんに小馬鹿にされそうです。
でも、コースターにもしっかりそう表記してあるのだから、致し方ありません。










昨日で丸37年経ちました。
何が?
それは、「WoodyBarチュー太郎」の開店日からのことです。


 いっぱしのショーバイ人なら、そいつを口実に、一儲け企むか、また逆に日頃の感謝を込めて常連さんにお集まりいただくことを計画するところでしょう。
が、そこはそれ、ワタクシメ、いっぱしのそれではありません。

おまけに丁度定休日でしたので、好きな酒と魚で一人祝いと洒落込みました。


 2年後の39周年は「サンキュー」とゴロがいいので何かやりましょうか。
来年?

 やっぱ、好きな酒と魚で一人祝いでしょう、恐らく・・・
















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金曜の男が土曜にも

2019-06-02 11:15:28 | チュー太郎のこと

 ワタクシメが、二足目の草鞋を履いてやってる夜のショーバイが、ちょっとバー:チュー太郎です。
正式名は「WoodyBarチュー太郎」といいますが、来月37周年になります。

私が26歳の年に始めた、古いだけが取り柄の流行らない場末のバーですが、けふはこれにまつわる昨晩のおハナシです。。


 因みにこれは、10年前にいじったCM動画です

新居浜のバー「WoodyBarチュー太郎」から、CM.flv




 もうかれこれ5~6年になるでしょうか。
毎週金曜日に寄ってくれるお客さんがいます。

私は、彼を勝手に「金曜の男」と呼んでいますが、彼の飲み方が面白いんです。
ブログアップする了解を得たので、その内容を開陳しますと、彼は、オーダーのコースが決まってるんです。

1.マンハッタン
2.ドリーム
3.アメリカン・ビューティー
4.フレンチ・コネクション
5.スティンガー

たまに仕上げにスパゲティ・ペペロンチーノ(天邪鬼故、パスタという呼び方は嫌い)。


 ただ、彼だってサイボーグじゃないんですから、たまには2杯で打ち止めにすることだってあります。
そう、しとどに酔って来店された時がそれに当たります。

一昨日が正しくそうでした。
アメリカン・ビューティで切り上げたのです。

長い付き合いですので、彼が店に入って来た時、私には既にその予感がありました。
「今日はそろそろ打ち止めにしといた方がえんやないかい!?」
「ですねえ、そうします」
こんな感じで帰って行きました。



 そして昨晩、「昨日の続きを飲みに来ました」と、ご来店。
お互いニンマリです。

そして、

1.フレンチ・コネクション
2.スティンガー

これで、コースは完遂ですが・・・

3.シャンゼリゼ
こいつは時々彼が投げる変化球です。


その上で、「マスター、何かオススメをもう一杯」



 詳しい方ならお分かりでしょうが、基本、彼の好みはブランデーなんです。
そこで、私が作ったのが、マイヨ・ジョーヌです。

これは、何年前でしょう。
もう20年くらいにはなるかも知れません。

NBAのカクテルコンペで、創作優勝した作品です。
確か、江川さんという方だったかと。
資料を基に試作してみて感心しました(敢えてレシピは載せません)。

実に気品があって、美味いカクテルなんです。
彼も気に入ってくれました。

実は、彼とは、こうして微調整しながらコースが決まっていくのです。


 ま、そんなおハナシです・・・



 下のカクテルはそれではありません。
その夜、私が試作した創作カクテルで「卒業」というものです。
ただ、その奥にぼんやり写っているのが、「金曜の男」です。
彼の諒解を得ましたので、貼り付けてみました。






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チューパル倶楽部

2012-02-29 16:16:39 | チュー太郎のこと

 チューパル倶楽部とは

チュー太郎の友達の飲み会のこと。




この中に、今年還暦の先輩が3人もいる。
店主がいい歳なので、仲間もよく似た年代に。

120227 1






「ラジオ体操は、音声だけでやってみようとすると、全然覚えてないことが判る」と言うと、
「なら、やってみよう」ということになった。

120227 2







宴の終わりはいつも寂しい。
けど、今月もどうにか集まれたことに感謝・・・

120227 3







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WoodyBarチュー太郎 その後

2007-02-25 11:26:54 | チュー太郎のこと
なんとか定刻までに調理を済ませてほっと息をつく。
ビール、大七生もと完熟生詰め、ワインと宴は進む。
特に「大七生もと完熟生詰め」の評判が良く、私もニッコリ。

日本酒からワインへ移る橋渡し役としてチョイスしていたのが、
「ミュスカ・ダルザス=Muscat d'Alsace」の名の通り「マスカット」を使ったフランスはアルザス地方伝統の白ワイン!
最初にグラスから立ち上がるマスカットの甘く上品な香りからは想像出来ないドライな味わいが特徴の辛口白ワイン。
嬉しい意外性を楽しめるエレガントさは、日本酒に慣れた口中を少しずつワインの世界へと誘ってくれる。

私も久しぶりに飲んだが、大満足である。





途中、選挙を間近に控えた現県議S石さんの飛び入り演説を拝聴。
久しぶりにインディアン・ポーカーも飛び出したりして盛り上がった。
いつもなら午前様になるところを、事前に昨日の記事を目にしたO橋さんが気を遣って早めに引き上げてくれた。



戦い済んで日が暮れて・・・




久しぶりに点けたネオンを眺め、早々に自室へ引き上げる。
これで三日連続入浴せず。
まあ、致し方ない。




ちゃんと片づけをすればこうなる。
早く営業再開しなければ・・・





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WoodyBarチュー太郎

2007-02-24 12:16:13 | チュー太郎のこと
今夜、久しぶりに「チュー太郎」で宴会を受けている。
長くさぼってきた店舗ゆえ、片づけが大変。

昨日の午後から取りかかって、なんとなく目途がついたのと、風邪をひきそうなのとの両方で、仕上げは今朝取り組むことにして、昨晩はとにかく眠りに就く。


カウンターが10席、フロアに4人掛けのテーブルが二つ。
受けた宴会の人数が12名。

都合8人掛けのテーブルを12人掛けのそれに組み立てる必要がある。
では、どの様にするか、というのを今日のネタに。


テーブルは90cm四方に出来ている。↓




45cm×180cmの板を2枚渡す。↓




余ったテーブル面の高さをフラットにする為に、45cm×90cmの板で埋める。↓




後はボロ隠しにテーブルクロスを掛ければ出来上がり。↓
テーブル2台をくっつけるだけなら、90cm×180cmの長テーブルになるところ、板を間に渡すことで、90cm×270cmといった、もう少し長いテーブルになるのである。
これがちょうど12人掛けになる。




本来、もう少し上品なモスグリーンのテーブルクロスを使うのだが、どうやら洗濯した後にどこかに紛れ込ませてしまったようだ。



久しぶりにポーチの掃除も済ませて、朝の作業を終える。




午後からは、まず食器とグラスの準備に買い出し。
昨夜は下ごしらえをする体力が残ってなかったので、多分調理時間はかなりタイトになるだろう。

しかし、これで二晩入浴せず。
汚いなあ。
今夜はなんとかして入ろう。

間違いなく風邪をひいたようだ。
唇がやたらと乾くところをみると、熱があるのかも知れない。
さて、あと半日、どうか体力が持ちますように・・・







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スコッチモルト販売(株)

2006-04-09 10:32:00 | チュー太郎のこと


熟成させつつ味わう為に開発された10Lの樫樽。



その昔、私がまだ真面目にバーテンダー修行をしていた頃、協会の仲間と、広島で開催されたNBAの全国大会に見学に行った。
そこには全国から選りすぐりのバーテンダーと、それにまつわる人達が集まるので、いきおい関連商品の格好の宣伝場所ともなる。

そんな、メーカーの宣伝ブースで、私が強烈に惚れ込んだのが、スコッチモルト販売(株)のモルト原酒樽である。
その頃は、3種あって、ハイランド、ローランド、アイレイ(当時はそう呼んでいたが、今はアイラ)の原酒12年物が10L入っている。

中でも、私はローランドのオーヘントッシャンに魅了された。
もしかして今ならハイランドのそれの方に価値を見出したかもしれないが、当時はとにかくそれを飲んだときに頭の中で雷が落ちたような気がしたものだ。

その花のような香りとレアな味わいは、瓶詰めのそれとはもう別物である。
知らなかった世界が目前に広がる感じといえばいいか。

ブースで顰蹙を買うほど何度も試飲をした私は一人唸った。
3種を交互に飲んで、頷いてはまた飲む。
多分異様な兄ちゃんだったに違いない(笑)。

くどいが、中でもやはりそのオーヘントッシャンの高アルコールなのにも拘わらずお菓子のような円やかさと、口中に広がる甘やかでエレガントな香り、舌に広がるコクは絶品だった。




ただし、私の記憶に間違いがなければ当時のそれは、26万円の値段がついていたかと思う。
ロミオとジュリエットを観てから3日ほどはオリビア・ハッセーの魅力の虜になって、ため息ばかりをついていた頃と似た(それほど大袈裟なものでもないか)ような気分で過ごしていたら、数ヶ月後にまた同じような状況でそいつに再開したのである。

ようやく忘れ掛かっていたところにまた誘惑の魔の手が。
ついに私は陥落した・・・



そんなこんなで、この樽がチュー太郎のカウンターに鎮座ましましたのが、1992年の2月(何にでも日付を残す癖が役立った)。
もう14年にもなる。
間に何度かリフィルで取り寄せて継ぎ足し、それは長い間チュー太郎の看板として頑張ってくれた。

にもかかわらず、店をさぼる時間経過と共に、私はその樽のメンテナンスを怠った。
その性質上、中には最低半分の量は酒が入っていなければ、樽の木が乾燥して隙間が出来るということは、重々承知していたのにも拘わらず、油断した。

あれほどの量の天使の分け前が必要だとは、判っていなかった。
チュー太郎再開に向けてボチボチやっている作業の一環として、その樽にウイスキーを詰めて、ハウスウイスキーとすべく、中にウイスキーを詰めることにする。
内心やばいかも、という気があったから、カウンターからははずして、少しくらい漏れてもいいようにテーブルにそれを移してから流し込んでいく。

すると、漏れる?  なんてもんじゃなくダダ流れ。
見事に樽の円になった両方の蓋に当たる部分に大きな隙間が出来ている。
入れたウイスキーはもうそのままテーブルから床に流れ落ちた。

「どっしぇ~」
ここまでとは思わなかった。

ここで私は一計を案じる。
乾燥して隙間が出来たのなら、また湿らせてやればいいんだ。
てなわけで全体が水に浸かるように囲って数日。

その合間にも、他に有効な手だてはないものかと思案。
そこで、ネット検索、流石にそういうことまでは出てない、というか、もしそういうサイトがあったとしても行き当たらない。
もひとつ思いついたのが、購入元に教えを請うことである。

その資料は、捨ててはないとは思うが、探し出すのは一苦労。
ならば、ネット上でなんとかしようと、「スコッチモルト販売(株)」で検索を掛けると、いくつかのサイトが上がってくるが、そのもののサイトは無く、連絡先も判らない。

ブログ検索でも出てこない。
物は試しと、ブログはブログでもにほんブログ村 酒ブログへで検索を掛けてみた。

すると、なんとあったのである。
流石じゃ!

そこで見つけたのがスコッチショップというサイト。
ここが、スコッチモルト販売(株)の運営するサイトである。

早速そこのアドレスを頼りに事情を説明し、対応策を教えてもらおうとメールを送る。
すると、翌日返事をくれる。

それによると、その樽でそちらのモルトを今後も買うならば、修復可能かどうか見てみるから送れとのこと。
さて、困ったぞ、正直今はその気はない、すると、これ以上は先方には迷惑だ。
だから、検討してみるということで、お礼のメールを出した。



昨日また、その樽を移動するのに確認してみたところ、かなり隙間は塞がってきている。
ちょっと希望が出てきたには出てきたが、

このまましばらく様子を見て、どうしようもないなら、残念だけど飾りにするしかないのかなあ・・・





にほんブログ村 酒ブログへ



【CLS】 ハイランド・クラシック 10L樽今ではこんなに安い!







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日本バーテンダー協会 その4(創作カクテル)

2006-02-24 00:07:28 | チュー太郎のこと



カクテルコンペの花がこの創作カクテル部門です。

カクテルの色、香り、味わい、そしてネーミングに各選手が趣向を凝らします。
ベースとなる酒に、リキュール、ミルク、ジュース、卵等を配合することで、これまでに無かった飲み物を作り出すのですから、産みの苦しみはありますが、結構楽しい作業です。

色にしても、例えば、緑色の液体を使わずにその色合いを出してみようと試みたりします。
例えば、レモンジュースと、オレンジジュースと、ブルーキュラソーを混ぜ合わせると緑色になります。
勿論、ブルーキュラソーの微妙な量がコツです。
それはなんとも優しい色合いの緑色が出現します。
また同じ緑色のリキュールでも、そのメーカーや、種類の違いによって、グレープフルーツジュース等と混ぜ合わせてみると、青系と黄色系に分かれるなど、意外な発見も楽しめます。

きき酒師でもある私の香りの判断や区別は、この頃のリキュールの勉強によるところが大きいと思っています。
でも、例えば、ごく希に、特定の日本酒の香りのファクターにペルノー様のものがあるといったような表現に持ち出すには、ペルノーというリキュールを知らない人には見当がつかず、その辺りを平易な例えに焼き直す必要はあります。
ともあれ、引き出しが増えることは確かです。
ただ、やりすぎますと、リキュール酔いで大変です。
胸焼けと頭痛で悩まされたことも一度や二度ではありません。

さて、やはり、カクテル処方の花はシェーキングです。

ですから、例外を除けば、ほとんどの選手はここにシェークすべきカクテルをぶつけてきます。
勿論これも5杯だてです。
繁盛店ならいざ知らず、「チュー太郎」ではまずこのでかいシェーカーを使うことはありません。
課題と違って、創作は味やネーミングも重要な審査対象となりますが、やはり半分近くは技術も見られます。
なかでも、このシェーキングは結構なポイントを締めると思います。
何より見た目に大きく影響します。

私はあずきを入れて練習しましたが、ボロボロになりました。
今思えば、どうせなら大豆を使って、きな粉にすればよかったと・・・




そのナンバーが92で10年余りとまったままになっている私のオリジナル・カクテル・メモの中から、この日のカクテルの部分をアップして、このカクテルコンペの記事を一旦終えたいと思います。


長らくのおつきあいをありがとうございました。


21世紀に蘇る、緑の妖精ペルノ・アブサン 700ml 68度(Pernod Absinthe)

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日本バーテンダー協会 その3(課題カクテル)

2006-02-23 08:38:49 | チュー太郎のこと





課題カクテル部門とは、文字通り課題とされた同一のカクテルを各選手が作る競技です。

カクテルの処方には、ビルド、ステア、シェークとありますが、課題は、私の知る限りにおいてはステアするタイプのカクテルを作ります。

これは、技術の審査でもあります。
お茶の作法のごとく、所作に取り決め事があって、それらを踏まえた上で、より滑らかでかつ敏速な作業を求められます。

また、目分量の正確さも求められます。
一度に5杯調整するのですが、それらの配合は全て目分量で行わなければなりません。
全体の量を最後に入れる酒で合わせても、そこは、プロの審査員がしっかりと見ているので、ごまかしはききません。
配合比率通りにミキシンググラスに順に注いで、全体の量が5杯分でなければならないのです。

私は普段から、シングル(30ml)分を目分量で移すチェックをしていました。
ボトルから流れ出る量を一定にして、あとは、時間的な感覚です。
当時はほぼ定量を注ぐことができました。

では、ジガー(45ml)、ダブル(60ml)は?
これはその人の癖というか考え方で違います。
シングルを基本に、それで一回切るやり方と、1回で注ぎきるやり方があります。
私はシングルを尺度の単位とします。


グラスへの注ぎ方にも決まり事があります。
右端から順に左に向かって注いでいくのですが、右端は半量程度から始めます。
そして、その左隣はそれよりやや多く、その左もまたその右よりも多く注いでいき、左端のグラスには満度に注ぎ、今度は右に折り返していきます。
そして、右端にたどり着いたところで5杯全てが同量で満度に振り分けられてなければなりません。

ここで、カクテルグラスが5個と、少し離れてもう1個あるのがお判りでしょうか?

その1個は、残量確認用です。
5杯のカクテルを作って、尚かつミキシンググラスに残っている酒をそこに移します。
目分量、注ぎ分けが正しければ、基本はゼロの筈です。

5杯分の量にならないのは論外ですが、この「余り」も、グラスの半量もあれば、それは屈辱です。


ただ、ミスはつきものです。
そういうときは、各人でカモフラージュする方法を咄嗟に考えるようです。

例えば、最初の酒の量が若干少なかったとします。
ここで、配合比率を変えて総量を合わせると、完璧に減点対象です。
配合比率を変えずに進めると、当然全体量が少なくなります。

そういうときは感覚で「ヤバ、ちょっち足りんぞ。」と心のなかで呟きます。
でも、表情はあくまで冷静に予定通りの顔を装います。

回避策は、1杯の量を抑え目にしてやるのです。
それが余りに少ない場合は万事休すですが、グラスのどの辺りを満度とするかというのは、或る程度の主観が入ります。
ましてや、カクテルグラスは上にいくほど広がっていますので、1mmの違いで5杯分になると、かなりの調整が出来るのです。

ただ、その日の氷の状態によっても違ってきますので、やはり基本は、自分の目分量を信じないと、最後の最後で顔が真っ赤になるようなことになることもあります。

実際に、これまで見てきた中にはそんな失敗例もときにはあります。
均等に注ぎ分けたし、残量も無く、ピッタリなんだけど、よく見ると4杯しかなかったり、残量グラスにいっぱい入れてもまだミキシンググラスに残っていたり・・・

そういうときのご本人の心中は察するに余りあるものがあります・・・







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日本バーテンダー協会 その2(フルーツ)

2006-02-22 11:03:02 | チュー太郎のこと


フルーツのカッティング技術と盛りつけセンスを競います。

パイナップル、キウイ、オレンジ、レモン、バナナ、リンゴ等、その年によって、微妙にその構成と個数は変わります。

道具は、牛刀と、ペティーナイフです。

作業のほとんどはペティーナイフでこなしますので、各人はその切れ味にこだわります。
ですから、包丁の研ぎ方から勉強することになります。

私の友人は、美容関係の鋏を研ぐ技術が凄いということで、コンペの前にはその筋の知り合いに研いでもらっていたようです。

剛の者は、その刃全体をグラインダーにかけて、厚さを半分くらいに落とします。
すると、微妙なアールを出すときに、そのアールに沿って刃がしなると言います。

正しく、コンペ専用の包丁を作り上げる訳です。

その素材も、鋼にこだわりますし、両刃の洋物よりも、片刃の和物の方がより細かい細工に向くと言われていました。



私?
道具に凝るほどの腕は持ち合わせておりませんので、牛刀、ペティー共にヘンケル社のそれです。

取り敢えずは、3人模様のちょっとグレードの高い奴です。
特にペティーのシルエットがお気にいりです。

全体のバランスが良く、ハンドルと刃が綺麗な流線型でまとまっています。
その姿と、握り具合に惚れて使っております。

何本か持ってる中には、全鋼の和物もあって、確かに切れ味はそちらの方がいいのですが、使い心地は、ヘンケルなのです。


そんな訳で、私のフルーツ部門の採点はいつも中の下でした。


次は課題カクテルの部に続きます・・・



追伸
なんと記憶の曖昧なことよ。
3人模様ではなく二人模様でした。

最上段が牛刀。
最下段がペティーです。
出来れば、下から二段目のスライサーも欲しいところではあります・・・





ツヴィリング J.A.ヘンケルス 包丁 プロフェッショナルS シェフナイフ(幅広) (刃渡20cm)ツヴィリング J.A.ヘンケルス 包丁 プロフェッショナルS シェフナイフシリーズ






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日本バーテンダー協会 その1

2006-02-22 08:08:39 | チュー太郎のこと





今日は、カクテル・コンペティションについてご紹介したいと思います。

私は、副業として、20年余り前に「WoodyBarチュー太郎」という「ちょっとバー」を開店しました。

それまでも、基本は酒屋ですので、それなりの勉強はしておりましたが、今度はサーブする側として、洋酒とカクテルについて、より突っ込んだ勉強が必要になりました。

そして、その一環として、中学校の先輩が幹事を務めることになった「日本バーテンダー協会東予支部」の一員として参加させていただくこととなりました。

それからは、酒屋の仲間の他に、水商売の仲間が出来ました。
その差異の面白さについては、また日を改めることとして、今日は、その団体が毎年実施するカクテルコンペの様子を報告したいと思います。

因みに、私は現在、その団体を休会しておりますので、この記事は、恐らく10年余り前の情報ですから、微妙に変わっているかも知れません(笑)

毎年開催される全国大会に向けて、各地域で予選があります。
当地、新居浜は東予支部に属し、西条市から旧川之江市がそのエリアとなります。
四国には、そうした支部がいくつかあって、それらの総体を四国本部と呼びます。
記憶を辿れば、東予、今治、松山、宇和島、四万十、高知、徳島、高松の8地区ではなかったかと思います。

その四国本部の地区予選に出るのに、各支部での予選があります。
そこで選出された2名が四国大会に出場します。
また、そこで選ばれた2名が全国大会に出場出来ます。
支部予選、四国本部決勝大会、全国大会という流れです。

その四国本部決勝大会の様子です。

三部門の審査があります。

フルーツカテッィング、課題カクテル、創作カクテルの順に、その技術や作品の出来具合の審査を受けるのです。


実は、ここで、それら全てを投稿すべく進めておりましたが、何気ない操作ミスでそのほとんどが消えてしまいました。

また同じ作業に時間と労力を取られると思うと、一旦気力が萎えてしまいました


そんな訳で、部門毎に分割して、おいおいアップしたいと思います。
よろしければ、おつきあいください。


続きます・・・・・






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お礼とお詫びとご報告

2006-02-02 18:43:58 | チュー太郎のこと





今朝、店にこんなでっかい箱が届いた。



差出人を見ると、川之江のM谷さんからである。
なんだろう。
何か約束したっけ?

兎に角電話をかけてみる。
すると、過日ここで宣言した「チュー太郎」の再開日を覚えていてくれて、そのお祝いだと言う。
恐縮である。
実に恐縮である。

時々このサイトを覗いてくれているのはご本人の弁で承知してはいたのだが、こんなに覚えてくれているなんてありがたいを通り越して恐縮である。



ミリオンバンブーという名で、幸福を運ぶ木だという説明書が添付されていて、大阪の業者から送られてきたようだ。
元請けはクロネコのようで、私は知らなかったが、そういうサービスがあるのだろう。

ありがとうございます!
大切にします。




昼の店番中、棚の奥を整理していたら、何かの紙切れを持ったおねいさんが、道を尋ねに来た風情。
忙しいのに面倒くさいなあ  と思っていたら、
「チュー太郎さん宛の品なんですけど、所在地はこちらのようですが、ご存知ないですか?」と。

見ると、花キューピッドの伝票である。

「こちらでいいのだけれどどなたから?」

「送り主さんは匿名になってます。」

「匿名?」

確かに手渡された送り状には送り主の欄が匿名になっている。

「あ、でもカードが添えられてありますから。すぐに持ってきます!」

と言って彼女は踵を返す。

そして、花束を抱えてやって来る。




「これです。」
と言って、私にそれを手渡すと軽やかに帰っていった。



黄色い薔薇。
そして、ラッピングもリボンも黄色でコーディネイトされている、とてもエレガントでキュートな花束である。
まるで私の好きな色を知っているかのようだ。



どなたですか?
ありがとうございます。



コホン
ここで、皆さんにお詫びがあります。

実は、
再開店が間に合いませんでした。

メニューの見直しに手間取っています。
つい、欲を出す性格なもので、カクテルのチョイスに時間がかかっています。

すると、副材料の手配やら、グラスの調達やらが必要になってきて、もうしばらく煮詰めたく思います。
目途が立てば、ここで報告します。

そんな訳で、折角お祝いをくださったM谷さん、匿名さん

ごめんなさい。
もう少しだけ延期します。
でも、必ず、きちんと再開店します。

ありがとうございました。





生け花にした方が花は喜ぶのだろうけど、私はこの花を長く愉しみたいと思う。
だから、ドライフラワーにすることにした。

こうしていると、この空間が綺麗な香りに包まれる。
香水のファクターに薔薇の香りが含まれていることを実感させられる。
香りの官能表現因子がまたひとつ私の引き出しに増えた。

ドライフラワーは過去に例がある。
以前、お客さんがお二人で私の誕生日に花束をプレゼントしてくれたことがあり、その花束を同じように天井からぶら下げた。

どうやら「チュー太郎」は環境がいいようで、もう10年余りになるその花束は、ドライフラワーとして今も健在である。

だから、この花束もそうした状態で、いつも「チュー太郎」を見守っていてもらいたいと思っている・・・








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チューパル倶楽部

2006-01-27 11:20:32 | チュー太郎のこと



私はいくつかのメーリングリストを管理している。
そのうちのひとつに「チューパル倶楽部」なるものがある。

「Woody Bar チュー太郎」に集う仲間を文字って「チューパル」とし、それだけだとなんだか締まりがないので倶楽部をくっつけて「チューパル倶楽部」とした。
仲間うちでは「チューパル」で通っている。

思いつきで動き、冷めやすいB型典型の性格を有する私が管理するメーリングリストゆえ、数年間というもの、蜘蛛の巣が張っていた。
いや、ウィルスメールが飛び交って迷惑を掛けた時期はあったが(笑)
コホン、笑い事ではない。
メンバーの皆さん
その節はごめんなさい。
なんだか今年は大丈夫みたいですね。
このあたりの知識は皆無に等しいので、こんなことしかいえませぬm(_ _)m

そんなメーリングリストに先刻配信したのが下のメールである。

実はまだ細かなメニューを考えてない。
この後、12時台の店番中に考えて、午後から買い出し、調理、セッティング・・・

その合間にもう2時間店番がある。
さうさう、配達もあるんだった。

段々焦りが・・・

――――――――――――――――――――――


前略
チュー太郎です。

大橋さん
報告メールをありがとうございました。
返信したつもりが出来てなかったようです。
失礼致しました。

さて、随分ご無沙汰しておりました
「チューパル倶楽部」の例会を、
本日19時より開催致します。

参加メンバー(敬称略・確認順)

大橋夫妻
小野夫妻
吉本

堀地
チュー

以上6名様+小生でございます。

和気藹々の集いが出来るものと、楽しみにしております。

今月の目玉はブルゴーニュの白の普段飲みにはちょっと
贅沢なそれにしようかと画策しております。

シャサーニュ・モンラッシェか
ピュルニー・モンラッシェあたり。

95年物ですので、熟成感が楽しめるかと想像しております。
アントワーヌ・シャトレというネゴシアンの品ですので、
大きくはずれることはないかと思いますが、
まあ、それは開けてのお楽しみ!

これは皆さんが揃う20時過ぎにでも開けませう。

勿論、いつも通り、節操無く様々な酒が出ます。
順序は考えて出すつもりですが、さて、21時を過ぎる
頃には、小生は動かなくなる恐れがありますので、
ご承知置きください(笑)

んだばお待ちしております。

お気をつけて(^_^)v

――――――――――――――――――――

追伸

6ではなく7名様でした!




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アンプ

2006-01-23 17:33:57 | チュー太郎のこと




1982年7月、私が26歳のときに始めたチュー太郎という店は、今年の7月で満24歳になる。

開店当時に全て新品で揃えたオーディオ機器はその使用頻度に従って代替わりしてきた。
心臓部であるアンプもスイッチ類の接触不良や、音が片方からしか出なくなり、学生のときに使っていたそれを代打として交換していた。

それがついに、やはり同じく音が片方しか出なくなってしまった。
そりゃそうだ。
だって、これ、私が19の歳に買ったのだからもう30年選手なのである。

当時新聞販売店の住み込み店員をしていた私の部屋は、4階建てのビルの3階にある3畳程度のスペースに2段ベッドが大半を占める状態であったから、とてもステレオを置ける余裕はなかった。

ある日隣の駅界隈に住む同郷の友人の下宿に遊びに行ったときのこと。
下宿形式なので、そこの住人はみんな仲がいい。
そんな関係で、そこの年上の住人の部屋にお邪魔したときに、ハイファイセットの「卒業」を聴かせてもらった。
その音がなんとも良くて、自分もステレオが欲しくなった。

当時は、新聞配達やその集金業務をすることで、奨学金を出してもらった上に若干の給料ももらっていたから、実家からの仕送りは無しである。
ただ、本当に「若干」だから、とてもステレオを買えるほどのこづかいは持ってない。
おまけに部屋がそういう状態だったから、いかんともしがたかった。


のだが、
よく考えれば、スピーカーはなくとも音は聴けるわけだ。
おまけに、当時はコンポーネントが主流だったから、今のようにシステムで買う必要はなかった。

てなわけで、順に買い足していく計画をたてた。
朝と夜は店で食事が出る。
昼は抜いた。
極力出費を抑えて、数ヶ月後に買ったのが、このアンプとヘッドホンとプレーヤーだった。

それから、テープデッキ、チューナーと買い足して、まともな四畳半のアパートに移ってから最後のスピーカーを買った。
ダイヤトーンのマーク2という、当時の私としてはちょっと贅沢なそれであった。

また、このアンプは在京時に故障して、修理に出すには秋葉原まで持って行かねばならなくなった。
当時はまだ今のように宅急便が整備されていなかったので、それをかついで電車に乗らねばならない。
事実、買って来たときはいつもそうしたものだ。

それが修理となると、面倒臭いのが先にたって、車を持っている友人にダメもとで持ちかけたところ、なんと持って行って、また持って帰ってくれた。
セリカGTOハッチバックに乗っていた田中さん、あのときはありがとうございました。
お元気ですか?

そんな思い出があるから、このアンプには愛着があり、処分するのに逡巡するが、致し方ない。



新調したAVアンプにはチューナーが内蔵されているので、上のそれも撤去する。




愛着という心情を別にすれば、新しいアンプのなんと素晴らしいことか。
これで余計なAVセレクターもはずして、リモコンで一元操作が出来る。
音もいい。

試しに流したDVDの音響効果は素晴らしい。

それがなんと、ネット通販、価格コムで調べたら24000円。
くだんのアンプは30年前に5万円はしたと思う。

それも、秋葉原まで電車で出掛けて、方々を見てまわって、価格交渉をした挙げ句のことなのだから、隔世の感がある。


かくして、チュー太郎のJAZZ空間も復活の段取りは出来上がった・・・







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