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塩哲の空即是色

日々の徒然日記

街を巡る 2012秋_洛中 水路閣

2012-10-20 06:48:05 | 街を巡る_2012
 四条大橋から鴨川を眺めていると、娘が突然、南禅寺の水路閣を
観たいと言い出したので、では伺いましょう。

 江戸時代が終わり明治に入ると洛中の人口も増え、地元の伏流水
だけではまかなえなくなった水事情を、一気に解決するため壮大な
計画が始まる。

 なんと国内最大の湖・琵琶湖から持ってこようというもの。滋賀
県・長等山に全長2,436mのトンネルを掘り、山科盆地の山々にも
トンネルを貫いて水路を確保する。

 洛中・東山まで来た水を南禅寺の境内を通すため、周辺の景観に
配慮して煉瓦と花崗岩でアーチ型橋脚構造の水路閣が1888年に完
成する。
 ローマの水道橋を模したもので、全長93.2m、幅4m、高さ14m
あり、田辺朔朗さんがデザイン・設計したもの。
 あと1ヶ月も経てば真っ赤に萌えた紅葉の彩りが風情を醸し出す
だろう。
(京都市左京区南禅寺福地町)

街を巡る 2012秋_洛中 祇園と鴨川

2012-10-19 06:13:42 | 街を巡る_2012
 八坂神社を後に西の祇園方面へ。四条通りから花見小路に入り、
路地裏を覗く。情緒ある風情だ。ここは夜に訪れないといけないか
なあ。大人の街である。
 八坂神社の門前町として発展した祇園、洛中有数の花街だ。茶屋
や料亭、バーなども数多く、また格子戸の続く家並みは格調と風雅
を漂わせている。でも、昼間では侘びしく映るなあ。

 四条大橋に出て川上の鴨川を眺める。夏の趣から秋に変わる。
 鴨川の起点は北区雲ヶ畑の出会い橋辺り。市内を真南に流れ、伏
見区下鳥羽で桂川に注ぐ延長31kmの短い川だ。また、平安京の東
部を流れることから、古くは「東河」とも呼ばれていた。
(京都市東山区祇園あたり)


街を巡る 2012秋_洛中 祇園の御神水

2012-10-18 06:09:57 | 街を巡る_2012
 続いては、しばし足を止めて美味しい水で喉を潤そう。
 八坂神社の境内に祇園の湧き水「御神水」がある。この水を含み
神社の末社「美御前社」(うつくしごぜん)に詣でると美人になると
いわれている。
 小さな社の柱に“飲料水ではありません”と表記されているが、地
元の方はペットボトル持参で神水を汲みに来られていた。伺うと修
学旅行生が飲んで衛生面の問題で話題になるのを避けるためとか。
 美御前社にはスサノウと天照大神の間に生まれた女の女神「宗像
三女神」(市杵島比売神、多岐理比売神、多岐津比売神)が祀られて
おり、美の神様とされている。

 八坂神社の本殿は竜宮に通じる穴があるといわれている。神殿地
下90mほどに地底湖があり、その上に神殿が建てられている。
 御所の東側にある梨木神社の水も旨かったが、こちらの神水も甘
露だった。
(京都市東山区祇園町北側625)


街を巡る 2012秋_洛中 打ち水の路地

2012-10-17 06:11:05 | 街を巡る_2012
 二年坂を下った先に絶好の撮影スポットがある。路地に打ち水
がされ、その奥には「八坂の塔」(法眼寺)の相輪を拝むことが出
来る。観光客で溢れる日中だと、このカットは撮れないだろうな。

 八坂の塔は、592年に聖徳太子が如意輪観音の夢告げにより創
建され、その時に仏舎利を三粒納めて法観寺と号されている。た
だ、聖徳太子の伝承は薄く、渡来系氏族の八坂氏の氏寺とみられ
ている。

 このあたりは景観を配慮されているのか、お店の看板にも一工
夫されており、また自販機も渋い色調が施されていた。
(京都市東山区清水3あたり)


街を巡る 2012秋_洛中 藤袴

2012-10-16 06:10:26 | 街を巡る_2012
 よーじやの隣にある「松栄堂」の店先に、見事な「藤袴」が咲
き誇っていた。

 藤袴といえば、環境省レッドデータカテゴリーの準絶滅危惧種
で、京都府のレッドデータカテゴリーでは絶滅寸前種と位置づけ
られている。
 キク科で河川沿いの平地に自生する多年草。弁が筒の形をして
おり、袴をはいた姿に似ているので付けられている。秋の七草の
ひとつで、源氏物語にも登場する植物。
 また、藤袴は利尿や解熱効果があり、生薬としても利用される。

 路地裏には石畳の坂道があり、何とも風情がいいなあ。
(京都市東山区清水3あたり)