令和の平蔵、今日のひとこと

組織のマネジメントに、ビジネスに、人間関係の改善に、お役に立つことを書き綴っていきます(2021年4月1日)

備忘録 22-05-24

2022年05月24日 07時56分45秒 | 備忘録
小利(しょうり)を顧みるは、則(すなわ)ち大利(だいり)の残なり

――顧小利則大利之残也

『韓非子』

目先の利益につられると大きな利益を失ってしまう、と言う意味である。当然と言えば当然のことだが、『韓非子』はつぎのような例をあげている。

むかし、晋(しん)という強国が虢(かく)という国を滅ぼしたときのこと、虢を攻めるには虞(ぐ)の領内を通らなければならない。そこで駿馬(しゅんめ)と玉(ぎょく)を贈って道を貸してくれるように頼んだ。虞の重臣たちは、「虢が滅ぼされたら、次は虞の番ですぞ」と言って反対したが、虞の王様は贈り物に眼がくらんで、晋の要求を受け入れる。

その結果、虢が滅ぼされて間もなく、虞も晋の侵攻を受けて滅ぼされてしまった。

虞の王様の愚かさを笑うのはやさしいが、いざその立場に自分がおかれると、同じような過ちを犯してしまう。それが人間の弱さなのかもしれない。そうならないためには、つぎのことに留意する必要があろう。

一、大局的な判断を見失わないこと
一、常に目標管理を怠らないこと

以上、「中国古典一日一言」(守屋洋)より

今日も一日がんばりましょう。