疑謀(ぎぼう)は成(な)すなかれ
――疑謀勿成
『書経』
事業でも業務でも、実行に移すまえには必ず企画立案の段階がある。その段階で、いささかでも疑問点が残っているうちは実行に移すべきでない。徹底的に疑問点を解明し、これなら万全だと見きわめたところで実行に移せというのだ。
そんなこと当たりまえだと言われるかもしれない。しかし、往々にしてこの大原則が無視されているように思われる。時間に迫られての見切り発車などはその典型だ。あとは何とかなるさでは責任放棄以外の何ものでもない。時間に迫られたら、延期すればよいのだ。疑問を残しての見切り発車よりも、そのほうがはるかにましではないか。
むろん、疑問を残しての見切り発車でも、うまくいく場合がある。しかし、それはたまたまラッキーに恵まれたのだと理解すべきであろう。最初からラッキーを期待してはならない。「疑謀」をなくせば、少なくともそれだけ失敗から遠ざかることができよう。
以上、「中国古典一日一言」(守屋洋)より
疑謀とは、疑わしい計画。
見切り発車で過ごしてきた過去を反省しつつ・・・
今日も一日がんばりましょう。
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