令和の平蔵、今日のひとこと

組織のマネジメントに、ビジネスに、人間関係の改善に、お役に立つことを書き綴っていきます(2021年4月1日)

備忘録 22-05-11

2022年05月11日 07時23分33秒 | 備忘録
細心(さいじん)の人を愛するや姑息(こそく)を以ってす

――細心之愛人也以姑息

『礼記』

「細心」は小人(しょうじん)と同じ、君子の反対で、つまらぬ人間という意味。「姑息」は一時しのぎで当面をとりつくろうこと。現在の日本語の意味とほとんど変わっていない。ちなみに元の文章は、つぎのような対句になっている。

君子の人を愛するや徳を以ってし、
細心の人を愛するや姑息を以ってす

これで見ると、人を愛するにも二種類の愛し方があるということだ。「『徳』をもってす」とは、もうひとつ意味がはっきりしないが、要するに、自分の全人格をもってするということだろう。相手のために何かしてやるにしても、本質的な面に対する配慮を忘れない。

「人を愛す」とは、もともと相手のために何でもしてやりたいという強い願いを伴う。 だが、「細心」の場合は、してやることが姑息の域を出ない。これは愛の深さのちがいというよりは、人間のレベルのちがいであろう。

以上、「中国古典一日一言」(守屋洋)より

今日も一日がんばりましょう。