軽諾(けいだく)は必ず信寡(すくな)し
――軽諾者必寡信
『老子』
「軽諾」というのは、軽々しく、「承知しました」などと返事をすること。つまりは安請け合いである。したがって、このことばは「安請け合いは不信の元」とでも訳すことができよう。
われわれが犯しがちな過ちの一つが、この安請け合いである。前後の事情も考えず、その場の雰囲気につられて、「わかりました。なんとかしてみましょう」と、つい相手に希望をもたせるようなことを言ってしまう。その結果、あとで自分で自分を苦しめることになるばかりでなく、相手の不信までか買ってしまう。よく考えると、これほど割の合わないことはない。
リーダーの場合、この「軽諾」のマイナスは、ひときわ深刻である。なぜなら、やたら「失言取り消し」をやっていたのでは、部下の信頼を得られず、みずからの威信にかかわってくるからだ。へたに雄弁であるよりも、寡黙を心がけたほうがよいのかもしれない。
以上、「中国古典一日一言」より
依頼に対しては、自分や自組織の能力を見極めより慎重に、ということでしょうが、果敢なチャレンジは必要で、それこそ能力を高められる機会でもあります。
リーダーも周りを鼓舞して、一丸となれる組織を作っていきましょう。
業務に対する真摯さ、部下に対する真摯さ、自分に対する真摯さがあれば、乗り切れる。
期末の一日、今日もがんばりましょう。