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TANAKAHAN日々思った事を綴ってみたりして

視野を問う

2010-08-17 23:15:46 | Weblog
仕事休み。夕方から習い事に行き、帰りに蔦谷書店に立ち寄る。『昭和史1926-1945』(半藤一利著)を買う。単行本を探したが文庫版でも出版されていたのでこちらを購入した。昭和史を勉強するのに十分な情報が詰め込まれていたが、真実が綴られているかどうかについては検証の余地がある。昔から文藝春秋出身の作家には陸軍悪玉論の支持者が多い。半藤さんはさらにそこから踏み込み、陸軍だけでなく海軍まで言及し、開戦を望む海軍の多数派に結局押し切られたと綴る。しかし僕の見方と反するのだ。日本が戦争に引き擦り込まれたのは、連合国による「お膳立て」があったためだと僕は考えている。『世界最終戦争論』を唱えた陸軍中尉の石原莞爾は満州の権益だけを守ることに固執していた。当時日本に最も近い脅威ある大国はソ連であり、石原莞爾はソ連との攻防も想定していたのだと思う。また、日本が日英同盟を破棄した理由は何だったのか。この破棄がなければ米国との開戦も、三国同盟という選択もなかったかもしれない。陸海軍の独断で戦争に突き進んだという見方しかされていなかったが、その独断もまた仕組まれた可能性が否めない。あらゆる角度から可能性を探るべきではないか。歴史を語る作家にしては視野が狭い気がした。
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