しいやみつのりの吞んべえ日記

今宵も一人晩酌のおっちゃんのつぶやき・・・なのだ。

しいやみつのりの・僕の猪鹿村の、その12

2022-10-16 17:40:23 | 日記

猪鹿村には分校の生徒は数十人。

僕は近所の同級生の女の子を誘いに

女の子の家へ行ったとよ。その時に彼女のお母さんから

「これ持っていきない」と子供にとっては高級なおやつ、『黒砂糖』の塊じゃが。

当時は口の回りを茶色にしてよく食べたもんじゃが。これがまた甘め〜とよ。

何のために彼女を誘ったのか…。このころ猪鹿村の子供達の間では

あることが流行っていたとよ。僕は彼女の手を引いて、あることの場所・製材所へ。

そこには同じ同級生の悪ガキどもがニコニコして待つちょるとよ。

この製材所には製材で丸太を切ったオガクズがたっぷりじゃが。

ここを歩くとフワフワして転んでもケガはせんとよ。

彼女にはわからないように、目印してある場所へ彼女を誘い入れる。

警戒心はまるでない彼女は…。

薄い木材を、おがくずの穴の上に数本置きその上に新聞紙をかぶせ、オガクズでカモフラージュ。

女の子は落とし穴にスッポリ。そのまま泣きながら帰って行ったとよ。

おやつを彼女のお母さんからもらったことで、罪の意識も多少はあつたのだが…。

つい面白さに負けてしまったアホな小学生の僕。

今でも反省しちょるとよ。その日の夜、親父からきつ〜〜いゲンコツを1発!

 

もちろん穴に落ちても、オガクズなのでケガはしないのだが、タマゲタ(ビックリした)事には

間違いないとよ。子供って残酷じゃが。(おい!お前が言うか)…。また次回!

 

 

 


しいやみつのりの・僕の猪鹿村、その11

2022-10-05 11:57:25 | 日記

今回のお話は「打ち出の小槌」じゃが。

僕が猪鹿村の分校にいた頃の話。

小学一年生の時に、分校の近くの焼き鳥屋に

数人の友人と、入ったことがあったとよ。各自、数本、焼き鳥を注文。

誘ったのは僕じゃが。焼き鳥屋のおじさんに「打ち出の小槌」を、差し出し

「これにつけちょいてくれんね」と言うと、親父さんがたまげた顔して

「ま、まいど〜っ」じゃが。

これとは「通帳」、帳面の事。この帳面に、店の人が品名、数量、金額を通帳に記入して

月末などにまとめて代金を支払うという、店との信頼関係がないと成り立たないシステムじゃが。

お袋が、この通帳一つで買い物をしているのを見て「そうか、この通帳一つで、なんでも好きなものが買える」と理解。

月末に支払いをしている事さえ子供は知らんが。

今思えば大胆な子供じゃがね。もちろんすぐに、親父とお袋にばれてしまったとよ。母ちゃんからはゲンコツ!

父ちゃんは「お前は将来大物になるか、それとも…」と呆れちょたが。

親父の言う通り、焼き鳥の祟りか、焼き鳥しか買えない身分の貧乏漫画家で

青色吐息の日々じゃが。しかし、信頼関係で成り立っている昭和が懐かしいのう。

次回は…。ま、適当に山の生活は続くじゃが!