猪鹿村には分校の生徒は数十人。
僕は近所の同級生の女の子を誘いに
女の子の家へ行ったとよ。その時に彼女のお母さんから
「これ持っていきない」と子供にとっては高級なおやつ、『黒砂糖』の塊じゃが。
当時は口の回りを茶色にしてよく食べたもんじゃが。これがまた甘め〜とよ。
何のために彼女を誘ったのか…。このころ猪鹿村の子供達の間では
あることが流行っていたとよ。僕は彼女の手を引いて、あることの場所・製材所へ。
そこには同じ同級生の悪ガキどもがニコニコして待つちょるとよ。
この製材所には製材で丸太を切ったオガクズがたっぷりじゃが。
ここを歩くとフワフワして転んでもケガはせんとよ。
彼女にはわからないように、目印してある場所へ彼女を誘い入れる。
警戒心はまるでない彼女は…。
薄い木材を、おがくずの穴の上に数本置きその上に新聞紙をかぶせ、オガクズでカモフラージュ。
女の子は落とし穴にスッポリ。そのまま泣きながら帰って行ったとよ。
おやつを彼女のお母さんからもらったことで、罪の意識も多少はあつたのだが…。
つい面白さに負けてしまったアホな小学生の僕。
今でも反省しちょるとよ。その日の夜、親父からきつ〜〜いゲンコツを1発!
もちろん穴に落ちても、オガクズなのでケガはしないのだが、タマゲタ(ビックリした)事には
間違いないとよ。子供って残酷じゃが。(おい!お前が言うか)…。また次回!