椎名純平BLOG
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Weblog / 2008-01-31 13:08:58

先日のインチキ音楽論の続きを…の前にオチのない小話をひとつ。

 妻は、ちょっとしたリップスライム好きなんです。
(アルバムはたぶん全部持っているが、ライブは観に行ったことがない)
 先日、彼女がいつものようにリップを流していたので、僕もしばらく
一緒に聴いていたんですね。そしたら、ある曲の中でヴァニラアイスの曲
(アノ曲です)の1フレーズが出てきたんです。で、それを彼女に指摘
すると、いや全然気付かなかったとおっしゃる。多分何回も何回も聴い
てるのに。ヴァニラアイスも当然知ってるのに。

 まぁ、単にウチのがニブいだけかもしれないけれど、しかし、作り手が
一生懸命、あるいはニヤニヤしながらあれこれ仕掛けても、意外と聴き手
には届いていないものかもなぁ、などと考えさせられました。
 でも一方で、分かる奴に届け、と作り手が送ったメッセージをこっちで
キャッチ出来ると、なんだかウレシイものだなぁ、ニヤニヤしちゃうなぁ
とも思いました。

 自省を込めて。オチなし。


 えぇと、先日の続きです。

 前回は、要するに“黒人歌謡10年周期説”をぶち上げてみたのでした。
で、60年代~80年代を題材に、勝手な屁理屈をダラダラと…。
今、読み返したのですが長いですねしかし。

 この10年周期説、90年代~現代にも適用できるんじゃないかな、と
思ってですね…ってのが今日のお題です。

 前回書いた通り、俯瞰で眺めた80年代の黒人歌モノは、完成度高く⇔
スリルに乏しいと思っています。中にはマイケル・ジャクソンやプリンス
など例外もいるんですが、彼らのフォロワーが現れなかった(少なくとも
大ヒットはしなかった)ことから、あくまで例外、突然変異と考えてよいかと。

 そうして静かに過ぎていった80年代を経て、さて90年代はどうなった
かと言うと、これまた70年代もかくやの大混乱に。
 その主犯格はヒップホップです。ヒップホップとR&Bが相互に接近しあう
ことで、90年代のR&Bは形作られたのでした。
さらに細かく分けると…

1.テディ・ライリー(ニュー・ジャック・スウィング)の出現
2.パフ・ダディ出現
3.ディアンジェロとルーツ

…彼らが特に影響でかかったなぁと僕は思います。

 順を追って行きませう。まずはテディ。
彼の功績は、ファンクとヒップホップとブラコンという、80年代に分化
していた要素を再統一したことにあると思っています。もうひとつ言えば、
R&Bを若者の手に取り戻したのは彼ではないかと。(同時にそれは
ブラコンへの死刑宣告になりましたが、それはまた別の話)

 例えばキャミオやザップ、リック・ジェイムスやフルフォース辺りを聴く
時と、フレディ・ジャクソンやルーサー・バンドロスを聴く時、あるいは
LLクールJやパブリック・エネミーやなんかを聴く時、それらのジャンルの
間にあった少なからぬギャップ
(元々根っこはひとつなんだけどなぁ…ずいぶん遠くに来たもんだなぁ)
をさらっと均したというか。

 僕がレンタル屋で黒人が写るジャケットを片っ端から借りまくっていた
高校時代、彼を知ったことでようやく
「あぁ、要するに黒人音楽=ファンキー音楽なんだね」
と、身体で飲みこめたものでした。

 テディは、R&Bもヒップホップもプロデュースするという、新しい
プロデューサー像の先駆けになりました。彼がアップタウン、そして
パフ・ダディやらティンバランドやらネプチューンズやら蟹江西やら
ウィルアイアムやらを生む土壌を作ったと言ってもまったく言い過ぎ
ではないでしょう。


 で、お次はパフ・ダディ。
彼がやったことは、要するにテディの功績を推し進め、民主化する
って辺りです。ビルボードの総合チャートに乗っかる作品を次々作った
のは凄いことですよね。

 まぁ当時は大嫌いでした。
いくらなんでもポリスをネタに使うかと。

 でも、パフィの事を考えるたびに思うのはノートリアスBIGの存在です。
もし彼がいなければ、パフィもあれほどの成功をおさめていなかった
だろうなぁ、と。

 あぁそう、あと、彼がアーティスト/プロデューサーとして活動する
以前、A&R(手っ取り早く言うと、レコード会社のスタッフ)として送り
出したのが、メアリーJブライジです。
彼女の曲が凄かったのは、トラックがほぼ完全にヒップホップだったこと
でした。ビートはヒップホップそのまんまだし、そこに被さる楽器も
最小限。ついでに言うと、なんか見た目もラッパーみたいだったし。
(ついでにちっちゃい声でもひとつ言うと、声もラッパーみたいで
イマイチ歌上手くないし)
ヒップホップR&Bって言葉は、確か彼女の売り文句だったと思います。
とにかく、この辺から生まれた言葉でした。

 パフ・ダディが、彼女の方向性にどれくらい関与していたかは知り
ませんが、まぁ彼の目の付け所が鋭かった事は認めざるを得ません。

 で、彼女のフォロワーが爆発的に生まれ、クラブなんかでヒップホップ
の並びにR&Bが掛かるのが当たり前になったのでした。


 で、最後はルーツとディアンジェロ。
ザ・ルーツは、生楽器、というかバンドでヒップホップをやるグループ
です。しかもそれがヒップホップ好きに刺さるセンスとクオリティを
備えている点が斬新でした。彼らの音は、RHODESの響きを前面に出した
クールなもので、70年代フュージョンをネタに使い始めていた当時の
ヒップホップの流行と見事にリンクしていました。そうそう、あの頃
“ルーツ・リミックス”は信頼のブランドでしたねぇ。

 で、そんな時代の空気の中に満を持して現れたのがディアンジェロでした。
彼の新しさ、素晴らしさに関して語り尽くす事が出来るとは思えないですが、
とにかく当時衝撃だったのが、最新ヒップホップ的な要素と、70年代ソウル
やフュージョンの良いところを上手く混ぜ合わせる手腕、というかさじ加減
の絶妙さです。多分、ヒップホップ好きな硬派なBボーイに初めて(唯一かも?)
突き刺さったR&Bシンガーでしょう。

 当時(ディアンジェロのデビューは確か95年辺り)、ヒップホップR&Bは
早くも飽きられ始めていました。っつうか少なくとも僕は飽きていました。
要するに中途半端なんです。ヒップホップに較べるとカッコ悪いし、R&Bと
して聴くと物足りないしで。クラブでラップの間に掛かる分にはまぁ良いけど、
家で聴く気にゃあならん、と結論づけていました。
 まぁ沢山買ったんですよこの辺りは。イントロとかリアルセダクションとか…
あぁ思い出せません。ほとんど売っぱらっちまいましたので。でもポートレイト
は良かったなぁ。


 ディアンジェロの話に戻ります。
衝撃のファーストアルバムに続いて出たセカンドも、またファーストに引けを
取らぬ衝撃度でありました。ルーツ(正確にはそのドラマーのクエストラブ)
とがっぷり四つに組んだ一大ファンキー、スモーキー、ブルージー絵巻。
当時としては斬新だったフル生演奏、そしてそれをデジタル・エディットした
音。クールにしてホット。うわぁ、またしてもやられたり、と思ったものです。

 ディアンジェロはとにかく聴き込みましたなぁ。ちょうどその頃、まさに
こういう音楽をやりたいと思っていたのでね。彼は確か僕と年齢同じくらいで、
嬉しかったし悔しかったものです。
もうブランクが10年になりますか。
どうあれ新譜を聴きたいです。

 という、ルーツとディアンジェロが作った流れもまた、爆発的に流行
しました。ただ、そのフォロワー達もまた、微妙なのが多かったですね。
音作りに切れ味がなかったり、ただ生楽器なだけ、ただ地味なだけだったり。
何より、ファンキーじゃないのが多すぎることが僕は嫌でした。
 今でも聴く価値があるのは、ぱっと思いつく範囲ではエリカ・バドゥと
ドゥエレイくらいですかね。



…かくして、テディ、パフィ、ルーツ&ディアンジェロという3つの大きな
流れに翻弄されまくりにけり、というのが、僕の90年代R&B概観です。

 まぁ今思えば、ホントに粗削りなのが多かったです。しかも、リアル
タイムでレコード&CDを買いあさっていた時代なだけに、愛憎入り混じる
複雑さもひとしおなんですよ。


 そして、90年代の試行錯誤を受け、ヒップホップの音作りの変化もあり、
00年代のR&Bは80年代ブラコンの如き安定感を持っているように僕は
思えます。

 2010年代に、R&Bがまた変化するのか?そしてその変化は何によって
もたらされるのか?リスナーとして楽しみに待ちたいと思います。
その時、僕の耳(センス)がついて行けるかな。

 そして、70年代モノのように、いつか90年代R&Bが再評価される時が
来るのかどうか。今のところは有り得ないと思うけど、80年代の人々が、
後年に70年代の再評価がされるなんて予想していなかっただろうしなぁ。
何とも言えません。


 いやぁ、長くなりました。ホントにすんませんねぇ。
またお会いしましょう。今後とも懲りずにお付き合いくださいね。では。





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Weblog / 2008-01-30 21:51:08

 あちこちで書いたり語ったりしていますが、僕は70年代の
黒人音楽が好きなのです。
黒人音楽だけでなく、ロックでも何でも、70年代の音を聴くと
なんかホッとするんですね。
この感じ、若い子には分かって貰えるのかな?

 ちなみに、クルマも70年代のものが好きだし、使ってる楽器も
70年代、ファッションもその辺に興味が行きつつあります。
少し前、世は80年代ブームとか言われてましたよね?僕も多少
影響は受けたんですが、やっぱ根っこは70年代で変わらず。
頑固というか、ブレないというか、乗り遅れてるというか…。


 乱暴かつジャーナリスティックな物言いですが、僕が思うには、
黒人音楽、とりわけソウルやR&Bなどと呼ばれたりする歌モノの
たぐいは、60年代に一度完成したんじゃないでしょうか。
 アメリカのあちこちにレコード会社があり、それぞれが地元の
ミュージシャン、シンガー、スタジオなんかを抱え、それぞれの
やり方を確立したのが60年代なんではないかと思うんです。
代表的なトコでいえばモータウンなんかそうですよね。
当時のデトロイト産サウンドはある意味金太郎飴的な安定感が
あります。


 そして一方80年代辺りからは、ディスコやらデビット・フォスター
やらAORやらのおかげで(かな?)、黒人音楽がどんどんソフィスティ
ケートされてゆきました。
 合わせて音も歌い方もソフトになり、やがて“ブラコン”やら
“クワイエット・ストーム”なんて言葉が生まれます。
こちらも売りは安定感。

 で、僕に言わせると80年代は第二の“完成期”であり、それと
比例(反比例?)するように、僕の聴き方も冷静になってしまいます。
良いなぁ、素敵だなあ、とは思うのだけれど、イマイチ心底はのめり
込めないというか。


 対して、これらふたつの完成期に挟まれた70年代黒人音楽って、
今の目で見ると、商品として未完成なモノが多いと思うんですよ。
アレンジが明らかに未消化だったり、演奏がよれていたり、歌唱の
テクニックも粗削りだったり…。
 思うに、60年代終わりから70年代初めに訪れた新しい要素、
例えばレコーディング技術の発達(マルチレコーディングの浸透)、
新しい楽器の台頭(シンセサイザーとかRHODESとかリズムマシンとか)、
改めて浮き彫りになった人種問題、本来別々のフィールドだった
ジャズやロック、ラテンとの混交…なんていう諸々を、ちょっと
吸収しきれていないんじゃないかと。ちょっと大きすぎるそういった
要素やモチーフやムードに流されてしまっているんじゃないかと。
そんな印象を僕は受けます。
 何より、60年代や80年代の音楽に比べて、口づさめるメロディ
が極端に少ないことが、僕の仮説を裏付けていると思うのです。
 僕が愛してやまないマーヴィン・ゲイなんて、その筆頭です。
60年代には、口づさめるヒットを多数出していた彼が、70年代に
入ると、なんかムーディーなオケがまず出来て、その上でフンフン
歌って出来上がり、みたいな音楽を作り始めます。しまいにゃあ
メイン・ヴォーカルと思われるものが2本かそれ以上バラバラに
入ってて、カラオケ不能、なんてのも。
人と「あれ、いい曲だよねぇ」なんて会話で盛り上がっても、一緒に
口づさめないんですよ。メロディがわらわらと沢山あるから…


 それでも。にもかかわらず。
僕が60年代でも80年代でもなく、70年代が好きなのは、ひとつ
には、新しい冒険を皆がみんなやっていた、時代の心意気に憧れて
いるのかなぁ、なんて思ったりします。つまり、僕が欲しいのは
よく出来た“商品”ではなくて、“気合い”とか“迷い”とか、
要するに“生身のその人”なのかもしれないな、と。粗削りでもいい
から、エモーションを聴きたい。わんぱくでもいい、たくましく
育って欲しい、とかそんな気分で、70年代を選ぶのかなと。


 話が飛びますが、実は今世の中的にも少しそういう方向に来てる
んじゃあなかろうか、とも思っているのです。
例えば、タレントさんの小説やケータイ小説などがもてはやされる
のも、例えば100円ショップやドンキが人気出るのもそういう
徴候なんじゃないかと。
 マーケティングやらなんやらでキレイに磨き上げられた商品の羅列、
お上手な宣伝文句の刺激などに疲れ、それよりも、粗削りでも、初期
衝動をそのまま真空パックしたような、理屈抜きの楽しさに惹かれて
いるということなんじゃないのかな、と思ってみたりするわけです。


 僕はそんな状況に少し不安を抱きつつ、ワクワクしています。


 あぁ、また書いてることがとっ散らかってますなぁ。
最後までお付き合いありがとうございました。




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Weblog / 2008-01-26 04:21:46

 いやぁ、毎年一月はダメですね。
ブログの更新が滞りまくりです。

 今話題の細木数子センセイによると、僕は金星人(+)で、
一月はダメな月なのだそうで。
だから仕方ないかな、と。

ちなみに、彼女によると、確か7、8、9月もダメな月だった
ような。夏を棒に振らせるつもりかっつうの。

ちなみに、確か赤&緑がラッキーカラーだったような。
クリスマスかっつうの。

だいたい、そもそも金星人って。
地球人だっつうの。


 あぁさて。そんなスロースターターな僕も、ぼちぼち動き
始めます。二月に入ると、ふたつ、面白いイベントに出演させて
頂くことになってます。


 まずは、ダサパ@三宿WEB。
こちらはEAST END主催のイベントなんです。
前に一度遊びに伺ったことがあるんですが、そん時に声を掛け
られ、なんと!DJをさせて頂くことに。

 DJ…この甘く、苦い響き…。

 何を隠そうわたくしには、かつてテクニクス×2を所有し、家で
2枚使いなどをしこしこ練習していたという過去があるのです。
しかしすぐに飽き、ターンテーブルは部屋の邪魔モノに。結局、
クロマニシゲのもとに貰われていったのですが。

 そんな挫折DJの僕にとって、これは千載一遇のチャンスで
あります。ついにDJデビュー!音楽やってて良かった…。

 名前、どうしようかな?椎名純平のままじゃあつまらんなぁ。
やっぱ頭に“DJ”って付けないと。“DJ KAWASAKI”にしたら
女子にモテるかなぁ……

……実はけっこう緊張してるんです。初DJ。
今も、考えただけでちょいとドキドキ。
音が途切れたらどうしよう?
フロアの冷めた視線が一斉に注がれて、テンパる僕…。
慌てて余計に裏目に出たりして…ひゃあ~。

 さて、どうなりますことやら。
僕のテンパり具合を、遅めの初笑いに如何でしょう。
遊びにいらして。


 お次はナオト・インティライミ君のイベント“ナオトの部屋”。

 こちらも以前観に行ったのです。(確かブログにも書いたけど)
ガクさん(GAKU MC)のギター弾き語りを観に行ったのがこの
イベントでした。

 ステージにはソファやらテーブルやらドアやらが並び、ナオト君の
部屋にゲストのミュージシャン達が遊びに来て、喋ったり歌ったり
してる…みたいなゆるい時間軸で進行していくのですが、突然
ダンサーが大挙して現れたり、陣内智則的な仕込み音声との
カラミがあったりと、かなり面白い仕立てになっていました。
 そん時のゲストがまた強烈で、前述のガクさんに加え、なんと
木根尚登さんが!なんで!?

 ちなみにナオト君、かつて僕と同じソニーの育成部門に僕とほぼ
同じ時期に所属し(挨拶もしたことあるそうだ。覚えてなくてゴメンね
ナオト君)、今とは別の名前でデビューしたが上手く行かず、その後
世界28ヶ国!(29だっけ?)を放浪し、再デビュー、という過去を
持ってるそうで。

 なんか気になるでしょナオト・インティライミ?
そんなあなたは遊びに来てみてくださいな。

 ちなみに。
 僕以外のゲストがひとり決定していて、なんとサンプラザ中野さん!
なんで呼べちゃうわけ!?
♪走る~走る~
僕は“大きな玉ねぎの下で”(タイトルうろ覚え)も好きでした。


こちらダサパ詳細…

 2/9(土) 23時OPEN @三宿WEB
 DJ:EASTEND+SASORI
 スペシャルゲスト:DJ 椎名純平
 Entrance:1500円/1ドリンクもしくは2000円/2ドリンク
 大人にやさしいイベントです。詳細はhttp://www.m-web.tv/


こちらは“ナオトの部屋”…

【会  場】 Shibuya O-WEST
【出演者】 ナオト・インティライミ/ サンプラザ中野くん /椎名純平 and more
【開  場】 17:00
【開  演】 17:30
【チケット】 ¥3,500 (Drink代別\500)

■一般発売:2008年1月26日(土)10:00から
チケットぴあ: [通常]0570-02-9999 (Pコード:282-515)
ローソンチケット: [通常]0570-084-003 (Lコード:71759)
e+(イープラス) http://eplus.jp/

【お問合せ先】DISK GARAGE 03-5436-9600
         (weekday12:00-19:00)
         http://www.diskgarage.com/





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Weblog / 2008-01-15 21:42:00

 いやぁ、今日はよい天気でした。
昼休みにクルマの中でスタバ片手にひなたぼっこしていた
のですが、もう最高でありました。ぽっかぽか。世界は俺の
ものってな気分で。干された布団でもあんなに素敵な気分
にはならないと思います。


 最近は、いよいよバンド結成に向けて動き始めています。
と言っても、これは、と思うミュージシャンに声を掛けている
だけなんですが。
 春までには、イベント主催して、フレッシュかつファンキー
なサウンドをお届けしたいと思っているのですが、さてどう
なりますやら。

 今年は、バンド、弾き語り、(小沼っちとの、あるいは他の
誰かとの)デュオと、3種類の見せ方が出来ると良いな、と
思っています。バンドはクラブ~ライブハウス、弾き語りは
カフェとか小さい会場、デュオはジャズ箱、みたいに場所も
メリハリ付けて。皆さんにも、ここはひとつ、3種類全部に
お付き合い頂いてですね、見守って頂きたいです。

 っつうかそれより弾き語りツアーはどうしたんだ?やんねぇ
のか?ん?って話ですよね。いやぁ、ツアーは政治的に(?)
ちょいと難しいとの判断が下されまして…。関東以外の皆さま
にはもうしばらく様子見をしていただきたく…。


…なぁんか、最近こんなことばっか書いてますなぁ。
やや狼化しているのが自分でも気になる所です。早く動きたい…。







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Weblog / 2008-01-09 02:09:05

 昨日から、にわかに仕事や、仕事っぽいような連絡、問い合わせが
届くようになりました。
正月気分で呆けていられる日々は終わったのですな。
 ま、正月の倦怠にも飽き飽きしていたのでねぇ、いよいよ来たか、
と身も心も気持ち良く引き締まっております。
いよいよ2008年の始まりです。


 最近は、歌詞の深み、味わいについて、ちょくちょく考えさせられて
います。まぁまた歌詞を書き始めたからなんですが。

 いやね、僕らが作っているポップス音楽って、まぁせいぜい3~4分
の世界じゃないですか。文字数にして多くても4~500文字くらい。
原稿用紙一枚こっきりですな。“僕と、君”のことを漫然と作文する
だけで、サクッと埋まってしまうような文字数です。ヘタすると、
“あなたは”なら4文字、“きみは”なら3文字だねぇ…ってな具合に
パズル気分で作れたり。

 でも、素晴らしい曲はそんな短かい時間、文字数の中に夢を見させて
くれます。で、歌詞カードを見てまた唸ったり、或いは何回か聴いている
うちにまた新しい発見があったりしますよね。あぁ、彼(ないしは彼女)
が歌ってるのはこういう事だったのか、なんてね。
 おまけに、そういう曲は往々にして手触りが不思議とさらっとして
いたりして、これは作り手が丁寧に磨きあげたのだろうなぁ、と想像すると、
またため息が出たりします。

 そんな風に、聴き手の感受性の段階や、その時の気分、状況などに
よって感じ方が変わったりするような、深みや奥行きのある、それでいて
すらりとした表現、ってのが出来たらいいな、と最近は改めて思っている
のです。

 これは難しいし、面白い、僕にとっては永遠の課題です。
 深みとは何ぞや?奥行きとは?


 僕が普段、主人公をやっている、一人称手前勝手唯我独尊俺が俺がと、
そのくせ時々妙に卑屈になったりして生きている人生は、平凡の極みに
して奥行きも深みもなく、それでいてごつごつとした虚飾に満ちた、
非常に受け入れがたいものです。
 歌詞のネタなんて、すぐに尽きてしまうような気がしています。

 なので、これからの作詞人生の為には、もっと色々な経験を積まな
ければな、と思っているのですが、それはそれとして、最近になって
気付いたんですよ。

 それは、僕が尊敬する人、作家etc.の多くは“僕が知らない世界や
知見を教えてくれる”だけでなく、“僕が知っている世界の、考えも
しなかった見方を教えてくれている”んだな、ということです。

 例えば、最近ハマっている内田樹さんは、手塚治虫の才気は
「さかさまのストーリーテリング」にある、と書いていて、僕は大いに
ヒザを打ちました。(以下、“街場の現代思想”より引用)

 『鉄腕アトム』の全作を貫くテーマは「人間性とは何か?」という問い
 である。何が人間を人間たらしめているのか?人間性を真に基礎づけて
 いるものは何か?手塚は第二次世界大戦の直後にこの問いを自らに
 向けて、実に真摯にその問いに取り組んだ。凡庸な作家であれば、
 非人間的状況を経巡りながら、しだいに人間的成長を遂げてゆく若者を
 主人公に据えた物語を構想しただろう。しかし手塚はそうはしなかった。
 この困難な問いに答えるために、手塚はなんと「人間ならざるもの」を
 主人公に据えたのである。

 『鉄腕アトム』で「人間性とは何か?」という問いに答えるために「人間
 ならざるもの」を主人公にしたように、「文明とは何か?」を考えるために
 ジャングルの生き物たちを主人公にしたように(『ジャングル大帝』)、
 「セックスとは何か?」に答えるために、性を失った人間を主人公にした
 ように(『人間ども集まれ!』)「生きることの意味は?」という問いに
 答えるために、手塚は「死ぬことを禁じられた人間たち」を連作の主人公
 とするケース・スタディを試みた。それが『火の鳥』である。

 手塚治虫は、アトムをアニメで見ていたり、火の鳥やらアドルフに告ぐ
やらを読んでいたりしたんですが、残念ながらそんな事には全く想像が
及びませんでした。

 だから、僕が平凡だと感じている人生のもろもろにも、捉え方を変えると
面白いことが転がっているんじゃないか、と考えるようになってきたのです。
いや、転がっているはずなんです間違いなく。よぉく見れば。
 少なくとも、自分の視点を洗い直してみる、とか、今まで通り過ぎていた
ものを見つめ直してみる、とか、そういった事をしてみよう、と思っています。
何はともあれ、手塚治虫は読み直してみたいですね。
(しかし、家の近くのマン喫が潰れたんですよ。どうしよう?)

 そう思うと、ちょいと楽しみです歌詞書き2008。

 そんで、40歳過ぎる辺りには、味わい深い歌詞を書くオトコになれて
いたら良いな、なんてね。

 歌詞を書く、という作業は、僕らにとって往々にして“苦痛”“苦難”
“産みの苦しみ”“迫り来る締め切り”辺りの代名詞だったりしますが、
考えようによっては、これはかなり楽しい作業なんだな、と、思いたいな、と。
 そんな願いを込めつつ、再確認しつつ、歌詞書きそっちのけでまた
ダラダラと書いてしまいました…。

あぁ~あ。

…寝るかぁ…




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Weblog / 2008-01-01 14:04:40

 あけましておめでとうございます。
 本年もよろしくお願いします。


 僕の住む辺りは穏やかに晴れたよい天気ですが、全国的には
雪が降っているところが多いそうですね。
 初詣、大変そうだなぁ。足元にお気をつけください。


 ネットのニュースで、年越しそばを食べない人が20パー
セントに達している、と報じられていました。食べる人が
減ったね、という論調だったんですが、僕は逆の意味で驚いて
しまいました。一億人あまりの人が昨日そばを食ったのか、と。
同じ日にそんだけ沢山のひとが同じものを食べる、なんて日は
他にないですよね。


 僕は昨日、テレビっ子と化して、たっぷり堪能しました。
予告していた紅白は観ず、ダウンタウンのやつと、その後に
テレビ東京の吉本のやつを途中まで。
いやぁ、面白かったぁ。板尾さんがもう…。
そうそう、小島よしおを、初めてまともに観ました。面白いん
ですねぇ。

 っつう感じで、今年は寝正月になりそうな予感ですが、そこを
ぐっとこらえてガッと奮起して今から凧あげに行って参ります。
では。



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