1月の吟は、李 紳(り しん)作「農(のう)を憫(あわれ)む」です。
禾(か)を鋤(す)いて日(ひ)午(ご)に当(あた)る
汗(あせ)は滴(したた)る禾(か)下(か)の土
誰(たれ)か知(し)らん盤(ばん)中(ちゅう)の飧(そん)
粒々(りゅうりゅう)皆(みな)辛苦(しんく)なるを
作者 李紳(?~846年)中唐から晩唐の詩人。
通釈
稲の手入れをしていると、真昼時の太陽が照りつける。吹き出る汗は稲の根もとにしたたり落ちる。誰が知っていよう、このはちの中の飯の、一粒一粒がすべて、農民の労苦の結晶からできあがっていることを。