詩吟 京風流吟詠会

新潟市を拠点に活動する詩吟会派

5月の吟題 蘇軾作「望湖楼酔書」

2023年05月07日 | 日記

 京風流吟詠会5月の吟は、蘇軾(そしょく)作「望湖楼酔書(ぼうころう すいしょ)」です。

黒雲(こくうん)墨(すみ)を翻(ひるがえ)して未(いま)だ山(やま)を遮(さえぎ)らず

白雨(はくう)珠(たま)を跳(おど)らして乱(みだ)れて船(ふね)に入(い)る

地(ち)を巻(ま)き風(かぜ)来(きた)って忽(たちま)ち吹(ふ)き散(さん)ず

望湖楼下(ぼうころうか)水(みず)天(てん)の如(ごと)し

 

作者 蘇軾(1036年~1101年) 宋の詩人

西湖のほとりにある望湖楼の上から見た西湖の驟雨(しゅうう)のさまを詠じた詩。

通釈

黒い雲がまるで墨汁(すみ)をこぼしたかのように大空に広がってくるが、その黒い雲がまだ山をおおい隠さないうちに、もう大粒の夕立の雨が真珠の玉をはねちらすがごとく、ばらばらと激しく降って船板を打つ。と、たちまち強風が大地を巻き上げんばかりに吹きだして、雲や雨を散らし、やがて望湖楼下の水は空の色と一つになって、青々と澄みわたる。

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