詩吟 京風流吟詠会

新潟市を拠点に活動する詩吟会派

京風流吟詠会2月の吟 長謂作「長安の主人の壁に題す」

2021年02月15日 | 日記

 京風流吟詠会2月の吟は、長謂(ちょうい)作「長安(ちょうあん)主人(しゅじん

の壁(へき)に題(だい)す」です。

 

世人(せじん)交(まじ)わりを結(むす)ぶに 黄金(おうごん)を須(もち)う

黄金 多(おお)からざれば 交わり深からず

縦令(たとい)然諾(ぜんだく)して 暫(しばら)く 相(あい)許(ゆる)すとも

終(つい)に 是(こ)れ 悠々(ゆうゆう)たる 行路(こうろ)の心(こころ)

 

長渭(721年~780年?)中唐の詩人。

長安にいるとき、交友の軽薄なのを嘆いて、宿屋の壁に書きつけた詩。

「金(かね)の切れめが縁の切れめ」とはっきり述べている。

人間不信の詩。

 

通釈

世間の人は交際を結ぶとき、金(かね)の力を目安とする。

金が多くなければ、交際も深くならない。

たとえ友人となることを承知した仲でも、金の切れめが縁の切れめで、交際はしだいにうとくなり、ついには通りすがりの人のような心となってしまう。

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