刑法39条を扱った物語です。中山七里の「連続殺人鬼カエル男」でもこの刑法39条が扱われていました。しかし、こちらの「虚夢」の方が
より真正面から取り組みストレートに読者に伝わる内容になっています。刑法39条とは犯罪を犯した者がその責任能力を問われ、心神喪失者あるいは心神耗弱者と鑑定されれば
検察側が有罪にできる可能性が低いと判断し不起訴処分とする。そのような精神鑑定結果の被疑者を罰しないあるいはその刑を減軽する処置がとられる条文です。
ある日公園で遊ぶ子供たちの中に突然若い男が現れ手にしたナイフで子供たちに襲い掛かります。三歳の娘を殺された三上夫婦。やがて離婚して別々に暮らしていましたが、突然
三上の携帯に別れた妻から連絡があり娘を殺した犯人藤崎とさきほどすれ違ったと話します。あの藤崎がたった4年でこの社会に?三上は絶句します。12人を殺傷した男がもうこの社会に
戻ってきた。苦悩する三上はとりあえず藤崎のあとを追い行動を監視します。しかし、そう簡単に復讐などは出来るはずもありません。揺れ動く三上の心情などを描きながら
藤崎の行動も描かれます。一人の女性と知り合いその女性と親密になっていく藤崎。さらに別れた妻佐和子も奇行が目立ち藤崎と同じ病状と診断されます。統合失調症です。
登場人物たちがそれぞれに問題を抱えており、そして絡み合っていく様子が上手く書かれていて途中飽きさせません。そしてただの問題提起に終わらず意外な事柄が隠されています。最後の章には
予想外の展開で物語が収束します。通り一遍の問題提起だけでなくミステリとしても上手く書かれています。
より真正面から取り組みストレートに読者に伝わる内容になっています。刑法39条とは犯罪を犯した者がその責任能力を問われ、心神喪失者あるいは心神耗弱者と鑑定されれば
検察側が有罪にできる可能性が低いと判断し不起訴処分とする。そのような精神鑑定結果の被疑者を罰しないあるいはその刑を減軽する処置がとられる条文です。
ある日公園で遊ぶ子供たちの中に突然若い男が現れ手にしたナイフで子供たちに襲い掛かります。三歳の娘を殺された三上夫婦。やがて離婚して別々に暮らしていましたが、突然
三上の携帯に別れた妻から連絡があり娘を殺した犯人藤崎とさきほどすれ違ったと話します。あの藤崎がたった4年でこの社会に?三上は絶句します。12人を殺傷した男がもうこの社会に
戻ってきた。苦悩する三上はとりあえず藤崎のあとを追い行動を監視します。しかし、そう簡単に復讐などは出来るはずもありません。揺れ動く三上の心情などを描きながら
藤崎の行動も描かれます。一人の女性と知り合いその女性と親密になっていく藤崎。さらに別れた妻佐和子も奇行が目立ち藤崎と同じ病状と診断されます。統合失調症です。
登場人物たちがそれぞれに問題を抱えており、そして絡み合っていく様子が上手く書かれていて途中飽きさせません。そしてただの問題提起に終わらず意外な事柄が隠されています。最後の章には
予想外の展開で物語が収束します。通り一遍の問題提起だけでなくミステリとしても上手く書かれています。
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