Mのミステリー研究所

古今東西の面白いミステリーを紹介します。
まだ読んでいないアナタにとっておきの一冊をご紹介。

「下町ロケット」夢を追う物語

2014-05-31 17:38:49 | ミステリ小説
              

          
                      ミステリではありません。ただ読書が趣味と云う人であればほとんどの人が読んでいる作品です。経済小説のような体裁に勧善懲悪のスタイルと
                            サクセス・ストーリーの味付けを添えた物語です。都内大田区にある中小企業の佃製作所を舞台にした下町ドリームを描いた内容に
                            読み始めるとページをめくる手が止まりません。大口取引先からの突然の契約解除。一部上場メーカーである同業他社からの訴訟。

                            いろいろな困難に負けず夢を追う小さな会社の物語ですが、結局大切なのは信頼とか品質で会社の運命を左右するのは人と技術であると
                            今さらながら気付かされる物語でもあります。もと銀行マンとしての経歴に沿った著者らしい経理面と銀行の対立といったエピソードを
                            交えながら、会社の規模は小さくとも技術は世界一のレベル。そんな痛快さがとても上手く描かれていて最後のページでは涙がポロリと
                            こぼれました。ミステリではなくとも楽しい本です。もし未読の方がおられたらおススメします。ぜひ読んでみて下さい。


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「世界一高いところで廻る空中ブランコ」

2014-05-25 08:33:47 | 日記
http://vimeo.com/94962155




世界一高いところで廻る空中ブランコがアメリカのテーマパークにお目見え。

上記の場所で動画が見られます。興味のある方はどうぞ。

しかし、遊園地などのアトラクションはどんどん過激に進化しますね。怖くないのかなーーーー。

      
             
                                

「壺中の天国」倉知淳のミステリ

2014-05-18 12:51:12 | ミステリ小説
                                             

倉知淳は「星降り山荘の殺人」が有名な作家です。これはよく出来たミステリとして絶賛を浴びました。この著者は長編があまり多くないのですが
この「壺中の天国」は長編で、なかなか読み応えのある内容で面白かったです。この物語のメインは動機探しです。小さな町で起きる連続殺人。その被害者たちには何も共通する物がない。
いったい何故被害者たちは狙われたのか。全くの通り魔の犯行なのか警察の捜査も難航します。物語の合間合間に挟まれるオタクらしい人物のモノローグ。そしてばら撒かれる怪文書。支離滅裂な内容の
怪文書。犯行声明とも取れる怪文書は何を意味するのか。読んでいて困惑するばかりですが、でもすべては一点に向かっています。散りばめられた伏線も読み終えればなるほどと納得です。
全体の構図も細やかな描写も職人技を思わせる内容でとても面白く読みました。壺中の天国の意味、そこからこの発想を得たとしたら、いやプロットから全体を見渡せる言葉としてこの壺中の天国
というタイトルを持ってきたとしたら、倉知 淳なかなかやるなとニヤリとしてしまいます。


                           



                                                                   

「写真ってなんだろう」

2014-05-17 17:53:34 | 日記
                                                       

最近一眼ミラーレスと言われるカメラを買いました。もともと写真は好きでした。へぇーと感心する写真や感動する写真を自分も撮りたいと常々思っていました。
ビックリするようなキレイな写真。魔法のような幻想的な写真。それらは皆プロ用かハイアマチュアモデルと言われる高級機でなければ撮れないと思っていました。単純で子供っぽい考えですが
本当にそう思っていたのです。もちろんただのスナップ写真みたいな退屈でどこを見ればよいのか分からない様な写真よりも、プロの写真術を学ぶ必要はあると考えていました。
つまり良くある「写真を上手く撮るプロの技」といったハウツー本を読むことです。ごく普通の人は桜が咲いた、花見がてら写真を撮ってこよう。そう考えます。朝起きて出かける用意をして公園あるいは桜の
名所と言われるところに行きカメラに収めます。しかし、カメラの手ほどき本では夕暮れ時のほうが桜の花びらをより印象的に引き立たせてくれる、とあってさらに暖かい色味が欲しいので
曇天モードで撮影すると紹介されています。これが上手く撮るテクニックだそうです。この場合のテクニックというのは数多く写真を撮った経験からくる知恵でしょう。しかし、ありきたりの写真よりも
キレイに鮮やかに桜を撮るとしたらこういった方法も覚えておかなければいけません。でも今はデジタルです。PCソフトでいろんな加工が出来るのです。

上の写真の左は元の画像で、右は加工した写真です。マウスを当てると拡大できます。どのようにも加工できるという見本のために色を強めにしています。でも知らない人が見ればすごい空だねと
言うかも知れません。長々と書きましたがつまりこのように加工できると云う事に少なからずショックを感じていると言いたいのです。これまで自分が感動した写真。幻想的な魔法のような素晴らしい写真。
自分の持っている数万円のカメラでは無理。ハイアマチュアモデルと言われるン十万円のカメラでないと表現できないと思っていた、あの感動的な写真はどうなんだろうか。
そのままありのまま目の前の風景を捉えたものなのか?とても疑問に思ってしまうのです。  でも、最近写真を撮り始めて分かることは、その時その場所に行かなければその一枚の写真は撮れない。
そんな当たり前のことが大事なのだと云う事です。元来出不精な自分がカメラを持ってどうなるんだろうと思いますが、時間とお金と情熱をかけて撮った一枚の写真。それはもうただ
それだけで意味のある写真であり、皆さんの写真もそうなのだと云う事です。テーブルフォトでも名所旧跡でもアートな写真でも幻想的な自然の写真でもみんな同じ情熱を持って撮られた写真なのだと云う事です。
これからも勉強しながら自分なりの気に入った写真を撮っていこうと思います。