特別養護老人ホーム(特養)やショート専用施設等に短期間入所して、食事、入浴などの日常生活上の支援や機能訓練などを行うもので、介護する家族の急病や冠婚葬祭などの場合や、介護者の休養や負担軽減のために利用されるもので、在宅介護の継続に欠かせない大事なサービスです。
私も、「おじいさんの在宅介護のためにおばあさんが参ってしまった高齢者二人暮らし世帯」の危機を乗り切るなど、ショートが決定的に役立ったこといくつかの経験をしてきました。
鶴岡には16の施設があり、合計定員は268人になっています(H26年度鶴岡市「健康と福祉の概要」)。
ところで、連続利用は30日までとされていますが、1400人を超える特養入所待ちの方等が30日を超えて利用する場合があり、関係者の間では、「ロングのショート」などと言い方もされてきました。
最近ではさすがに「言葉として変」ということで、呼称は憚られているようですが、短期療養のハズのショートが長期で使われざるを得ないという介護提供体制の貧困を浮き彫りにする言葉です。
介護報酬引き下げ
それが、4月からの介護報酬改定で30日を超えた利用の報酬が削減されたことから、「30日で利用を打ち切る」か、「削減分を利用者から徴収する」かという動きになっています。
「ショートステイの本来の趣旨と違う」と言う訳ですが、特養不足をそのままにして、やむにやまれず「ロング」で使っている利用者を切り捨てる改定は本末転倒です。
史上最大の引き下げとなった今回の介護報酬改定は、サービス低下と負担増、職員の労働条件の益々の低下等々、今でも深刻な介護の現状を更に悪化させ、介護崩壊をもたらすものと批判が高まっています。
ショートも基本報酬自体が引き下げられたことから採算を取ることが困難になり、ショートそのものを止めてしまう事業所の話しも聞きました。
介護報酬引き下げの影響を県政の場で明らかにし、県としての対策を求めていきます。
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