豊橋にて（２）

その日は早い時間から店に行った。

豊橋駅からタクシーで１０００円くらいの距離だった。
豊橋のバスの勝手が分からないのが結構辛い。

ステージが静岡よりも小さいためどうしてもショーの見劣りがしてしまう。
残念なことだ。

席に座れば、「１時間で３０００円、２時間で８０００円、３時間で１２０００円です。」とのことだった。
私は２時間を選んだ。

そしてリクエストした娘にチップを１０００円。
私にあった途端、びっくりしていた。


私はＮＩＮＴＥＮＤＯ　ＤＳを持って行った。
プレゼントではなく、自分の娯楽用で。

「スーパーマリオはある？」
「ごめん、ないんだ。」
「他には何がある？」
「英語づけくらいかな？」
「それがいい～」

やはり英語圏内、英語人口世界第３位の国、フィリピン。
ヒアリング能力に長けている。

テーブルに複数人数来ることもありうるので
このようにゲーム機があると、一人は必ずそれに没頭してくれる。
多かったのが「日本初めてだから日本語教えて」というもの。

しかし、何から教えればいいのやら・・・。

ショータイムの途中に感極まったのか、泣きながら歌っていたシンガーがいた。
自分の落ちた涙を、拭いながら歌っていた。
何があったのかは知らないが、もしサヨナラが近いという理由で涙をこぼしたのであれば我々、日本人は誇りに思ってもいいと思う。
彼女には再来日してもらって、再びステージの上でも泣いていただきたい。
日本での生活や仕事がそれだけ楽しく、充実していたということだから。

もう、彼女たちは海の向こうでそれぞれの生活を送っていることだろう。
次の来日組に期待する私であった。