Mon´の日記

アーティストMon“Design-NeT”の日記。
HALE to KE(ハレとケ)な日々。
時々広島弁。

ノルウェーの旋律によるバラードのための変奏曲【2】

2011年06月03日 00時18分07秒 | 音楽・舞台・映画
この曲は、『ペールギュント』を作曲したすぐ後から作りだした曲。

この曲を作っている時期、グリーグは、両親を一度に亡くしました。

自身が作る曲に対しても、「これでいいのか…」と、創造性に疑問を抱いていました。

そんな中に作られた、演奏時間15分~20分の大曲

ノルウェー民謡のリズム
ノルウェーの旋律
情景
は勿論、そこには、

“何かを必死に切り開こう”とするものを感じる。

“何かを乗り越えよう”とするものを感じる。


それは、両親を亡くした大きな大きな悲しみか…

未来に繋がる音楽作品の新しい挑戦か…

グリーグの作品の中で、最も野心的な楽曲といえます。



Mon'は、この曲を音楽大学を卒業してすぐの新人演奏会で弾きました。

クラシックを人前で演奏するのは、これが最後になるだろうとの思いもあったので、
とにかく自分のこれまでを思う存分注ぎ込める曲を弾きたかった。

それで、探しに探して見付け出したのが、この曲です

大曲とはいえ、テクニック的には、ラフマニノフやスクリャービン、バーバーやヒンデミットに比べれば、全然楽だと思います。

ただ、内容が…

クラシックは伝承音楽。
自分だけの思いで弾いてはいけない。
やっぱり、1番は作曲家の意図、伝えて欲しいと思っていることを、曲から読み取り、それを伝えていくこと。
そこに、自分の考えや思いを重ね合わせて、作曲家と対話しながら演奏を完成させていく。

こういう風にして、仕上げていったのです。


続く


Mon“Design-NeT”
コメント
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