さくらみるく
先の日記で、とことん苦しむからこそ、という話を書きました。
つまりそれは、苦しみを満喫するということになります。苦しみから逃げずに向き合う。
向き合うことから恐れて逃げると、もっと怖くなる。逃げれば逃げるほど病んでしまう。
向き合うことだけが、乗り越えていく唯一の方法なのだと思います。
船が荒波にもまれる時、転覆しないただひとつの方法はへさきを波に向けることです。
どんな大型船も、横波を食らってはひとたまりも無いからです。
人の心も、同じなのだと思います。
耐え難ければ、ちょっと逃げてみるのもいい。セラピーで痛み苦しみを緩和してから向き合ってみるのもいい。急げばいいというわけにはいきませんから、腹を据えて時間がかかることを覚悟して、マイペースで取り組んでいくことが大事なのでしょう。すぐに結果が見えないからといって焦らない。絶望しない。自分を責めない。ご自身を大事に労わり、励まし、誉めまくりながら取り組んでいただきたいと願います。
さて、この体験を出そうかどうしようか少し悩みました。
しかし、今までさんざん体験を書いてきて、ここで悩むのも今更という感じです。書いてみようと思います。
今年の秋は、非常に大きな癒しに直面しています。
アダルトチルドレンにとっては、こういう時は子ども返りが起こりやすく、強烈な依存感情が出てくるときなのだそうです。ご多分にもれずわたしもまた、そのところを通りました。通り過ぎたと思いましたが、まだまだであったようで、少し前に強烈な依存感情が噴き出す体験をしました。
今までからそうしてきたように、必死で自分の立ち位置を確認しました。苦しんでいる自分を見ているのが本当の自分。依存していると気付ける自分のほうが本当の自分であると何度も何度も揺れながら確認して、だいぶ慣れてきたのでしょう。「さあ、それでは満喫しますか」と、腹を決めました。
揺れているのは「脱げる」自分。それを確認した上で、とことん満喫に入りました。「失ってしまう、見捨てられてしまう」と、自分が感じていることを、初めてはっきりと自覚しました。今までならば「依存している」と感じた時点でもう、その感情を拒否してしまってまともに見据えたことなど無かった。生まれて初めて、思い切り、一点の曇りも無い真っ直ぐな気持ちで、その日一晩を苦しみ抜きました。
どこまで満喫できるのか突き詰めるつもりで、自分が感じている「失ってしまう、見捨てられてしまう」という感情を、感じつくそうとして苦しみました。「失ってしまう、見捨てられてしまう」と一晩苦しみのたうちながらいつの間にか眠っていました。
朝になって、何かが変わっていることに気が付きました。自分の中にもう、「感じていない領域」というものがなくなっていることに気が付きました。自分の感情がすっきりと整理されて、それまでの不安も苦しみも、わけのわからないものではなくて、しっかりと手の内に入った気がした。
ちょうどその日のその時に、まるで時を見計らったかのようにマイミクさんが書かれたメールが届き、それがきっかけとなり、一瞬にしてすべてがわかりました。デトックスの一夜を過ごして整理された後の心だからこそ解ったのでしょう。
お若い頃に朝日新聞社で長く記者を務められ、紙面に近代女性史の連載を書かれていた大谷晃一という教授さんがおられます。温かな人間力に溢れておられ、お会いするといつも後光のようなオーラを感じて、学生時代心酔していました。その教授さんがいつも言っておられたのを思い出します。
「女の子は、結婚する前にお父さんと仲直りしておかないと駄目だよ。でないと、不幸になる子が本当に多いんだ。」
しあわせな人生の実現をサポートする人材養成講座で絆の法則を学べば学ぶほど、この大谷先生のお言葉がどれほど真実であったか、恐ろしいほどに知るようになりました。
なるほど、深くていい言葉ですね。
>女の子は、結婚する前にお父さんと仲直りしておかないと駄目だよ。
これはいろんなところで言われますから、真理なのでしょうね。野口さんの「鏡の法則」などもそうですね。
では、男の子に必要なのは何でしょうか?これからいくと、母親との関係ということになるのでしょうか?
過去のやり残した宿題をやる。そんな感じでしょうか。
しかし、やり残した理由はそれなりに深いものがあるからやり残した。それを敢えてやろうとする。
・・・ひとつの大きな試練ですね。やれればまたひとつ大きなステップアップへとつながるのでしょう。頑張ってやれた人には労いのことばをかけたいですね。
しかし、どうしてもやれないひともいます。
でも逃げれば追いかけてくる。・・・厳しいですね。どうすればいいのでしょうか。
「逃げている」・・・そうではない。「違うやり方」でやっている。そういう風に対処することもいいのではないかとも思うのです。
嫌な過去にまともに向き合うことはしんどすぎる。でも完全に目を背けているのではなく、それを形を変えて何らかの糧にする。そんな発想でしょうか。
そうすることで、何かに一生懸命になれるかもしれません。
夢中で生きれれば、とても幸せではないですか?
コメントくださり、ありがとうございます。
>では、男の子に必要なのは何でしょうか?これからいくと、母親との関係ということになるのでしょうか?
これは、わたしもずっと考えてきたことでした。興味深いですね。
心理学的にはきっと、きちんとした学説があるのでしょうが、わたしには、男の人の中にはお父さまを越える、越えないというような相克があるように感じられます。
これは女のわたしには感覚的には理解できないことなのですが、強いものだと感じます。
父親が大き過ぎて越えられないことも、父親が弱すぎることも、どちらも問題の種になるのではないでしょうか。劣等感や罪悪感や、いろんな感情がそこに絡んできそうですね。
男性が母親から受けられる影響は、これも女のわたしには感覚的には理解しにくいのですが、やはり男性には、女性が母親に対して抱く以上の思いがあるようですね。
さあ、男性にとって影響が大きいのは、父か母か、どちらなのでしょう。
わたしも興味があります。
男性のご意見を、伺いたいですね。
山さんはいつも、わかりやすいお言葉で文章を書いてくださいますね。押し付けがましくないやわらかさがあって、拝見していて優しい気持ちになれます。今回もまた、自分の考えを練り直させてくださるコメントをくださり、ありがとうございました。
>嫌な過去にまともに向き合うことはしんどすぎる。でも完全に目を背けているのではなく、それを形を変えて何らかの糧にする。そんな発想でしょうか。
>そうすることで、何かに一生懸命になれるかもしれません。
>夢中で生きれれば、とても幸せではないですか?
そういう生き方もいいのでしょうね。何も悪くないと思います。それも人生のひとつの形ですね。
芸術家の方などは、そのようにして宿題をやり残した痛みを大事に抱えたままで、その痛みを昇華しておられるように感じます。そのような方法で命を燃やされることに、幸せな幸せな生きがいを感じておられるように見えます。
しかしそれもまた生殺しのような残酷な生き方であり、それはそれで、楽であるとは言いがたいと感じるのは、わたしだけでしょうか。
宿題は追いかけてくる。目を背けた問題も心の奥に押し込めた問題も、浮かび上がってくる。
それは、心の中に痛みを抱き続けていれば、その痛みがやがて毒を生み、自分を傷つけ始める。自分を汚染し始めるから、自分自身が自然治癒力により、自浄作用として吐き出そうと浮かび上がらせてくる、きわめて自然で幸いな状態なのだと感じます。
浮かんできたものは引っこ抜く。デトックスする。
そんなシンプルな方法で、わたしは良いと思います。
逃げずに向き合う恐怖には、仰るとおり凄まじいものがあります。ひとりではできることではないと思います。誰かひとりでもいい。すべて理解してくれている。手を握ってもらっている。見守られている。そんな存在が必要なのでしょう。だから、セラピスト、カウンセラーがいるのでしょうね。
信頼できるカウンセラーに継続的にサポートを受けるとか、セラピーで恐怖を和らげながら行なえば、ずいぶんと楽に向き合える可能性があります。わたしも、腕のよいセラピストさんの上手な誘導で痛みを和らげてもらった経験が多々あります。それはとてもありがたいことでした。でも、どんなに怖くても、向き合うという決断そのものは自分でするしかないわけですね。これだけは、他人にはできない。
そして、そのように決断するためには、「もうそれしかない、というところまで追い詰められる」という以外の方法は無い気がします。そんな恐怖には、とことん追い詰められなければ、誰も向き合いたくないものです。それこそ、虚空にのびた百尺の竿の先にしがみついていて、後ろから猛火に追われて仕方なく手を離す、そのようなものなのだと思います。
そういうことを書いたのが、文頭にリンクを張ったアドレス先の記事でした。
ありがとうございました
貴女の理論でいれば・・・・・
でも苦しいのは事実。
友人も苦しんでます。彼は一人で抱えてます。
「心を開け!」といっています。
電話は通じずメールの返信もこない。
多分一人で悩んでるんだろうと思います。
でも彼はそこから這い上がってくるでしょぅ、多分!
それを期待してます、タダそれだけ・・・・・・・
木の実が熟して落ちるように、どんな苦しみもいつかは熟して解けていくのだと思います。急な断崖絶壁、ゆっくり山道、辿られる道は人それぞれで、どちらにもそれぞれのしんどさがある。応援させてくださいね。
お友だちは、ぎりぎりのところにいらっしゃるのですね。ヌマさんの信頼は、お友だちに対する最高の愛だと思います。できる限りのことをしておられるのですね。その思いが通じますように。。。
ありがとうございました。