おはようございます。
みずみずしくきよめられたまっさらさらの朝が訪れました。新しい朝です。希望の朝です。
本日は2008年6月16日の記事から抜粋させていただきます。
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三つの背景に一つの視点(前編)
澤谷 鑛
その事件の起こる4日前の『産経新聞』(6月4日)の「正論」に、犯罪心理学者・作田 明氏(聖学院大学客員教授)は、「凶悪犯罪多発の3つの背景」とのタイトルで書き記しました。
その事件とは、あの6月8日の秋葉原の無差別殺傷事件です。
最近、JR常磐線荒川沖駅での通り魔事件(1人死亡・7人重軽傷)、18歳の少年による駅のホームからの突き落とし殺人事件、都内マンションでの女性バラバラ殺人事件、など凶悪な事件が発生しました。
作田氏の論文は、3つの小見出し「優秀だが挫折も経験」「小さなストレスに弱い」「再チャレンジできず」で纏められています。
「優秀だが挫折も経験」には、「加害者と被害者との間に全く関係がなく、金銭、怨恨など通常心理学上合理的な動機がほとんど存在しない」とし、「欧米とくに米国に無差別的殺人が増加する中で、いわゆる無動機的犯罪についての心理的メカニズムの探究が進んで」いると説明しています。
その無動機的犯罪の共通点は、「男性の単独犯」「若い人」「単身者」であるか「家族と同居していてもあまり接触せずに孤立した生活」にあるといいます。「無職」のものも多く、「小、中学校の成績は必ずしも悪くないし、中には非常に優秀であった者も少なくない」し、「高等教育を受けるようになるまでに挫折した体験」を持つ人が多く、そのため「不本意な就職」や「定職につかなかった」人が少なくないといいます。
「小さなストレスに弱い」では、彼らの問題点を浮き彫りにしています。
「比較的普通以上の知的資質を持って生まれ育って」おり、「経済的にも困窮しているわけでもなく」、「長男であるケースも多い」から「幼い頃から両親の期待を担って成長」していることが多いといいます。ところが、「幼少期に両親から甘やかされて育った結果、脆弱な性格」であることが多く、「比較的小さなストレスでも克服することが難しく、挫折しやすい」というのです。
また、「過去の成功体験から失敗・挫折によるトラウマはふつう以上に大きく」感じられるのです。すると「他者とのコミュニケーションを避け」ようとし、本人の「焦燥感は強まり」そのうちそのような「みじめな状態が他者によるもの」と考えるようになります。このような「他罰的感情の高まりが、やがては社会や自分以外の人間に対する攻撃へと発展」するといいます。中には「自暴自棄」となり、真剣に「自殺を考える」ようになる者もあり、「死刑になりたかったので人を殺した」という者もあり、「間接自殺といわれる心理」で犯罪学的には珍しいものではないのだといいます。「自殺を選ばず、他殺を選ぶのは彼らの反社会的パーソナリテイー」なのですが、もともと「甘やかされ」て「苦労を知らず」に育てられた彼らは「自己中心的」であり、「社会的孤立から情緒的交流への志向を失った」といいます。更に「自らの境遇が不当に悲惨なものと思いこむ」ことにより、「人類に対する憎しみ」が強まるのだといいます。
「再チャレンジできず」では、日本の凶悪犯罪多発の3つの背景に迫っています。
ひとつは、「家族構造の変化」であり、それは「核家族化」「少子化」が戦後60年以上を経て、「数世代に及んで固定化」しつつあり、「家庭が崩壊状態になる」と「子どもたちはいきなり社会に投げ出され、おおきなストレスを受けることになる」といいます。「親族や地域社会のサポートが弱い」ことも事態を深刻化させるのだといいます。
もうひとつは、「失敗、挫折した人々が再チャレンジする機会が少なく、若くして絶望する人々を放置」している傾向があるといいます。
三つ目は、「学校や家庭の状況がひ弱で対人能力を欠如した若者たちをふやし」ており、「豊かな情操や対人関係能力を養うのではなく記憶力や従順さを追求する風潮は個人の洞察力や判断力を失わせる」ことになり、「非行や犯罪への抑制力も減退」させるというのです。(つづく)
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本日オフィシャルブログでは、
澤谷 鑛先生の
「空じる ~心のデトックス~」と、
を掲載させて頂いてます。
その他オフィスより出版記念講演でスピーチをされる方の紹介をさせていただきました。
「醍醐千里(だいご ちさと)さんとYANAGIMAN(ヤナギマン)さん」
どうぞご覧下さい。
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東京 7月21日(日) 13:00~16:00
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≪7月27日(土) キャンパスプラザ京都にて開催≫
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みずみずしくきよめられたまっさらさらの朝が訪れました。新しい朝です。希望の朝です。
本日は2008年6月16日の記事から抜粋させていただきます。
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三つの背景に一つの視点(前編)
澤谷 鑛
その事件の起こる4日前の『産経新聞』(6月4日)の「正論」に、犯罪心理学者・作田 明氏(聖学院大学客員教授)は、「凶悪犯罪多発の3つの背景」とのタイトルで書き記しました。
その事件とは、あの6月8日の秋葉原の無差別殺傷事件です。
最近、JR常磐線荒川沖駅での通り魔事件(1人死亡・7人重軽傷)、18歳の少年による駅のホームからの突き落とし殺人事件、都内マンションでの女性バラバラ殺人事件、など凶悪な事件が発生しました。
作田氏の論文は、3つの小見出し「優秀だが挫折も経験」「小さなストレスに弱い」「再チャレンジできず」で纏められています。
「優秀だが挫折も経験」には、「加害者と被害者との間に全く関係がなく、金銭、怨恨など通常心理学上合理的な動機がほとんど存在しない」とし、「欧米とくに米国に無差別的殺人が増加する中で、いわゆる無動機的犯罪についての心理的メカニズムの探究が進んで」いると説明しています。
その無動機的犯罪の共通点は、「男性の単独犯」「若い人」「単身者」であるか「家族と同居していてもあまり接触せずに孤立した生活」にあるといいます。「無職」のものも多く、「小、中学校の成績は必ずしも悪くないし、中には非常に優秀であった者も少なくない」し、「高等教育を受けるようになるまでに挫折した体験」を持つ人が多く、そのため「不本意な就職」や「定職につかなかった」人が少なくないといいます。
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また、「過去の成功体験から失敗・挫折によるトラウマはふつう以上に大きく」感じられるのです。すると「他者とのコミュニケーションを避け」ようとし、本人の「焦燥感は強まり」そのうちそのような「みじめな状態が他者によるもの」と考えるようになります。このような「他罰的感情の高まりが、やがては社会や自分以外の人間に対する攻撃へと発展」するといいます。中には「自暴自棄」となり、真剣に「自殺を考える」ようになる者もあり、「死刑になりたかったので人を殺した」という者もあり、「間接自殺といわれる心理」で犯罪学的には珍しいものではないのだといいます。「自殺を選ばず、他殺を選ぶのは彼らの反社会的パーソナリテイー」なのですが、もともと「甘やかされ」て「苦労を知らず」に育てられた彼らは「自己中心的」であり、「社会的孤立から情緒的交流への志向を失った」といいます。更に「自らの境遇が不当に悲惨なものと思いこむ」ことにより、「人類に対する憎しみ」が強まるのだといいます。
「再チャレンジできず」では、日本の凶悪犯罪多発の3つの背景に迫っています。
ひとつは、「家族構造の変化」であり、それは「核家族化」「少子化」が戦後60年以上を経て、「数世代に及んで固定化」しつつあり、「家庭が崩壊状態になる」と「子どもたちはいきなり社会に投げ出され、おおきなストレスを受けることになる」といいます。「親族や地域社会のサポートが弱い」ことも事態を深刻化させるのだといいます。
もうひとつは、「失敗、挫折した人々が再チャレンジする機会が少なく、若くして絶望する人々を放置」している傾向があるといいます。
三つ目は、「学校や家庭の状況がひ弱で対人能力を欠如した若者たちをふやし」ており、「豊かな情操や対人関係能力を養うのではなく記憶力や従順さを追求する風潮は個人の洞察力や判断力を失わせる」ことになり、「非行や犯罪への抑制力も減退」させるというのです。(つづく)
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本日オフィシャルブログでは、
澤谷 鑛先生の
「空じる ~心のデトックス~」と、
を掲載させて頂いてます。
その他オフィスより出版記念講演でスピーチをされる方の紹介をさせていただきました。
「醍醐千里(だいご ちさと)さんとYANAGIMAN(ヤナギマン)さん」
どうぞご覧下さい。
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