昨日のバイトの話
鳴滝のスギ花粉がもわもわと出そうな林道近くでの棚卸し。トラック一杯に積んであるダンボールをコンテナに入れるだけの作業。ダンボールには何が入ってるかというと、傘60本とか傘70本とかそんなんばっかりです。あんまりぴんと来ないけど、まぁ結構重いです。といっても普段力作業ばっかりしてればなんでもない重さなんですが。しかも3時間で5時間分の給料とかいうおいしい仕事なのでこりゃやるっきゃないと思っちゃったわけです。
2時間くらい仕事してるとお兄さんがフォークリフトにダンボールを3つ載せて
「この爪に立って」
と云います。云われたとおり足を開いて立つとみるみるフォークが上がっていきます。
下を見る。
?!
ちょちょちょちょっと待って!高い高い高いって!
フォークリフトが上げられる高さなんて外からみたら知れてます。が、実際自分が乗ってみると意外と高いんです。これ。
足場は2本の靴幅ほどのフォークだけです。捕まるところはフォークリフトの手すりだけです。それだけならまだよかったんですが、一度上がってしまったからには仕事をしないで下りてくるという意味不明なことは考えられません。遊びじゃないので。
「そのダンボール後ろの棚においといて」
・・・え?
自分の前にあるダンボールを後ろに置くには自分の体をひねらなければならない。でも足を動かすのはどうも無理そう。ここから落ちたらタダじゃすまない。小学校のとき遊具から落ちて舌を噛んだ友人とか親父の会社で作業中に落ちた人の話とかを思い出しました。そうじゃなくたって下手してフォークで股間でも打って生き延びたりしたらダサすぎる。荷物持ってるから衝撃はかなりあるだろう。今日の靴は滑る靴だっけ?滑らない靴だっけ?どっちにせよ何も持ってないのなら足くらい動かせるかもしれないが、傘60本だぞ。やっぱりそのままの姿勢でやるのが一番安全そう。人間が使える手は2本って決まってるから手すりにはつかまれない。つまり足場とバランス感覚だけが頼りなわけだ。運ぶ間は身体感覚崩壊してるから慌てると絶対落ちるな。うん。というわけで慎重にゆっくりやるしかない。
という結論がポンッと出たので、開脚のまま腰が砕けそうになりながら後ろにひねって2個まで置きました。1個目はどうやって置いたのか自分でも思い出せません。3個目を動かそうとしたら3,4m下の地面が視界に入ってきました。一瞬にしてパニックに陥りました。そりゃもう修了検定で脱輪したとかセンター試験会場に受験票置いてきたとかいうレベルのパニックじゃないです。
待てよ待てようちの派遣は高所作業は断れっていわれてるよな。これって脚立じゃあるまいし落ちたらどう見ても怪我するよな。どう考えても高所作業だよな。ってことは別にやらなくても給料はもらえるわけだ。うん。そもそもこんな危ない作業やるなんて話聞いてないしな。でもここで断るのは悪いかな?別に嫌な人に頼まれてるわけじゃないし。この作業は普通受けるのかな?でもまだこんな薄暗い倉庫の中で死にたくない。もう僕は遊具の上で走り回って鬼ごっこをしていた身軽な小学生じゃないんだ。そうだこんな仕事は小学生にでもやらせてくれ。
と小学生くらいの重さはあるのではないかと思われるダンボールを抱えて2,3秒ほどぐるぐるぐるっと考えているとお兄さんが云いました。
「高所恐怖症か?」
ハイスミマセンと即答しました。その男の人は呆れでも心配でも侮蔑でも苛つきでもない、なんともいえない無表情な目でこちらをちょっと見つめて
「下ろすからつかまっとけ」
と云いました。もしかしたらそれまでほとんど表情を見せなかった彼なりの「そっかしゃーないなぁw」的愛情のこもった目だったのかもしれないけどよくわかりません。申し訳なさそうに下りると、彼がフォークに乗って
「このレバー引いて」
と云いました。
え?え?触ってもいいの?免許ないけどいいの?まぁフォークだけだしいいか。
今度は一瞬にしてわくわくわくわくしてきました。フォークリフトを触らせてもらうなんて次はいつになるかわかりません。レバーを引いたら彼と一緒にフォークが上がって行きます。おお!おお!なんて快感!人が乗ってるにもかかわらずこれで遊びたい衝動を抑えるのがせいいっぱいでした。玩具として家に一つくらいあってもよさそうです。思いっきり上げたらどれくらいのスピードで上がるんだろう?彼は一体何をどうやったのかダンボールを片付けて云いました。
「下ろして」
どうやって下ろすんだろう。
「反対側に押して」
ああ、そうかそうか。下りてきた彼の目にはやはり苛ついている様子はありません。すごく不思議です。
自分のチキンハートを思い知ってしまった一日でした。ごめんなさいお兄さん。
重いモノならいくらでも運びます。高い所にも上ります。でも重いと高いをくっつけちゃだめだと思いました。
時間割暫定upしました。前期に比べてかなり自分に優しい時間割になった気がしますw冬の1,2限は厳しいからなぁ。これ以上減ることはあっても増えることはないかも。水4でどうしても受けたい教養と専門がバッティングしてしまって困ってます。もし地域地理学うけた人がいたらどうか情報提供おねがいします。
出発します。
鳴滝のスギ花粉がもわもわと出そうな林道近くでの棚卸し。トラック一杯に積んであるダンボールをコンテナに入れるだけの作業。ダンボールには何が入ってるかというと、傘60本とか傘70本とかそんなんばっかりです。あんまりぴんと来ないけど、まぁ結構重いです。といっても普段力作業ばっかりしてればなんでもない重さなんですが。しかも3時間で5時間分の給料とかいうおいしい仕事なのでこりゃやるっきゃないと思っちゃったわけです。
2時間くらい仕事してるとお兄さんがフォークリフトにダンボールを3つ載せて
「この爪に立って」
と云います。云われたとおり足を開いて立つとみるみるフォークが上がっていきます。
下を見る。
?!
ちょちょちょちょっと待って!高い高い高いって!
フォークリフトが上げられる高さなんて外からみたら知れてます。が、実際自分が乗ってみると意外と高いんです。これ。
足場は2本の靴幅ほどのフォークだけです。捕まるところはフォークリフトの手すりだけです。それだけならまだよかったんですが、一度上がってしまったからには仕事をしないで下りてくるという意味不明なことは考えられません。遊びじゃないので。
「そのダンボール後ろの棚においといて」
・・・え?
自分の前にあるダンボールを後ろに置くには自分の体をひねらなければならない。でも足を動かすのはどうも無理そう。ここから落ちたらタダじゃすまない。小学校のとき遊具から落ちて舌を噛んだ友人とか親父の会社で作業中に落ちた人の話とかを思い出しました。そうじゃなくたって下手してフォークで股間でも打って生き延びたりしたらダサすぎる。荷物持ってるから衝撃はかなりあるだろう。今日の靴は滑る靴だっけ?滑らない靴だっけ?どっちにせよ何も持ってないのなら足くらい動かせるかもしれないが、傘60本だぞ。やっぱりそのままの姿勢でやるのが一番安全そう。人間が使える手は2本って決まってるから手すりにはつかまれない。つまり足場とバランス感覚だけが頼りなわけだ。運ぶ間は身体感覚崩壊してるから慌てると絶対落ちるな。うん。というわけで慎重にゆっくりやるしかない。
という結論がポンッと出たので、開脚のまま腰が砕けそうになりながら後ろにひねって2個まで置きました。1個目はどうやって置いたのか自分でも思い出せません。3個目を動かそうとしたら3,4m下の地面が視界に入ってきました。一瞬にしてパニックに陥りました。そりゃもう修了検定で脱輪したとかセンター試験会場に受験票置いてきたとかいうレベルのパニックじゃないです。
待てよ待てようちの派遣は高所作業は断れっていわれてるよな。これって脚立じゃあるまいし落ちたらどう見ても怪我するよな。どう考えても高所作業だよな。ってことは別にやらなくても給料はもらえるわけだ。うん。そもそもこんな危ない作業やるなんて話聞いてないしな。でもここで断るのは悪いかな?別に嫌な人に頼まれてるわけじゃないし。この作業は普通受けるのかな?でもまだこんな薄暗い倉庫の中で死にたくない。もう僕は遊具の上で走り回って鬼ごっこをしていた身軽な小学生じゃないんだ。そうだこんな仕事は小学生にでもやらせてくれ。
と小学生くらいの重さはあるのではないかと思われるダンボールを抱えて2,3秒ほどぐるぐるぐるっと考えているとお兄さんが云いました。
「高所恐怖症か?」
ハイスミマセンと即答しました。その男の人は呆れでも心配でも侮蔑でも苛つきでもない、なんともいえない無表情な目でこちらをちょっと見つめて
「下ろすからつかまっとけ」
と云いました。もしかしたらそれまでほとんど表情を見せなかった彼なりの「そっかしゃーないなぁw」的愛情のこもった目だったのかもしれないけどよくわかりません。申し訳なさそうに下りると、彼がフォークに乗って
「このレバー引いて」
と云いました。
え?え?触ってもいいの?免許ないけどいいの?まぁフォークだけだしいいか。
今度は一瞬にしてわくわくわくわくしてきました。フォークリフトを触らせてもらうなんて次はいつになるかわかりません。レバーを引いたら彼と一緒にフォークが上がって行きます。おお!おお!なんて快感!人が乗ってるにもかかわらずこれで遊びたい衝動を抑えるのがせいいっぱいでした。玩具として家に一つくらいあってもよさそうです。思いっきり上げたらどれくらいのスピードで上がるんだろう?彼は一体何をどうやったのかダンボールを片付けて云いました。
「下ろして」
どうやって下ろすんだろう。
「反対側に押して」
ああ、そうかそうか。下りてきた彼の目にはやはり苛ついている様子はありません。すごく不思議です。
自分のチキンハートを思い知ってしまった一日でした。ごめんなさいお兄さん。
重いモノならいくらでも運びます。高い所にも上ります。でも重いと高いをくっつけちゃだめだと思いました。
時間割暫定upしました。前期に比べてかなり自分に優しい時間割になった気がしますw冬の1,2限は厳しいからなぁ。これ以上減ることはあっても増えることはないかも。水4でどうしても受けたい教養と専門がバッティングしてしまって困ってます。もし地域地理学うけた人がいたらどうか情報提供おねがいします。
出発します。