はじめに
月日の経つのは早いというけれど、本当に早いですね。もう6ヶ月も経ちました。
今、日本列島は雪と寒さで大変な様子ですが、こちらは夏も終わりに近づき、家の周りやブッシュの中は蝉のなき声がいっぱいで、うるさいくらいです。ブッシュに入ると木の幹にセミが行列して止まっていて、ビックリして飛び立つとオシッコはかけられるやら顔にぶつかってくるやらで大変です。セミは地上に出て1週間ほどしか生きていないと聞きますが、調べてみると1ヶ月くらいは生きているそうです。でも地中には数年から十数年の間生きていますから、動物の寿命からすると長命の部類に入るそうです。今朝はまだ夜明け前の6時頃から蝉の声がだんだん高くなってきたのを千代子が聴いて、一体この家の周りだけでも何万匹いるんだろうと言います。しかし、これはどれだけいるのかとても計算できないな、ということになりました。
このセミたちは1ヶ月ほどで次々と生殖し命をつなぎ、死んで行きますが、鳥や小動物のための豊富な餌になる事でしょう。そして残ったものは地表やセミそのものについている様々な菌によって分解され土に戻りそしてその土の中で幼虫として生活し、定まった期日に地表に出てくるのでしょう。何一つをとってもこの大自然の循環を感じる今日この頃です。
「NZは今年冷夏でした」
今朝(2月15日)午前8時で12度。私は薄手の長袖のジャンパーを着ています。ここから見える下のファームは太陽の光が当たって輝いているのですが、ここは9時半ごろにならないと陽がはいりません。平野部との比較をすれば50mから100mくらい平野より高く、2度前後違うようです。此処から300mほど離れたミドルガーデンには陽が当たっており、ここより暖かいはずです。前回の通信で書いたミニバナナの木が今は順調に育っていますが、冬の寒さがすこし心配です。自分なりに車のタイヤで周りを囲ったり、黒のビニールカバーをしているので強い風が当たらなければなんとかなるのではと思っていますが。・・・・・
野菜たちの成長もまあまあまです。ごぼうも里芋も育っています。ごぼうは大根みたいになるタイプです。2回ほど試験的に掘って食べて見ましたがまだ若いせいか香りが弱い気がします。今から大きく成長しますので楽しみです。里芋は最近は葉が大きく成長し出しましたが、日本のものと比較すると少し成長が遅いようです。今日は晴天で25度を超えると思っていましたが、超えませんでした。今夏の最高は、私の記憶では28度だったと思います。それも1日だけです。今夏はこれで終わりでしょう。蝉の大合唱もそろそろ終わりに近づくのでしょうか?先日は床下からコオロギの声が聞かれました。
自分なりの勝手な長期予報をすると、今年の夏が冷夏だと冬は暖冬になる公算が強いようです。実際に日本は昨年の夏は酷暑で今年の冬は極寒で今も続いています。社会現象も同じようなもので右にブレれば次には左に強くブレます。橋下大阪市長はその典型例、今回の選挙で終焉を迎えるのではないでしょうか? 振り子のように。 それで調和が取れるのだと。・・・・・調和し循環して行きます。
「田んぼ」
2月10日にYさんが今度永住しようとしている人を紹介したいということでNさんを連れてきました。Nさんはまだ若い女性ですが日本でも少なくなった家紋をデザインしているという人です。田んぼで説明をしていたら、あら「稲穂」が出ていると言われますのでよく見ると、3本植えの株で20本ほどに分けつした株の1本から10センチほどの「稲穂」が見えました。もう一株3本植えのものからも見つかりました。チョット早いのかな?今日現在(2/17)ですがポツポツと穂が見え始めてきました。3本植えの株の穂立ちが多く2本植えの株は見えません。どれくらいの期間で出穂するのかよく観察したことがないのでわかりませんが、私の予想では2月25日ごろから1週間くらいで出穂するのではと考えていましたが、少し早まるので
はとも思えます。
ここ数日最低気温の変動が大きく今日は18度ほどでした。頂いた種が出穂がバラバラになっていた種ですから初めから少し心配があり出穂が揃ってくれれば良いのですが。・・・・・
3月1日は「田ほめ」の行事をしたいと思っていますが稲穂の様子がどうなっているかわからないので少し心配です。
NZ.の3月1日は日本の9月1日に当たり福岡の私が生まれ育った筑後地方では季節の変わり目に当たるこの日に、たわわに実った稲穂をみて田を褒める行事をします。「田ほめ」と言って稲作農家の行事のひとつです。また、戦前までは、子供が元気で酷暑をくぐり抜けてきたお祝いの日でもあったと言います。
「仙人 うどん」開店
1月24日から27日にかけてWhangarei(ワンガレイ)とAucklandに友人のところを訪問してきました。Whangareiとその近くに6年半住んでいたので友人たちも多く、大歓迎を受け感激でした。Whangareiに2泊、Aucklandに1泊でしたが、どちらも歓迎していただき感謝です。特に、Whangareiでは、新年会を兼ねて集まろうということになったらしく、キーウイ(NZ人)とのカップル3組、日本人カップル3組の盛大な新年会となり、釣ってきたばかりの鯛、シマアジの新鮮な刺身などのほか、全く予想外の雑煮などを食べることができ感激でした。
私たちの正月は年末にStorm(あらし)が来て、家とミドルガーデンの水がストップし、その修理に31日までかかったので元旦は普通の日とまったく変わらない1日を過ごしました。もち米があればいいのですが、オーストラリア産米の普通の米しかないので餅を食べるのは諦めていました。みなさん大喜びで雑煮を食べていました。26日にオークランドの友人宅に移動し夕食の話の中で友人宅に新しいけど使ってない製麺機があるので持っいってとなり、また日本製なので変圧器もいるので一緒にもらってきました。
帰って早速うどん作りが始まりました。製麺機ですから粉から捏ねるように出来ているのですが、捏ねは手と足で捏ね、伸ばしとカットを機械でしますが、最初は機械で細くカットしたものをそのまま茹でていましたが、麺がちじれているので、考えて面倒ですが、竹を切ってきてそれにカットしたものを1本ずつさげて、そして少し手で引っ張り伸ばすとちじれが取れて綺麗になります。そして水加減も微妙に減して調整しました。
そして出来上がりを食べてみると、なんと、本物の手打ちうどんにも勝るとも劣らない素晴らしい麺ができました。それから、現在3日に2回はうどんが食卓に上がります。それに最近は天かすまで作って、野菜のかき揚げ、また、トマト、レタス、きゅうりなど、それに大根おろし入れておろしうどんも登場しています。大根は今ここになく友人宅のものです。F1種を種どりしたものですが綺麗にできています。
まさしく「仙人うどん」の誕生、開店です。
「鰹のタタキ」「カウアイ」の刺身
15日の夕刻突然車が入ってきました。ここの訪問者は概ねアポを取ってきますので誰だろうと思ったら隣のロジャー爺さんでした。手には大きなカウアイをぶら下げています。測ったら約60センチありました。目的は伊勢海老(こちらではロブスターと言わずクレイフィッシュという)をとりにボンベを持って潜ったのですが採れず魚を釣ってきたと言います。大きなカツオが1本と鯛が5.6匹(27センチ以下はリリース)釣れていました。カウアイはこちらの人はあまり食べないようです。鯵は釣り用の餌としか思っていません。カウアイはNZ独特の魚で似たものは日本にいない青魚です。他にも数匹釣ったそうですが、リリースしたそうです。この魚はヒットするとかなりファイトするようです。ウロコを取り頭を落とし内臓
を取るまでが私の仕事で3枚下ろしと刺身は千代子の仕事です。時期なのでしょうか、卵も入っていました。刺身で4分の1を食べましたが、鯵の脂ののったものより淡白で食べやすく、大満足でした。また、卵も養殖物はもちろん食べられませんが、近海魚も最近は食べない方が良いようですが、久しぶりの卵の煮付けは、昔食べた懐かしい味を思い出しました。単純に醤油と少しの砂糖(キザラ)で煮たものです。
16日にはロジャー夫妻をランチ(うどん)に招待していて、その時にまた昨日の鰹の切り身を頂きました、すこし手抜きになりましたが、ガスで炙りたたきにしたところ、そのうまいことと言ったらどう表現したら良いのかわかりません?長男の妻が鹿児島の鰹漁港で有名な枕崎市出身で、現在は冷凍技術が発達していて、零下数十度という温度で瞬間冷凍した鰹を息子嫁妻の実家から頂いたことがありますが、あの大きな鰹を瞬間冷凍するので味が落ちないそうです。半解凍程度で食べると本当に美味しいものです。スーパーの鰹のたたきとは全く味が違います。
ああ、あの味だったな、と思い出しました。
ひと月前にも大きなカウアイを2匹貰って大満足でしたが、まあ今は普通がベジタリアン食ですので魚はこれでちょうど良いな、という感じです。この1匹のカウアイは私たち夫婦だけでなく、猫のTui、ニワトリ、アヒル、そして大ウナギ(ジョディ)ファミリーで食べて、食べられない頭、骨、皮はミミズの餌や堆肥や液肥になります。捨てるものは何もありません。全てこの自然の中で循環します。
東原春雄
月日の経つのは早いというけれど、本当に早いですね。もう6ヶ月も経ちました。
今、日本列島は雪と寒さで大変な様子ですが、こちらは夏も終わりに近づき、家の周りやブッシュの中は蝉のなき声がいっぱいで、うるさいくらいです。ブッシュに入ると木の幹にセミが行列して止まっていて、ビックリして飛び立つとオシッコはかけられるやら顔にぶつかってくるやらで大変です。セミは地上に出て1週間ほどしか生きていないと聞きますが、調べてみると1ヶ月くらいは生きているそうです。でも地中には数年から十数年の間生きていますから、動物の寿命からすると長命の部類に入るそうです。今朝はまだ夜明け前の6時頃から蝉の声がだんだん高くなってきたのを千代子が聴いて、一体この家の周りだけでも何万匹いるんだろうと言います。しかし、これはどれだけいるのかとても計算できないな、ということになりました。
このセミたちは1ヶ月ほどで次々と生殖し命をつなぎ、死んで行きますが、鳥や小動物のための豊富な餌になる事でしょう。そして残ったものは地表やセミそのものについている様々な菌によって分解され土に戻りそしてその土の中で幼虫として生活し、定まった期日に地表に出てくるのでしょう。何一つをとってもこの大自然の循環を感じる今日この頃です。
「NZは今年冷夏でした」
今朝(2月15日)午前8時で12度。私は薄手の長袖のジャンパーを着ています。ここから見える下のファームは太陽の光が当たって輝いているのですが、ここは9時半ごろにならないと陽がはいりません。平野部との比較をすれば50mから100mくらい平野より高く、2度前後違うようです。此処から300mほど離れたミドルガーデンには陽が当たっており、ここより暖かいはずです。前回の通信で書いたミニバナナの木が今は順調に育っていますが、冬の寒さがすこし心配です。自分なりに車のタイヤで周りを囲ったり、黒のビニールカバーをしているので強い風が当たらなければなんとかなるのではと思っていますが。・・・・・
野菜たちの成長もまあまあまです。ごぼうも里芋も育っています。ごぼうは大根みたいになるタイプです。2回ほど試験的に掘って食べて見ましたがまだ若いせいか香りが弱い気がします。今から大きく成長しますので楽しみです。里芋は最近は葉が大きく成長し出しましたが、日本のものと比較すると少し成長が遅いようです。今日は晴天で25度を超えると思っていましたが、超えませんでした。今夏の最高は、私の記憶では28度だったと思います。それも1日だけです。今夏はこれで終わりでしょう。蝉の大合唱もそろそろ終わりに近づくのでしょうか?先日は床下からコオロギの声が聞かれました。
自分なりの勝手な長期予報をすると、今年の夏が冷夏だと冬は暖冬になる公算が強いようです。実際に日本は昨年の夏は酷暑で今年の冬は極寒で今も続いています。社会現象も同じようなもので右にブレれば次には左に強くブレます。橋下大阪市長はその典型例、今回の選挙で終焉を迎えるのではないでしょうか? 振り子のように。 それで調和が取れるのだと。・・・・・調和し循環して行きます。
「田んぼ」
2月10日にYさんが今度永住しようとしている人を紹介したいということでNさんを連れてきました。Nさんはまだ若い女性ですが日本でも少なくなった家紋をデザインしているという人です。田んぼで説明をしていたら、あら「稲穂」が出ていると言われますのでよく見ると、3本植えの株で20本ほどに分けつした株の1本から10センチほどの「稲穂」が見えました。もう一株3本植えのものからも見つかりました。チョット早いのかな?今日現在(2/17)ですがポツポツと穂が見え始めてきました。3本植えの株の穂立ちが多く2本植えの株は見えません。どれくらいの期間で出穂するのかよく観察したことがないのでわかりませんが、私の予想では2月25日ごろから1週間くらいで出穂するのではと考えていましたが、少し早まるので
はとも思えます。
ここ数日最低気温の変動が大きく今日は18度ほどでした。頂いた種が出穂がバラバラになっていた種ですから初めから少し心配があり出穂が揃ってくれれば良いのですが。・・・・・
3月1日は「田ほめ」の行事をしたいと思っていますが稲穂の様子がどうなっているかわからないので少し心配です。
NZ.の3月1日は日本の9月1日に当たり福岡の私が生まれ育った筑後地方では季節の変わり目に当たるこの日に、たわわに実った稲穂をみて田を褒める行事をします。「田ほめ」と言って稲作農家の行事のひとつです。また、戦前までは、子供が元気で酷暑をくぐり抜けてきたお祝いの日でもあったと言います。
「仙人 うどん」開店
1月24日から27日にかけてWhangarei(ワンガレイ)とAucklandに友人のところを訪問してきました。Whangareiとその近くに6年半住んでいたので友人たちも多く、大歓迎を受け感激でした。Whangareiに2泊、Aucklandに1泊でしたが、どちらも歓迎していただき感謝です。特に、Whangareiでは、新年会を兼ねて集まろうということになったらしく、キーウイ(NZ人)とのカップル3組、日本人カップル3組の盛大な新年会となり、釣ってきたばかりの鯛、シマアジの新鮮な刺身などのほか、全く予想外の雑煮などを食べることができ感激でした。
私たちの正月は年末にStorm(あらし)が来て、家とミドルガーデンの水がストップし、その修理に31日までかかったので元旦は普通の日とまったく変わらない1日を過ごしました。もち米があればいいのですが、オーストラリア産米の普通の米しかないので餅を食べるのは諦めていました。みなさん大喜びで雑煮を食べていました。26日にオークランドの友人宅に移動し夕食の話の中で友人宅に新しいけど使ってない製麺機があるので持っいってとなり、また日本製なので変圧器もいるので一緒にもらってきました。
帰って早速うどん作りが始まりました。製麺機ですから粉から捏ねるように出来ているのですが、捏ねは手と足で捏ね、伸ばしとカットを機械でしますが、最初は機械で細くカットしたものをそのまま茹でていましたが、麺がちじれているので、考えて面倒ですが、竹を切ってきてそれにカットしたものを1本ずつさげて、そして少し手で引っ張り伸ばすとちじれが取れて綺麗になります。そして水加減も微妙に減して調整しました。
そして出来上がりを食べてみると、なんと、本物の手打ちうどんにも勝るとも劣らない素晴らしい麺ができました。それから、現在3日に2回はうどんが食卓に上がります。それに最近は天かすまで作って、野菜のかき揚げ、また、トマト、レタス、きゅうりなど、それに大根おろし入れておろしうどんも登場しています。大根は今ここになく友人宅のものです。F1種を種どりしたものですが綺麗にできています。
まさしく「仙人うどん」の誕生、開店です。
「鰹のタタキ」「カウアイ」の刺身
15日の夕刻突然車が入ってきました。ここの訪問者は概ねアポを取ってきますので誰だろうと思ったら隣のロジャー爺さんでした。手には大きなカウアイをぶら下げています。測ったら約60センチありました。目的は伊勢海老(こちらではロブスターと言わずクレイフィッシュという)をとりにボンベを持って潜ったのですが採れず魚を釣ってきたと言います。大きなカツオが1本と鯛が5.6匹(27センチ以下はリリース)釣れていました。カウアイはこちらの人はあまり食べないようです。鯵は釣り用の餌としか思っていません。カウアイはNZ独特の魚で似たものは日本にいない青魚です。他にも数匹釣ったそうですが、リリースしたそうです。この魚はヒットするとかなりファイトするようです。ウロコを取り頭を落とし内臓
を取るまでが私の仕事で3枚下ろしと刺身は千代子の仕事です。時期なのでしょうか、卵も入っていました。刺身で4分の1を食べましたが、鯵の脂ののったものより淡白で食べやすく、大満足でした。また、卵も養殖物はもちろん食べられませんが、近海魚も最近は食べない方が良いようですが、久しぶりの卵の煮付けは、昔食べた懐かしい味を思い出しました。単純に醤油と少しの砂糖(キザラ)で煮たものです。
16日にはロジャー夫妻をランチ(うどん)に招待していて、その時にまた昨日の鰹の切り身を頂きました、すこし手抜きになりましたが、ガスで炙りたたきにしたところ、そのうまいことと言ったらどう表現したら良いのかわかりません?長男の妻が鹿児島の鰹漁港で有名な枕崎市出身で、現在は冷凍技術が発達していて、零下数十度という温度で瞬間冷凍した鰹を息子嫁妻の実家から頂いたことがありますが、あの大きな鰹を瞬間冷凍するので味が落ちないそうです。半解凍程度で食べると本当に美味しいものです。スーパーの鰹のたたきとは全く味が違います。
ああ、あの味だったな、と思い出しました。
ひと月前にも大きなカウアイを2匹貰って大満足でしたが、まあ今は普通がベジタリアン食ですので魚はこれでちょうど良いな、という感じです。この1匹のカウアイは私たち夫婦だけでなく、猫のTui、ニワトリ、アヒル、そして大ウナギ(ジョディ)ファミリーで食べて、食べられない頭、骨、皮はミミズの餌や堆肥や液肥になります。捨てるものは何もありません。全てこの自然の中で循環します。
東原春雄