里山の移ろい

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正月十四日の楽しみ

2019-01-14 16:44:43 | 日記

子供のころの正月14日は、楽しみがあった。

夕方、暗くなるのを待って、

各家庭を回り、餅をいただく習慣があった。

 

この辺の言葉で「餅ケンキョン!!」、

などと言いながら回った。

 標準語で「餅をいただきに来ました」、

ということである。

 

特に、厄年にあたる人の家庭では、

赤い丸餅とミカンを準備し、待っていただいたものである。

 

当時、簡単にミカンは食べることが出来なかった事もあるが、

厄年の人のいる家庭は、

子供たちが、先を競って回るものであった。

 

親たちから、既にその情報を耳にしているので、

駆け足で一斉に回るものであった。

 

厄年のいる家庭で、準備するミカンの数は、

厄年の数だけ、つまり、今年であれば、

男は24歳、41歳等年齢の数だけ準備していた。

 

時は、ミカン箱は木の箱で、5㌔ぐらいあっただろうか?

いずれにしても、

小さいミカン箱が、餅と並べて玄関に置いてあり、

一人一人頂くものであった。

 

子供たちが、手に手に袋をもち、

集落の端から端まで、急ぎ足で回り、

家に帰ると並べて、家族に報告していた。

 

このような習慣が、何を意味するか、

よくわからなかったが「厄を分ける」、

これを餅やミカン、と言う形にして表していたのであろう。

 

いずれ、どんなことであっても、

子供にとっては、赤い丸もちとミカンを食べたい一心での、

純粋な行動であったことは間違いない。