恋はもうもく

はいあがってくるしずけさをうたでみたすー

バットライフゴーズオン5

2015年12月22日 23時04分14秒 | バットライフゴーズオン
 実際のところ、高校生活だって楽しくやっていた。サッカー部のキャプテンだったし、体育祭のリレーも走った。同じ高校に兄がいて、教員として父がいた。先輩からもかわいがられていた、と思う。
 高校生の頃、feel like seventeenとlove handleの7インチを買って、最高にクールだなって、部屋で一人ずっとWOWOW言っていた。feel like seventeen歌詞がわからなかったので、メールで問い合わせた。家のアドレスから。はじめてのEmailだった。「パンクスからしたら、くそみたいなことかもしれませんが、卒業間近にして割りと学校楽しい。i have a lot of clazy friend.とは言わないが、ここに少しは友だちがいます。」という風なことを書いたように思う。とても恥ずかしい。丁寧に歌詞が送り返されてきた。ありがとうございました。プリンタはなかったので、紙に書き写して歌っていた。



 だけど、大学に行けばって、東京に行けばって思いもずっとあった。高校のとき、同じような音楽を好んで聴く友達が、自分を入れて三人いた。ひそひそとCDの貸し借りをしていた。それで、いまハイスタを聴いているみんなが大学に行ったらスナッフとレザーフェイスを聴くものだと思い込んでいた。
 兄のオープンキャンパスについて東京にきた。はじめてディスクユニオンに行った。見たことのないものがたくさんあった。感動した。wallとenvyとswipeとwise upの7インチを買った。下北沢のCD屋でFACTのデモテープと水中、それは苦しいのCDを買った。
 京都のベースに行ったとき、ここに全部あるって思ったし、ディスクユニオンに来たら見たことないものがたくさんあった。東京はそういうところなのだと思った。



 大学に行けば、東京に行けばって思っていた。ニューキーパイクスとヌンチャクとswitch styleに夢を見て、after foreverに希望を見て、千葉に来た。夢と希望は、現実とはかけ離れていた。レザーフェイスをみんなが聴いているわけではなかった。僕はお酒が飲めず、大学生のワイワイした雰囲気にまるで馴染めなかった。
 凍えるほどに寒くじっとりと蒸し暑い六畳一間で森田童子とI EXCUSEを聴いて半ば溶けていた。何度も道に迷い、千葉市の三叉路、五叉路を呪った。
 初めて一人で渋谷に行って、ネストでsoleaを観た。渋谷で道に迷った。リュックサックでキャップの青年になんとなくついていった。エレベーターで一緒になって、それがサファリングフロムアケースの伴君だった。実際テキサスイズザリーズンの方が好きだって話をした。スナッフィースマイルのライブとかキーポンスマイルとかに足繁く通った。伴君に紹介されて高森君とか石田先生とかとあった。
 しばらく溶けて、女の子に振られたりした。女の子に振られたりして、また森田童子とI EXCUSEばかり聴いていた。


We are as good as dead. When the season changes, I may wither and fade away…
 その頃はよく次兄に連れられてライブに行っていた。下北沢シェルターでFLASH LIGHT EXPERIENCEとキウイロールとロストエイジとカムバックマイドーターズを観た。二月だった。大して人のいないシェルターのフロアだった。震えた。興奮を抑えられなかった。ちょうちょうかっこよかった。それから、次兄と、それから翔太とバンドをはじめた。バンド名はswipeの歌詞の日本語訳からとっていくら僕がぎゃーと叫んでも空は高いってした。小岩で柿沼さんと会い、下北沢で西田さんと会った。小林君と会った。レザーフェイスを観にいって眼鏡が吹っ飛んだ。終演後、一緒に探して見つけてくれたのが篠沢君だった。西田さんが八王子によんでくれて、川又さんとか、ようすけさんとか土屋さんとかスクリブラーとかとあった。

 あー、それからいろんなことがあって、10年余りが過ぎて、まだやっぱり続けている。続けることに何か意義があるとかそういう事柄ではない。だけど、中塚君が言う、続けてなきゃ勝てないっていうのは本当にそうだと思う。バットライフゴーズオンだよ。
明日、新代田FEVERで企画をします。
日時: 12月23日
バットライフゴーズオン2
出演: 東京スーパースターズ , T.V not january , HelloHawk , SHIPYARDS
場所: 新代田fever

 併設されているPOPOで各バンドのジャケットなど描いているアーティスト総勢12名の展示も同時開催中です。明日まで。
 予約の上ご来場いただいた方には、特典としてジンをつけます。月刊仲野と違って、ちゃんとイラストレーターとか使って印刷会社にお願いしたやつです。
 その中に、翔太が一筆ふるっていて、思うにとてもいい文章です。なので、ぜひご予約の上ご来場いただきそのジンを手に取ってもらいたい。翔太の文を読んでほしい、と思うのです。だれがどうじゃなくって、バンドをやっていることが重要なわけでもない。僕(ら)は僕(ら)でやっている。ただそれを肯定していく。肯定していくっていうのが、僕(ら)が僕(ら)であることの唯一の方法だし、中塚君の言葉で言うなら、それを続けていくしか勝つ方法はないと思うのです。バットライフゴーズオン2
 新代田にて、ご来場お待ちしております。