恋はもうもく

はいあがってくるしずけさをうたでみたすー

0314.しずまぬ月

2016年03月15日 00時25分44秒 | 色恋沙汰α
和久川の水もぬるみ、豊富の里吹く風にも、春の息吹が、聞こえてきます。

これは小学校の時の卒業式の送辞の冒頭で、いまも覚えている。今も同じ言葉を使っているならすばらしいなあとおもうし、新しい言葉に変わっているならそれもいいなあとおもう。

通勤途中の梅は咲いて、もう花弁が舞っている。その脇の桃は今がちょうどよい塩梅で、力強く咲く。桜はまだまだ蕾で、だけど薄く緑とピンクが透けて見えて、ぷくうと音の聞こえそうなほどに膨らんでいる。梅の木の下には、小さな小さな池があって、先月までは分厚い氷に覆われていた。水面に浮かぶ梅の花弁の下、動く影があって、何かと思えばメダカであった。氷の下はどんなだったろう。春です。
3月半ば、東京は、冷たい雨が降っていて、不意にビル風に煽られて傘を強く握る。ここが底で、抜ければもう暖かさが続くのだろう。そうしたら桜が、咲いて、またすぐに舞うだろう。
明日、卒業式があって、昨年度まで長く一緒に過ごした子どもたちが社会に出て行く。彼らが出ていく先に広がるのが、必ずしも輝かしいものだとばかりは、言えない。それでもやっぱり、その先に希望があることを願っている。手を合わせて願っててもだめだけれど。社会を成熟させていかなくっちゃ(!)なのだけど。

丁度一年前、彼らと別れるときに歌った歌があって、それを少し、世に出してみようと思った。彼らのことを思って私が書いた歌が、誰かに聴かれること。それ自体にはぜんぜん意味がないことかもしれないけれど、いや、やっぱりぜんぜん意味がないこととは思っていなくって、彼らが社会と、誰かと繋がり続けていることが、彼らにとって、私たちにとって、希望そのものなのではないかと思う。私が彼を知っている、知り続けていること。彼が私を知り続けていること。私の歌を誰かが聴くこと、それを聴いて誰かが描いた絵をまた別の誰かが見ること。その奥の奥の、感じられるかどうかもわからないずっと奥に彼らがいること。

今はとてつもなく細い糸だけれど。

それで、知人の絵描きたちにその歌を聴いて絵を描いてもらいました。
お願いしたら、どれもこれもそのままジャケットにできるようなとんでもなく素晴らしい絵がたくさん上がってきたので、ぜひぜひぜひ聴いて、それでご覧ください。
参加してくれた作家は、下記の通りです!

イラスト:
箕輪麻紀子
鈴木侑馬
仲村直
牛尾友美
音楽:仲野哲史
編集:佐藤翔太

そう、上がってきた絵を即日動画にまとめてくれたのが佐藤翔太です。感謝感謝!
それではご覧ください。
「しずまぬ月」



卒業、おめでとう!

さて!商売の話です!
素晴らしい絵をたくさん描いてもらったのですが、お金がありません。
そこで、3月4月、仲野出版作品の仲野出版webshopでの売り上げを、すべて今回の作家陣への謝礼にプラスしたいと思います!
この曲は音源にはなっていませんが、これを歌っている仲野(私)は恋はもうもくという名前で弾き語りをしていて、東京スーパースターズというバンドで歌っています。いい歌を歌っているので、この機会にぜひ聴いてみてください。
それから、仲村直さんは東京スーパースターズのTシャツのデザインもしていて、そちらも若干在庫あります。
(東京スーパースターズ作品は仲野出版リリースではありません。)
イイね!って思ったら!金を!!ください!!

よろしくお願いします。

仲野出版webshop
https://nknpublishing.stores.jp/