恋はもうもく

はいあがってくるしずけさをうたでみたすー

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バットライフゴーズオン3

2015年11月22日 23時31分52秒 | バットライフゴーズオン
 兄はよくラジオを聴いていた。それは我が家があまりテレビを見ない家だったこともあると思う。ご飯を食べながらテレビだなんて子どもの頃はもってのほかだったが、それが解禁されたのはJリーグの開幕だった。1993年5月15日19時、小学校三年生だった、その日Jリーグが開幕して、その日テレビのある和室でご飯を食べた。なんならケーキでも食べて祝ったように記憶する。Jリーグは毎週水土曜日にあって、しばらくしたらテレビは居間にやってきた。兄たちの希望があったのかもしれないがあまり記憶にはない。テレビが居間にやってくると視聴時間は増えたが、ニュースの他はもっぱら生き物地球紀行とわくわく動物ランドで、他にバラエティやドラマはほとんど見ることがなかった。
 そんなこともあってか関係なくってか、兄はよくラジオを聴いていて、それはよくミュージックスクエアだった。たかちゃんとかたまちゃんとかだった。

 中学3年の頃だった。ラジオでバンプオブチキンのLAMPとナンバーガールの透明処女が同じ時期にパワープレイされていて、週に何度も流れていた。僕はバンプオブチキンをいい歌だなあって思っていて「声ようやく聴こえたやっと気づいたー」とかって、だけど兄はナンバーガールを気に入ってCDだって買ってきた。1999年。そうそう、その前年に出たのがイースタンユースの「旅路ニ季節ガ燃エ落チル」で、1998年。これもラジオで聞いて、かっこいいなって長兄と次兄が話してCDを買っていて、よくわからないながらにその延長の文脈でナンバーガールを聴いた。イースタンはともかくナンバーガールはメロディがお経みたいでよく分からない(口ずさめない)し、だから(バンプオブチキンのCDは買わないのかな)って思っていた。



 その頃、次兄の友だちが「和製米製エモ」って毛筆風に鉛筆でタイトル書きしたミックスMDをくれた。イースタンとかナンバーガールが好きならって話だったと思う。そこにはゲットアップキッズとかジミーイートワールドとか、あとたぶん大文字のEASTERNYOUTHの流れで大将とか壬生狼とか鉄槌とかも入っていてなぞなMDだったのだけれど、その中の大将が最高にかっこよくって「若さゆえ~われらに誇りを力を~」って。「生きているんだ雄飛を送る~」って。それで、これはオイパンクとかスキンズとか言うらしいって、いう話を聞いて、特に好んで聴いていたのが、中学校とか高校に入ったころ。心の銃とか名前からしてかっこいいし、月影、アルマジロバンド、ニ拾九、それからスマイルとか最高に好きで、煽るように歌うのもいいけどしみじみ歌い上げるバンドが好きだった。スマイルは数年前CDでまた買いなおして、「1993年春~僕らはいまだ風に吹かれてる~」って今聴いても最高にかっこいい。拳を握らざるを得ない。



 1999年にはイースタンユースの「雲射抜ケ声」が出て、次兄がイースタンユースの新しいのが出たよってまた買ってきて。かっこよかった。今のバンドもかっこいいバンドがいるのだなって。今活動しているバンドは新譜が出るのだっていう当たり前の事実を知り、そのときブルーハーツはもう解散したバンドだっていうのをはっきり認識した。今かっこいいバンドがいるのだなってはっきり拳握ったのがイースタンユースだった。



 ちなみに同じころ、「さー君カワムラリュウイチって知ってる?」って言われて「知らない」と答えると「わーほんまに知らんのや。」って友だちに囲まれたことを覚えている。少し、寂しかった。 

日時: 12月23日
バットライフゴーズオン2
出演: 東京スーパースターズ , T.V not january , HelloHawk , SHIPYARDS
場所: 新代田fever
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バットライフゴーズオン2

2015年11月07日 22時38分48秒 | バットライフゴーズオン
 三人兄弟の末っ子で、子ども部屋は三人同室だった。長兄が大学受験に臨むときに父の書斎に移ったので、中一だか中二までは三人部屋で過ごした。子どもの頃は特に、長兄は偉大であった。中学校に入るくらいまでは、中学校に入ってもしばらくは、近所の子どもたちは学年を越えて一緒に遊んでいて、と言ってもサッカーをするばかりなのだが、その中心にいるのが兄で、弟であることは誇りだった。兄がピアノを習っていることも、ラジオの英会話教室を聴いていることも誇らしかった。自慢だった。兄としてはさぞやりにくかったろうと思う。
 好きなバンドは?と聞かれれば「ブルーハーツは好きなバンドに入りますか?」と答えるほどにはブルーハーツを聴いた(兄が)。好きとか好きでないとかを越えて、確実に今までで一番長い時間CDプレイヤを占領したし、東京スーパースターズでもまだそれを超えないだろう。三人兄弟のCDデッキはもちろん三人の共用だった。中学生になって、兄に至っては高校生になってもその環境で、子ども部屋があるだけありがたいものではあるが、文句も言わず喧嘩もせず、仲のいい兄弟ではある。とにかく兄の多大な影響下にあった。テレビをあまり見ない家だった。イースタンユースもスピッツも大将もテニスコーツもワールズエンドガールフレンドもコッコもブルーハーブも、兄(とミュージックスクエア)が教えてくれた。
 それで、ブルーハーツだ。どれだけブルーハーツばかり聞いていたのかと今になって思う。ほとんどの歌を歌えるのではないか。中三になって、母のガットギターをじゃかじゃかとかき鳴らしはじめた。そういうことをする友だちもいなくって、一人、母のガットギターでブルハーツをじゃかじゃかと歌っていた。

 超かっこいいな。



 1985年に僕は生まれて、ブルーハーツも同じ年にはじまって、小学五年生の時には解散した。「ブルーハーツが聴こえない」って何度も何度も観たな。いや、超かっこいいな。いつ聴いても、今聴いて、超かっこいい。



 そんなこんなで自分でCDを買ったのは遅くって中学三年になってからだった。ギターウルフとマイティマイティボストンズの二枚、ジャスコの中の新星堂で買った。







 その次に買ったのがキックザカンクルーだった。確かAVIXの横のカメレオンクラブで買ったように思う。


 おお、だって俺らは現在進行形!
 さらにのぼりまたものぼり厳しさを増していくモノポリー!
 懐かしさがこみあげてくるなあ。

 「だって俺らは現在進行形」、か。
 つまり、バットライフゴーズオン、ですね。

日時: 12月23日
バットライフゴーズオン2
出演: 東京スーパースターズ , T.V not january , HelloHawk , SHIPYARDS
場所: 新代田fever
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バットライフゴーズオン

2015年11月05日 23時42分57秒 | バットライフゴーズオン
くさくさしたことを言うこともなくなっていくのだな。そういうことを思うことも少なくなるのだなって思っていた。案外、そんなことはなかった。自分の中で生活が比重を増していくほど、くさくさは、より重たるいものになっていく。
高校まではサッカーばかりやっていた。大してうまいわけでもなく、その先も全力かけてやっていくんだっていう気概もなく、だけど自分が今やるべきことはこれなのだって思いこんで、友達とだらだら遊ぶことはほとんどなく、休日になにかをした記憶があまりない。サッカーばかりしていた。
大学では、思ったより友だちができなくって愕然とした。サッカーしてなければ友だちができると思っていた。東京が悪いと思った。それから千葉市の都市計画を呪った。(五差路や三差路が多く、道に迷う度、この町に否定されているのだという気持ちになった)だけど少しは友だちもできた。ピザ屋でバイトする友だちが、夜中に廃棄のサラダを何度もくれた。ピザはほとんどなくって「野菜食えよ。」と言った。夜中に鉄鋼団地や東京タワーにも行った。労働が嫌いだった。アルバイトにほとんど納得がいかなかった。大学では一応教職をとった。ピザ屋の友だちが「教員ほどクリエイティブな仕事はないと思うよ。先生なればいいのに。」と言った。
大学を出て、先生にはならなかった。印刷会社で営業をやった。つらかった。働くということはつらいのだと思った。何がつらいと思ったのかは今思い返すと判然としない。今よりよっぽど睡眠時間も休日もあった。だけど歯ぎしりで犬歯はすり減ったし、顎は今もばきばきだ。10キロやせた。それから給料はどんどん安くなった。
転職をした。少しずつ生活はよくなったし、気持ちも安定した。くさくさしなくなっていった。たくさん遊んだ。なにか取り戻すように、家の外歩き回った。
気持ちは安定して、少しずつ家の外出歩くことも減った。(週に二度も三度もライブハウスに行ったり映画を観にいったりということはしなくなった。)好きな人ができた。結婚をした。食べる、会話する、寝る、生活が自分の中で比重と割合を増していく。くさくさばかりはしていられないが、先のことがいよいよ見定められていくなあと、これまでとは少し性格が違ってリアリティを持った焦燥を感じる。感じなくもない。日々、生活の中で生活をつきつけられる。俺を越えるものがあるのか、と。
久しぶりにウィルコとか聴いたらとても心地よく、それで、家に帰ってもっと久しぶりにJET TO BRAZILを聴こうと思った。聴いた。いいなあ、ああいいなあと思った。思っている。高校生の頃、だから13,4年前に買ったレコードだ。あの頃と同じようにスピーカーを震わせているし、あの頃とは少し違って聴こえるようにも思う。いいなあ。


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