6月は仕事が忙しかったこともあり、どうも時間が合わずあまり映画館に足を運ぶことができませんでした。
そんな中でも2本の良作に出会うことができました!
映画好きのための映画。
映画の素晴らしさに感動した9歳の少年が、映画の道に進むことを決めます。
映画館の映写技師や友達との交流が描かれた光の映画です。
監督の実体験が元になっているそうです。
◎東海林毅監督『老ナルキソス』(日本)
オールドナルキソス、と読むはず。
2017年の同タイトルの短編を長編化した作品。
監督自身がバイセクシュアルだそうで、当事者の視点からリアルに描かれているように思います。
キラキラのBLだけがLGBTQのGではない、そう感じました。
時代が追いついて来ただけで、いつの時代も性的マイノリティーは存在しました。
この作品では、時代の流れに乗って器用に生きる若者と、蔑まれて生きてきた高齢者が対比するように描かれています。
かと言って悲壮感ばかりではなく、今を楽しむ様子もコミカルに表現されていたり、主演の田村泰二郎がとにかく魅力的。
日出郎がゲイバーのママ役で出演していたのも個人的にツボでした。
年齢は関係なく、華やかな人は、いるだけでパッと雰囲気が明るくなります。
若ければ若いほどもてはやされる日本ですが、若さそのものに価値があるのではなく、若いといくらでもやり直しがきくし、選択肢がたくさんあります。
若さは最強の武器だなと思いました。
脅威の世渡り術で何でも手に入れてしまうレオですが、何かを失わずに何もかも手に入れることはできません。
数年後のレオがどうなっているか見てみたいと思いました。