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われはロボット

2004年09月17日 | 読んだ本
この短編集が1950年に作られたのが信じられない。
人間と見分けがつかないようなロボットが真空管で作られているくらい、技術的には古い時代に書かれているのに、テーマは全く古さを感じさせない。
むしろ、今こそ改めて、コンピュータはどこまで進化できるのか、人間性を模倣することはできるのか、人間性とは何かを想像してみたほうが楽しいと思う。
こうゆう時代を超える力のある作品を名作というんだろう。

ロボット三原則は昔のコロコロコミックのロボット特集で紹介してあって初めて知ったドラえもんがこの原則に従っていないからいかにダメロボットかという話だったと思う。その出典を知りたくて「鋼鉄都市」は読んだことがあったが、てっきり、その本だけのアイディアかと思っていた。こういった連作のなかで繰り返し使われて育った概念だとは知らなかった。

この前読んだ、「戦闘妖精・雪風〈改〉」でも、機械が人間を支配していく部分があって、その辺は共通なんだけど、方向は全く反対になっている。「戦闘妖精」では戦場という閉じられて目的のはっきりした世界のせいもあるが、機械が人間より優位に立っているし、人間にはどうにもならない。(だから共感できなかったんだ)でも「われはロボット」では、技術者がロボットを理解しようとするし、ロボットにも限界があることを認めてそれを人間が補完しようとするイメージがある。
技術が万能になれないのが50年前から一緒なら、きっと50年後もそのときの最新の技術で人間が苦労させられるんだろうな。その頃には本当に家庭用ロボットが子守をするような世の中になるんだろうか?それよりリモートのロボットを在宅で操作してベビーシッターする世の中の方が現実的かな。

ということでかなり気に入ったので、ランキングは高い。
われはロボット(ハヤカワ文庫 SF 1485)
アイザック・アシモフ著・小尾芙佐訳

出版社 早川書房
発売日 2004年8月上旬
価格  ¥ 760(¥ 724)
ISBN  4150114854

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2 コメント

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真空管でしたか。 (てくり)
2004-09-21 17:53:59
それはずいぶん古かったですね。

時々ありますね、真空管でできたコンピュータとか。

映画の「I, Robot」も見てみたいなと思ってます。



ロボットで子守っていうのは、多分あまりないような気がします。

そういうのって、社会的に反発が強そうでしょ。

ロボットに育てられた子どもは、情緒面で発達に遅れが見られますとかいう専門家の意見なんかが出そう。。。

やっぱり、ロボットは介護の方面かなぁ。

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反発はあるでしょうね (mipa)
2004-09-21 21:31:51
物語でもそうですけど、実際の世界でも反発は大きいでしょうね。

最近でもテレビをつけっぱなしは悪いとか言われていますけど、自分なんかもう既にテレビつけっぱなし家庭で育っちゃって、うちの子は2世代目ですからね。今更悪いって言われてもねえ...
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