図書館でExcelとかWordのコーナーを見ていたら、ちょっと毛色の変わった本があったので読んでみた。
聞いたことのありそうな作者だなと思って、ググって見るとやっぱり「サイエンスZERO」に出ている人だった。
自分が生まれた時代とちがう、現在のパソコンや電子機器漬けの生活に漠然とした不安を感じていたので、なんか回答があればなあと思って読んでみた。
「哲学」という見たことのないタイトルがついているので、現在のデジタル社会をかなり変わった目線で見てるのかと思ったが、意外と普通だった。むしろ、ディープブルーがチェスチャンピオンに勝っても、ロボットが二足歩行してもそんなにたいしたことはないんだよ、これが加速したところで「鉄腕アトム」はできっこないんだよ、とごく常識的なことを説明していた。理系向けというより、一般の人?向けに書いているのかな。
私としてはそうゆう最新技術解説は不要なので、じゃ、その技術を哲学者としてどう捉えるのかをもっと入れて欲しかった。結構この技術に人間にどのような対応をとっていくのだろうか?といった疑問形が多く、「そこをあんたはどう考えるのか聞きたいんだよ!」と思ってしまった。
でも、この本で最大の収穫があった。人間はテクノロジーに不安を感じる存在だというところだった。
新幹線ができて何十時間もかかっていた汽車の旅が数時間になったとき、そんなのは旅じゃないという批判があったそうだ。しかし、これも徒歩で数十日が当たり前だった時代の人からは汽車での数十時間は旅ではないと言われるということだ。
確かに自分もパソコンと携帯がないと不安な自分はダメなのかなあという漠然とした不安があったけど、カラーテレビと固定電話には全く不安を感じない。そういえば、自分が子供だったころもテレビが子供に悪いとか、電話は失礼だとかそうゆうようなことってあったような気がした。
自分の感じているテクノロジーへの漠然とした不安は誰もが感じるものなんだとわかって、もの凄く気持ちが軽くなった。
SF「ISBN:415011272X:title」のように人間が今よりも良く生きたい、便利にしたいと思うからにはテクノロジーはあり続ける。しかし「万物理論」みたいに行き過ぎた技術には不快感を感じる。技術への適切な感じ方への哲学があればいいんだけどね...
ということでランキングはこちらで
デジタルを哲学する―時代のテンポに翻弄される“私”
作者: 黒崎政男
出版社/メーカー: PHP研究所
発売日: 2002/09
メディア: 新書
聞いたことのありそうな作者だなと思って、ググって見るとやっぱり「サイエンスZERO」に出ている人だった。
自分が生まれた時代とちがう、現在のパソコンや電子機器漬けの生活に漠然とした不安を感じていたので、なんか回答があればなあと思って読んでみた。
「哲学」という見たことのないタイトルがついているので、現在のデジタル社会をかなり変わった目線で見てるのかと思ったが、意外と普通だった。むしろ、ディープブルーがチェスチャンピオンに勝っても、ロボットが二足歩行してもそんなにたいしたことはないんだよ、これが加速したところで「鉄腕アトム」はできっこないんだよ、とごく常識的なことを説明していた。理系向けというより、一般の人?向けに書いているのかな。
私としてはそうゆう最新技術解説は不要なので、じゃ、その技術を哲学者としてどう捉えるのかをもっと入れて欲しかった。結構この技術に人間にどのような対応をとっていくのだろうか?といった疑問形が多く、「そこをあんたはどう考えるのか聞きたいんだよ!」と思ってしまった。
でも、この本で最大の収穫があった。人間はテクノロジーに不安を感じる存在だというところだった。
新幹線ができて何十時間もかかっていた汽車の旅が数時間になったとき、そんなのは旅じゃないという批判があったそうだ。しかし、これも徒歩で数十日が当たり前だった時代の人からは汽車での数十時間は旅ではないと言われるということだ。
確かに自分もパソコンと携帯がないと不安な自分はダメなのかなあという漠然とした不安があったけど、カラーテレビと固定電話には全く不安を感じない。そういえば、自分が子供だったころもテレビが子供に悪いとか、電話は失礼だとかそうゆうようなことってあったような気がした。
自分の感じているテクノロジーへの漠然とした不安は誰もが感じるものなんだとわかって、もの凄く気持ちが軽くなった。
SF「ISBN:415011272X:title」のように人間が今よりも良く生きたい、便利にしたいと思うからにはテクノロジーはあり続ける。しかし「万物理論」みたいに行き過ぎた技術には不快感を感じる。技術への適切な感じ方への哲学があればいいんだけどね...
ということでランキングはこちらで
デジタルを哲学する―時代のテンポに翻弄される“私”
作者: 黒崎政男
出版社/メーカー: PHP研究所
発売日: 2002/09
メディア: 新書