広島カープの黒田博樹投手が今季限りで引退することが明らかになりました。広島で現役を終えるためにメジャーの巨額オファーを断って戻ってきた黒田としては、25年ぶりに優勝した今季は、これ以上ない引退の花道だったでしょうね。
今季の広島は、神ってる鈴木誠也など新戦力の活躍もありましたが、やはり広島の精神的支柱は黒田博樹であり、野手では新井貴浩のベテラン二人ですね。中でも、黒田は日米通算200勝を達成した正真正銘のスーパースターです(ちょっと地味ですけどね)。
対する日本ハムは、日の出の勢いの大谷翔平のチームとなりつつあります。そういう意味では、今回の日本シリーズは、新旧のスーパースター対決とも言えます。
その大谷については、野村克也さんが次のようなコメントをしたそうです。
「すごいね。プロ野球ばんざーい。スーパースター誕生」
まったく同感です。
野球はチームプレーです。さまざまな役割があって、いろんな特徴の選手がいなければ成り立ちません。守備や、走塁などの一芸で生き残った選手たちもいます。しかし、やはり圧倒的な存在感を放つスーパースターは何者にも代え難い存在です。
私は当然知りませんが、野球の黎明期にメジャーリーガーと対等に渡り合った沢村栄治、400勝の金田正一、神様と並び称された稲尾和久、長嶋茂雄、868本の王貞治、メジャーへの道を開いた野茂英雄、イチロー、松井秀喜といったスーパースターがいなければ、現在のようなプロ野球の隆盛はなかったでしょう。それほど、スーパースターの存在は重要なのです。
野村克也さんもそれを知ればこそ、上記のような発言になったのでしょう。野村さん自身は、陽が当るスーパースターである長嶋、王をひまわりに例えたのに対し、自身を「ひっそりを咲く月見草」と言いました。実績では負けていないという自負がありながら注目されなかったことについての自虐的な発言と理解されていますが、そればかりでもないような気がします。長嶋、王がいたからこそ、負けじとやってこれたということもあると思います。スーパースターは、ファンの目を釘付けにすると同時に、ライバルをも生み出す存在なのです。
大谷翔平は、本当に久々のスーパースターです。彼を見ているだけでも楽しいですが、彼と名勝負を演じるようなスーパースターが出てくると、もっとプロ野球が楽しくなりますね。筒香や、山田哲人なんかはそんな雰囲気がありますが、残念ながらリーグが違います。パシフィックにそんなライバルが出てくるといいですね。
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