Dark matter, Hawking radiation, black holes,

Approaching the Identity of Dark Matter

ダークマターの 直接探索について

2024-06-26 | 日記

2018年~2019年頃の資料

「ダークマターの 直接探索」: https://www.icrr.u-tokyo.ac.jp/prwps/wp-content/uploads/DM.pdf :

資料1~9ページまでが「観測的に確認されているダークマターの証拠」

10ページ目が「ダークマターと素粒子物理学の関係について」の記述

11ページ目以降は神岡で行われていたXMASS実験の報告。(注1

たXMASS実験は2010年10月から観測開始。

その後、2012年6月から改修のため一時検出器の運転を停止し、改修終了後の2013年11月から観測を再開した。

観測終了は2019年2月20日。この日にXMASS-I検出器から液体キセノンを回収。

この実験の後はイタリアのグランサッソでのXENONnT実験に参加する事になった。

 

XENONnTの前実験はXENON1T。(注2

XENON1Tの初観測は2016年11月から2017年1月にかけて行われた測定の34日。

2016年に観測を開始、2018年末に次世代検出器XENONnT検出器 の建設のために観測を終了。

ここまではXENON1TとXMASS-Iはパラレル観測。

この後でこの2つの組織は合流してXENONnTとなる。

XENONnT検出器は2020に完成・測定を開始した。

 

それでこの話のポイントは「宇宙論的には観測的に確認されているダークマターの証拠」でそれなりにダークマターの研究は実行できるし、今もそうやって研究されている。

で注目すべきは「そこに素粒子物理学がからんでくる」という所にあります。

というのも「インフレーションービッグバン宇宙論の成立」の前にSUSYやらGUTが提唱されていて、それらは「素粒子物理学が抱えていた問題を解くために考え出されたもの」なのでした。

もちろん「ダークマターとSUSYやらGUTが関係を持つ」などという事はそれらが提唱された当時は誰も考えてはいなかった事でしょう。

そもそも「宇宙観測」と「素粒子物理学」の間に緊密な関係がある、などという事は「素粒子物理をやっている当時の物理屋さん達には思いもよらない事であったはず」です。

そうしてその状況を変えたのが前のページで示した2003年の「標準宇宙論の成立」なのでした。

ここで『宇宙の組成は4%が通常の物質、23%が正体不明のダークマター、73%がダークエネルギーである。
このことからいわゆるΛ-CDMモデル(Λ-CDM:宇宙定数+冷たい暗黒物質)と呼ばれる宇宙モデルとの一致が確認された。』が確認されたのです。

他方で、

『"LSPがダークマターだ"という考えが一般的になり始めたのは、1990年代後半から2000年代初頭のころです。これは、超対称性理論がダークマターの候補として注目されるようになった時期と一致しています。』(注3

『この考え方は、超対称性理論を研究する多くのグループや個々の研究者によって提案されました。具体的な個人やグループを挙げることは難しいですが、1980年代から1990年代にかけて、超対称性理論の研究が盛んになり、ダークマターの候補として注目されるようになりました。その後、実験データや理論的な議論が進展するにつれて、この考え方がより具体化され、検証されるようになりました。』

『LSPは「最も軽い超対称性粒子(Lightest Supersymmetric Particle)」の略称です。そうしてSUSYではLSPは安定して存在する、とされている為に一般的にはダークマターの候補として注目されています。』以上、GPT3.5

そうなりますと「通常の物質では説明がつかないダークマターと言うのはLSPだろう」という事になります。

しかもこのSUSY粒子は「存在が確認できると素粒子物理学上で問題になっていた事柄の回答になっている可能性がある」と認識されました。

それらの問題は例えば次のようなものでした。(注4

『・素粒子標準模型に含まれるヒッグス場は強い紫外発散を生ずる。くりこみ理論の処方箋にしたがって発散を消すことはできるが、理論のもつパラメータを微調整することになって気持ち悪い(階層性問題)。超対称性(SUSY)があれば、もっとも強い紫外発散を打ち消してくれるので気持ち悪さが軽減される。

・ここで超対称性をもちこむと、電磁気力、強い力、弱い力の3つの結合定数が高エネルギーでぴったり一致するするところがある。これは大統一理論(GUT)につながっているはずだ。

・既知の素粒子すべてに対応する超対称性粒子があらわれ、そのうちの最も軽い粒子は他の粒子に壊れることができない(LSP)。こうして残ったものは暗黒物質にぴったり。

・階層性問題を解決するには、超対称性粒子はヒッグス粒子の質量よりそんなに重いはずはない。このくらいの質量をもつ粒子が宇宙初期に作られる量は、予想される暗黒物質の量に近い。

・超対称性模型には数多くのパラメータが含まれ、当時問題になっていたいくつかのアノマリー(標準模型と実験のずれ)を説明するのに十分だ。etc』

 

さてこの状況はつまりは「宇宙で見つかったダークマターという『正体不明の穴』にピッタリと合うパズルのピースが素粒子物理にあって、それがLSPだ」という事です。

ただしこのLSP=SUSY粒子は未だ見つかった事はなく、「単なる理論上の存在」なのですが「もしそれが予定していた場所に見つかった」ならば、「宇宙論の問題を解く」だけではなくて「素粒子物理の問題も解いてしまう」という「たいへんなもの」なのです。

そうであればこの「期待の新人の大捜索=ダークマターの直接観測に世界中の関係者が熱中する状況になっている」と言うのが現状と言えます。(注5

 

注1:XMASS実験: https://www-sk.icrr.u-tokyo.ac.jp/xmass/news/index.html :

注2:XENON実験: https://ja.wikipedia.org/wiki/XENON%E3%83%80%E3%83%BC%E3%82%AF%E3%83%9E%E3%82%BF%E3%83%BC%E7%9B%B4%E6%8E%A5%E6%8E%A2%E7%B4%A2%E5%AE%9F%E9%A8%93 :

注3:MACHO(Massive Compact Halo Object) 
!- もっとも ナイーブ な候補「暗い星」 
!- MACHOが前を通った時の背景の星の増光を見る
!- 1990年代前半には「天下取り」直前 
!- 現在では主要候補からは除外

「暗黒物質研究の現状」: http://ppwww.phys.sci.kobe-u.ac.jp/~miuchi/education/lecture/miuchi_20110419_darkmatter.pdf :の6ページ記述参照

注4: https://archive.md/UNjfB :

注5:特にアメリカはこの「期待の新人の大捜索にかじを切った」と言えます。

対してセルンは「ダークマターは横目でにらみますが、当面はヒッグスだ」となっている模様です。

 

追記:ダークマターと並んで流行っているコトバは「新しい物理」(注6

「新物理(BSM=Beyond the Standard Model)」とは「標準理論を超えた物理」という事らしい。

と言うのも「標準理論を超えた現象が見つからない=いつまでたっても標準理論の枠組みの中にいる事」への不満がある模様。

で、その標準理論と言うのが「実験結果を計算できる」のはいいのだが「その理由を説明しない理論」=「当面の寄せ集めの理論」であって「最終理論とはとても呼べない形をしている」のだそうな。(注7

そうであれば「標準理論を超えた、もっと基礎的な理論があるはず」ということで、それが物理やさん達の新理論構成のモチベーションになっている。

それでSUSYやらGUTやら超弦理論が考え出された。

しかしながらそれらの理論は「実験での検証がいまだできていない理論」なのです。

さて、とは言いながら「まだよく分かっていないヒッグス粒子をよく調べれば新物理への道が見えるのでは?」という読みがあります。

また「ニュートリノ振動」というこれは明らかに「標準理論を超えた現象が見つかっている」のですから「これをよく調べよう」というのがアメリカの戦略です。

いずれにせよ「ヒッグス粒子の探究」やら「ニュートリノ振動の探究」が「ダークマターの探究」と並んで「新物理への具体的な突破口となる可能性」があるのです。

 

注6:たとえばこんな記事があります。

「なぜ新物理があると考えられるか」: https://indico.cern.ch/event/1029546/contributions/4322819/attachments/2262661/3840927/SUSY_DM2021.pdf :

注7:「超空間」:ミチオ・カク著:

P186『・・・標準理論はこの方法で組み立てられている。つまり、互いに独立している3つの多重項を粘着テープで張り合わせているのだ。見た目は悪いが、少なくとも3つのピースは粘着テープでつながっている事になる。』

p187『標準理論は全く異なる相互作用を大ざっぱにつなぎ合わせたものである為に、全くエレガントでないという事だ。・・・』

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現代物理学の展望 記事一覧

https://archive.md/NwpDO

 

 


現代物理学の展望 記事一覧

2024-06-25 | 日記

現代物理学の展望一覧

現代物理学が追いかける2つの聖杯、あるいは「物理学の危機?」

素粒子物理学の展望

 セルン

 ・その1・素粒子物理学の展望:セルンの1

 ・その2・素粒子物理学の展望:セルンの2

 ・その3・素粒子物理学の展望:セルンの3

 日本

 ・その4・素粒子物理学の展望:日本の1

 ・その5・素粒子物理学の展望:日本の2

 ・その6・素粒子物理学の展望:日本の3

 ・その7・素粒子物理学の展望:日本の4

 ・その8・素粒子物理学の展望:日本の5

アメリカ

 ・その9・素粒子物理学の展望:アメリカの1

 ・その10・素粒子物理学の展望:アメリカの2

セルン+アメリカ+日本

 ・その11・素粒子物理学の展望:セルン+アメリカ+日本

超対称性(SUSY)、力の統一(GUT)、超弦理論とダークマターの歴史(1915~2003年)

 ・超対称性(SUSY)、力の統一(GUT)、超弦理論とダークマターの歴史(1915~2003年)

ダークマターを求めて

 ・ダークマターの 直接探索について

 

 

 

 

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現代物理学の展望 記事一覧

 


超対称性(SUSY)、力の統一(GUT)、超弦理論とダークマターの歴史(1915~2003年)

2024-06-21 | 日記

1915~1916年 一般相対論の発表 アインシュタイン
・・・そうしてすべてはここから始まったのであります。

1914年(?):ノルドシュトルム:五次元 (Five-dimensional space) 目の時空をアインシュタイン方程式に四次元をマクスウェル方程式に分割する方法は、1914年にグンナー・ノルドシュトルムによって初めて発見された。(グンナーの重力理論(英語版)参照)しかし、この理論は忘れ去られた。

1916年:カール・シュヴァルツシルトが、アインシュタイン方程式を球対称・真空の条件のもとに解き、今日ブラックホールと呼ばれる時空を表すシュヴァルツシルト解を発見した。

1917年: アインシュタイン論文『一般相対性理論についての宇宙論的考察』(S.B. Preuss. Akad. Wiss., 142-152)・・・膨張も収縮もしない、静的な宇宙を表現するための宇宙項についての考察

1918年: アインシュタイン論文『重力波について』(S.B. Preuss. Akad. Wiss., 154-167)

1919年4月:カルツア:アインシュタインに手紙を送る:カルツアの5次元理論:マックスウエルの方程式とアインシュタインの方程式がそこから出てくるもの。

1920~1950年:アインシュタイン:「統一場の理論」検討:但しこの理論はアインシュタインの努力にもかかわらず完成しなかった。

1922年:宇宙膨張を示唆するフリードマン・ロバートソンモデルが提案される。
・・・フリードマン方程式、さらにはシュヴァルツシルト解は本当に一般相対論発表後、すぐに提案されている事が良く分かります。
・・・ウィレム・ド・ジッターとアルベルト・アインシュタイン (Albert Einstein) は、1920年代にライデンで、宇宙の時空の構造について研究を共にした。
(ド・ジッター宇宙・・・密度と圧力がともにゼロで、宇宙項が正の値をとる宇宙である。)
(フリードマン・ルメートル・ロバートソン・ウォーカー計量・・・1920年代に アレクサンドル・フリードマン、ジョルジュ・ルメートル、ハワード・ロバートソン、アーサー・ウォーカーらによって独立に議論されていたものである。)

1921年~1926年:カルツァ=クライン理論:重力と電磁気力を統一するために五次元以上の時空を仮定する理論である。理論物理学者のテオドール・カルツァが1921年に提唱し、1926年にオスカル・クラインが修正した。

クラインは、五次元時空の理論に余剰次元を非常に小さなスケールに折りこむというコンパクト化の理論を組み込んだ。

1927~33年:膨張宇宙説、ジョルジュ・ルメートル、彼が1927年から1933年にかけて発表した理論は特にアルベルト・アインシュタインの一般相対性理論に基づいたものであった。

1928年:ディラック:1928年 - ポール・ディラックが相対論的量子力学により、電子の反粒子の存在を予言(ディラック自身はこの粒子を陽子と解釈しようとした)

1948年:- 朝永振一郎、リチャード・P・ファインマン、ジュリアン・シュウィンガーによる量子電磁力学の繰り込みの発表:QED

1948年にジョージ・ガモフは高温高密度の宇宙がかつて存在していたことの痕跡として宇宙マイクロ波背景放射 (CMB) が存在することを主張、その温度を5Kと推定した。<--後にビッグバン宇宙論と呼ばれる事になる。

1954年: - 楊振寧、ロバート・ミルズによりヤン・ミルズ理論が発表された[4]。

1964年:マレー・ゲルマンによりクォーク模型が提唱された[9]。
ピーター・ヒッグスによりヒッグス機構が提唱された[10]。

1964年、CMB が1964年になって発見されたことにより、ビッグバン宇宙論の対立仮説(対立理論)であった定常宇宙論の説得力が急速に衰えた。
(1964年にアメリカ合衆国のベル電話研究所(現ベル研究所)のアーノ・ペンジアスとロバート・W・ウィルソンによってアンテナの雑音を減らす研究中に偶然に発見された。)

1967年:- スティーブン・ワインバーグにより後のワインバーグ=サラム理論が発表された[11]。(1968年にアブドゥッサラームも独立に発表[12]。)

1968年:超弦理論: ベネツイアーノ、鈴木:オイラーのベータ関数に行き当たる。

1969年:KSV予想:吉川、崎田、ヴィラソロ

1970年:超弦理論:南部

1970年代、暗黒物質(ダークマター)の存在の「間接的な発見」は、1970年代にヴェラ・ルービンによる銀河の回転速度の観測から指摘された。

1973年:小林誠と益川敏英により小林・益川理論が提唱された[15]。

ガーガメル実験により、中性カレント反応(Zボゾンを介した相互作用)が発見された。

1974年:GUT(Grand Unified Theory):歴史的には、単純なリー群 SU(5)に基づく最初の真の GUT は、1974 年にHoward GeorgiとSheldon Glashowによって提案されました。[3] Georgi-Glashow モデルには、半単純なリー代数Pati-Salam モデルが先行しました。

同じく 1974 年にAbdus SalamとJogesh Patiによって作成されました [4] 。ゲージ相互作用を統一するというアイデアの先駆者です。

1975年:ホーキングの原論文は「Particle Creation by Black Holes」Received April 12, 1975:Commun. math. Phys. 43, 199--220 (1975):BHは最終的にホーキング放射で蒸発する、とした。

1977年:ピエール・ファイエ:SUSY:素粒子物理学では、標準モデルの最初の現実的な超対称バージョンが 1977 年にピエール・ファイエによって提案され、最小超対称標準モデル(略して MSSM)として知られています。とりわけ、階​​層問題を解決することが提案されました。

1980年頃:標準模型(Standard Model)は、1960年代から1970年代にかけて発展し、1970年代後半から1980年代初頭にかけてその基本的な構造が確立されました。

1981年、インフレーション宇宙論、この理論は、1981年に佐藤勝彦、次いでアラン・グースによって提唱された。
この膨張宇宙の時間発展は正の宇宙定数を持つド・ジッター宇宙と同様のものである。
そしてインフレーションによって、1970年代に指摘されていたビッグバン宇宙論のいくつかの問題点が解決される。

1984年:超弦理論:グリーン、シュワーツ:超弦理論が量子重力を記述するただ一つの矛盾のない理論である事の証明

超弦理論のブーム到来

1985年:超弦理論:エドワード・ウィッテン登場:コホモロジー理論による弦の場の理論発表

1989年頃:「局所場から超ひも理論へ - (現代物理思想の一潮流)」

http://repository.tokaigakuen-u.ac.jp/dspace/bitstream/11334/1237/1/KJ00000119040.pdf

6ページにアインシュタインに始まった「統一場の理論」構築の流れが「超弦理論」に至るまでの流れとしてその当時の認識として図示されている。

そうして2024年時点でもこの認識に変わりは無いように見える。


1991年 COBE報告 (COBE:1989年打ち上げ)<--リンク
CMBは、100,000分の1のレベルで、固有の「異方性」を初めて持つことがわかりました。
宇宙マイクロ波背景(CMB)スペクトルは、2.725 +/- 0.002 Kの温度を持つほぼ完全な黒体のスペクトルです。
この観測結果は、ビッグバン理論の予測と非常によく一致。<--ビッグバン理論の最終検証。

1998年:DAMA: DAMAは 1998年に季節変動を捉えることでダークマターを検出したという報告をして以降,検出器の改良を経て観測を継続,これまでに通算20 年分の季節変動を観測している.但しそれ以外の直接観測での追試では観測されていない。

1998年、宇宙の加速膨張の発見。<--リンク
2つのチーム(パールムッター、シュミット+リース)がほぼ同時にそれらの研究結果を発表。
2001年、SN1997ffというもっと遠方のIa型超新星爆発がハッブル宇宙望遠鏡により偶然観測されており、2001年にそのデータの再解析が行われました。
両者の傾向を同時に説明するためにはΩM=0.35、ΩΛ=0.65の理論曲線が良く合うことが示されている。(ΩM=物質+ダークマター、ΩΛ=ダークエネルギー)
A.G.Riess et al, Astrophys.J. 560 (2001) 49-71.<--理論曲線は宇宙の曲率はゼロとして計算したものと推定される。

2000年 BOOMERamG<--リンク (http://archive.fo/G6ykd)
CMBのはじめてシャープな分布図が得られた。(COBEの観測により得られた分布図は、まだピンぼけ画像のようなものに過ぎなかった。)
そして、今回ブーメラン・プロジェクトにより得られたマイクロ波宇宙背景放射のゆらぎの分布は、宇宙が「平坦な宇宙」であると仮定した場合予想される分布と非常によく一致していた。

2003年:標準宇宙論: WMAP報告・・・CMBの詳細解析<--リンク (WMAP打ち上げは2001年)
宇宙の組成は4%が通常の物質、23%が正体不明のダークマター、73%がダークエネルギーである。
このことからいわゆるΛ-CDMモデル(Λ-CDM:宇宙定数+冷たい暗黒物質)と呼ばれる宇宙モデルとの一致が確認された。

宇宙の組成やインフレーションを含めた標準宇宙論が確立したのは最近で、WMAP衛星の観測結果のでた 2003 年である。
『第4講 宇宙の幾何学』より引用<--リンク


ちなみにダークエネルギーというコトバはマイケル・ターナーが1998年に初めて使ったとされる。

宇宙の再加速膨張が観測されるまでは宇宙定数Λ(ラムダ)は主に宇宙年齢と球状星団の年齢との不整合を調整する目的で検討されていた。(注1
それが加速膨張の発見でダークエネルギー、宇宙の膨張を加速させる反重力源として扱われる様になった。
・・・・・
こうやってまとめてみますと、本当に直近の100年で爆発的に宇宙論が発展してきた事が良く分かります。

2003年と言うのが「標準宇宙論の完成の年」であり、それ以降「宇宙論」と「素粒子物理学」が本格的にお互いに関連性をもって発展していく事になりました。

さてそうであればこれ以降、本格的にダークマターの正体探しが始まったと見る事ができます。

 

追記:『"LSPがダークマターだ"という考えが一般的になり始めたのは、1990年代後半から2000年代初頭のころです。これは、超対称性理論がダークマターの候補として注目されるようになった時期と一致しています。』

『この考え方は、超対称性理論を研究する多くのグループや個々の研究者によって提案されました。具体的な個人やグループを挙げることは難しいですが、1980年代から1990年代にかけて、超対称性理論の研究が盛んになり、ダークマターの候補として注目されるようになりました。その後、実験データや理論的な議論が進展するにつれて、この考え方がより具体化され、検証されるようになりました。』

『LSPは「最も軽い超対称性粒子(Lightest Supersymmetric Particle)」の略称です。超対称性理論では、通常、電弱相互作用を媒介するヒッグスボソンやゲージ粒子のスーパーパートナー、または色相互作用を媒介するクォークやグルーオンのスーパーパートナーなど、標準模型の粒子のスーパーコンパニオンが存在すると考えられています。これらのスーパーコンパニオンの中で、最も軽いものがLSPと呼ばれ、一般的にはダークマターの候補として注目されています。』以上、GPT3.5

注1
『1990年以前に考えられていた宇宙定数の存在理由は基本的には年齢問題である。
球状星団の年齢から推定された宇宙の年齢の下限値は、150 億年~180 億年とされ、単純な Einstein -de Sitterモデルの予言である67h^-1 億年とは、当時のハッブル定数hの不定性(0.5 <h< 1.0)を考慮しても相容れない。
宇宙定数の導入によってこれを救おうとするわけである。
・・・・・
衛星による宇宙マイクロ波背景輻射および超新星モニターにより、本当に宇宙定数が存在するのか、またその値がいくつであるのかについては、遅くとも 10 年以内にはほぼ結論が確立するであろう。』
「宇宙定数」須藤 靖 2002年 P53 <--リンク

という予想通りに2003年に標準宇宙論が確立したのであります。

つまりは「我々の宇宙におけるバリオン、ダークマター、ダークエネルギーについての存在比率が確定した」のです。

『宇宙におけるバリオン、ダークマター、ダークエネルギーの存在比率は、現代宇宙論の観測結果に基づいて次のように示されます。

バリオン、ダークマター、ダークエネルギーの存在比率
・バリオン(通常の物質): 約 5%
・ダークマター: 約 27%
・ダークエネルギー: 約 68%
これらの値は、宇宙マイクロ波背景放射(CMB)の観測結果や、銀河の運動、遠方の超新星の観測データなどに基づいて決定されています。

詳細な説明
・バリオン(通常の物質)
バリオン: 宇宙を構成する通常の物質で、原子や分子、星、惑星、そして生命体などを構成する物質です。
存在比率: 全宇宙のエネルギー密度の約5%を占めます。

・ダークマター
ダークマター: 直接観測することはできませんが、その重力効果を通じて存在が確認されています。銀河の回転曲線や銀河団の運動、重力レンズ効果などを通じてその存在が示されています。
存在比率: 全宇宙のエネルギー密度の約27%を占めます。

・ダークエネルギー
ダークエネルギー: 宇宙の加速膨張を引き起こしているとされるエネルギーです。その本質はまだよくわかっていませんが、宇宙の膨張速度の測定からその存在が示唆されています。
存在比率: 全宇宙のエネルギー密度の約68%を占めます。

観測方法
これらの比率は、以下の観測データに基づいて決定されています:

宇宙マイクロ波背景放射(CMB): ビッグバンからの残光で、宇宙の初期条件とエネルギー密度の情報を含んでいます。特に、WMAPやPlanck衛星による観測が重要です。・・・』by チャットGPTo

追記:ヒッグス粒子(ヒッグスボソン)の発見は、2012年7月4日。

「2012年7月のヒッグス粒子(ヒッグスボソン)の発見」をもって現在までの物理学上の主なイベントの終了と見なすことができます。

それ以降、今日に至るまでに言及すべき重要な進展は見当たりません。

『ヒッグス粒子(ヒッグスボソン)の発見は、2012年7月4日に発表されました。この発見は、CERN(欧州原子核研究機構)の大型ハドロン衝突型加速器(LHC)を使用したATLAS実験とCMS実験の両方で確認されました。

詳細
・発表日: 2012年7月4日
・場所: CERN(欧州原子核研究機構)
・実験: ATLAS実験およびCMS実験
・加速器: 大型ハドロン衝突型加速器(LHC)

この発見は、素粒子物理学における標準模型の重要な要素であるヒッグス機構を実証するものであり、物理学の大きな進展とされています。この発見により、2013年にはピーター・ヒッグスとフランソワ・アングレールがノーベル物理学賞を受賞しました。』by チャットGPTo

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現代物理学の展望 記事一覧

https://archive.md/gwYBk

 


その11・素粒子物理学の展望:セルン+アメリカ+日本

2024-06-16 | 日記

・セルン

・今後の10年間、LHCとその高輝度アップグレードを含むLHCは、高エネルギーの最前線を探るための世界の主要なツールとしての地位を維持します。

・ヒッグス粒子の特異な性質から、"ヒッグスファクトリー"として動作する新しい電子-陽電子衝突器の設置(注2)には、科学的に説得力のある論文があります。そのような衝突器は、非常にクリーンな環境で豊富なヒッグス粒子を生成し、ヒッグス粒子と他の粒子との多様な相互作用を詳細にマッピングすることで、劇的な進歩をもたらすでしょう。

・LHCのエネルギースケールよりも1桁高い感度を持つ将来のハドロン衝突器を構築することです。これには、関連する技術的および環境的課題に対処します。

欧州の戦略

・ヒッグス粒子を発見したセルンの続きとして、いまだよく分かっていないヒッグス粒子の秘密を探る事、そうしてそこから新しい物理を見つける事が一つ。

・もう一つはWIMPをHI-LHCで見つける事。それは同時にダークマターの正体の解明とSUSYの証明にもつながる、という「おおきな目標」。

 

・アメリカ

『最近のCERNのハイ・ルミノシティ・大型ハドロン衝突型加速器(HL-LHC)や、ディープ・アンダーグラウンド・ニュートリノ実験(DUNE)、ベラ・C・ルービン天文台(ルービン)注1)への投資』

それらを含んだ形で集中的に研究する主要プロジェクト

『1、CMB-S4:宇宙の最も初期の瞬間を振り返るCMB-S4
2、DUNE:長基線ニュートリノ振動実験の決定版として、強化された2.1 MWビームの早期実装による再構想されたDUNEの第二フェーズ。
3、ヒッグス粒子の秘密を明らかにするため、国際的なパートナーと協力して実現するオフショアヒッグスファクトリー。(海外ヒッグスファクトリー)
4、ニュートリノの霧(注2)に到達する究極の第3世代(G3)ダークマター直接検出実験
5、IceCube-Gen2:DUNEに補完的であり、ダークマターの間接検出のためのビームを使用しないニュートリノの特性研究のためのIceCube-Gen2。』

アメリカの戦略

・宇宙の初期の観測による解明、およびダークマターの直接観測および間接的な観測による正体の解明をめざす。

・もう一つはいまだ不明な点が多いニュートリノの特性の解明とそこからの新物理への展開。「ニュートリノ科学の国際実験」: https://www.dunescience.org/ :

 

・日本

ILC:(International Linear Collider、国際リニアコライダー):ヒッグスファクトリーとして機能する。日本が主導的に動いているものの、建設予定地は未定。

『・ヒッグス粒子の性質の詳細な解明: ヒッグス粒子の質量や結合強度などの性質を精密に測定し、標準模型の理解を深めます。
・新物理の探索: 標準模型の補完や新しい物理の発見を目指し、暗黒物質や超対称性などの未解明の現象を探索します。』by GPT3.5

「国際リニアコライダーの技術開発を推進 「ITNインフォメーション会議」に28研究機関が参加」: https://archive.md/lNOlI :

「250 GeV ILC の物理の意義」: https://www.scj.go.jp/ja/member/iinkai/ILC/pdf/siryo2401-4.pdf :

継続投資分

・Belle II実験:KEKB加速器を使用して、Belle II実験が行われています。この実験は、Bファクトリーと呼ばれる高輝度電子・陽電子コライダーを使用して、B中間子やD中間子の振る舞い、CP対称性の破れ、およびレアな崩壊過程を研究することを目的としています。

これにはKEKB加速器の高輝度化が含まれる。

・T2K:(T2K実験、Tokai to Kamioka実験)は、日本の加速器施設であるJ-PARC(Japan Proton Accelerator Research Complex)で行われているニュートリノ振動実験の一つです。T2K実験は短基線実験であり、J-PARCからニュートリノビームを生成し、地下の大規模な水チェレンコフ検出器であるカミオカンデまでニュートリノの振動を観測することを目的としています。

他方でアメリカのDUNEは長基線実験で相補的な観測を行う。

・ミュオン異常磁気モーメント+EDM測定実験

日本の戦略

・欧州およびアメリカで行われるビッグプロジェクトへの参加。

・ILCの実現と日本への誘致

・ニュートリノについてはT2K、CP対称性の破れについてはBelle IIで成果を出す。

・WIMP/新物理についてはミュオン異常磁気モーメント測定で一定の成果をめざす。

但し日本には「コミュニティー全員が合意している戦略」という概念がないように見えます。

あるいは「コミュニティー全員が合意できる戦略を作る」という発想がなく、ただ単にそれぞれの研究者が自分の好みによって研究方向を決めて予算を文科省に申請する、というやり方をしている様です。

そうしてまた文科省も「それを是」としていて、但し文科省は「短期的に目覚ましい結果が期待できそうな研究」、あるいは「有名な実績のある研究者の研究」に予算をつけている様に見えます。

そうしてその結果といえば「長期的な視野に立った野心的な、ブレークスルーをもたらすような可能性のある研究」には予算がつかない、という事になります。

そうであれば「日本のスタンスはセルンやアメリカに比べて近視眼的である」と言えます。

 

注1:ベラ・C・ルービン天文台:ベラ・C・ルービン『ベラ・ルービン(Vera Rubin)は、アメリカの天文学者であり、ダークマターの存在を初めて示したことで知られています。彼女は、1970年代に行った銀河の回転曲線の観測によって、銀河の回転速度が予想よりも速いことを発見しました。これは、通常の物質だけでは説明できない追加の重力源が存在することを示唆し、それが後にダークマターとして認識されることにつながりました。

ルービンの研究は、天文学や宇宙物理学におけるダークマターの理解を深め、宇宙の構造形成や進化に関する理論を発展させる上で重要な貢献をしました。彼女の業績は、その後の天文学や宇宙物理学の研究に大きな影響を与えました。』by GPT3.5

天文台にその名前を付ける程にアメリカはダークマター探究に本気になっている模様。

注2:ニュートリノの霧:大気ニュートリノの事らしい

大気ニュートリノ:『大気ニュートリノとは、地球の大気中で発生し、地球を横断するニュートリノのことを指します。これらのニュートリノは、太陽や宇宙空間からの宇宙線が大気中の原子核と衝突することによって生成されます。

大気ニュートリノは、主に以下の2つのプロセスによって生成されます。

太陽ニュートリノ生成: 太陽からの太陽ニュートリノが地球の大気に到達します。これらのニュートリノは、太陽の核融合反応で生成され、太陽の中心から地球に向かって放出されます。
宇宙線生成: 宇宙空間からの高エネルギー宇宙線が大気中の原子核と衝突することによって、ニュートリノが生成されます。このプロセスでは、宇宙線が原子核と衝突し、π中間子が生成されます。そして、これらのπ中間子が崩壊してニュートリノが生成されます。
大気ニュートリノは、その起源やエネルギーに関する情報を提供する重要な研究対象です。地球を横断するため、地中性子や荷電粒子が大気中を通過する際に受ける影響や相互作用を研究するための重要な手段として利用されています。』by GPT3.5

『大気ニュートリノは、ダークマターの直接検出実験において背景として邪魔になる可能性がありますが、その影響は実験の特性や設計によって異なります。

背景としての影響: ダークマターの直接検出実験では、非常に低いエネルギーのニュートリノが感知される可能性があります。大気ニュートリノは、宇宙線の相互作用によって生成されるため、その存在は実験の背景として考慮する必要があります。
背景の除去: 大気ニュートリノの影響を排除するために、直接検出実験ではさまざまな手法が使用されます。これには、実験装置の深い地下配置、シールドやバックグラウンドの抑制、さらには特定のエネルギー範囲や角度範囲での解析などが含まれます。
ダークマターの探索: 実験は、ダークマターからの信号を検出するために背景の最小化を試みます。これには、大気ニュートリノや他の背景源の除去や抑制が含まれます。さらに、特定のダークマターのシグナルを探索するための解析手法の開発も重要です。
総じて、大気ニュートリノはダークマターの直接検出実験における背景としての影響を持ちますが、実験の特性や設計によってその影響を最小限に抑えることが可能です。そのため、実験装置の設計やデータ解析の方法を適切に調整することで、大気ニュートリノの影響を十分に管理し、ダークマターの検出を試みることができます。』by GPT3.5

要するに「ダークマターの直接観測の感度を上げていく」と「通常は観測できない大気ニュートリノまで観測してしまう」=「それほどの感度を持ったダークマター観測器を『究極の第3世代(G3)』と呼ぶ」模様。

なんとなれば「それ以上感度を上げても大気ニュートリノを観測するだけ」になってしまうので「究極の=最後の」と呼ばれる事になります。

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現代物理学の展望 記事一覧

https://archive.md/dC24F

 


その10・素粒子物理学の展望:アメリカの2

2024-06-11 | 日記

アメリカの前々回のP5(May 2014)のメッセージは

『・ヒッグス粒子を新しい発見のツールとして活用する
・ニュートリノ質量に関連する物理学を追求する
・ダークマターの新しい物理学を特定する
・宇宙加速:ダークエネルギーとインフレーションを理解する
・未知を探求する:新しい粒子、相互作用、および物理的原則』

で設備投資は

『・計画された高ルミノシティアップグレードにより新しい時代に入るLHCの巨大な物理学の可能性を最大限に活用します。

・アメリカは、短基線および長基線のニュートリノ振動実験の最適なセットを備えた世界をリードするニュートリノプログラムを主催し、その長期的な焦点はここでは長基線ニュートリノ施設(LBNF)と呼ばれる再構築された取り組みです。フェルミラボのプロトン改善計画-II(PIP-II)プロジェクトは、必要なニュートリノ物理学の能力を提供します。

・Mu2e実験:Mu2e(ミュー・ツー・イー)は、米国のフェルミ国立加速器研究所(Fermilab)で行われている素粒子物理学の実験プロジェクトです。Mu2e実験の目的は、ミュオンが直接電子に変換される現象(ミュオン-電子変換)を探すことです。もしミュオンが直接電子に変換される現象が観測された場合、それは標準模型を超える新しい物理学の存在を示唆する可能性があります。』

 

そうして今回のP5(2023 年 12 月)では

『・量子の領域を解読する
   ニュートリノの謎を解明する
   ヒッグス粒子の秘密を明らかにする

・物理学の新しいパラダイムを探求する
   新しい粒子の直接的な証拠を探す
   新しい現象の量子的痕跡を追求する

・隠された宇宙を照らす
   ダークマターの性質を特定する
   宇宙進化の原動力を理解する』

設備投資は

従来からの継続分として

『最近のCERNのハイ・ルミノシティ・大型ハドロン衝突型加速器(HL-LHC)や、ディープ・アンダーグラウンド・ニュートリノ実験(DUNE)、ベラ・C・ルービン天文台(ルービン)への投資』

それらを含んだ形で集中的に研究する主要プロジェクト

『1、宇宙の最も初期の瞬間を振り返るCMB-S4
2、長基線ニュートリノ振動実験の決定版として、強化された2.1 MWビームの早期実装による再構想されたDUNEの第二フェーズ。
3、ヒッグス粒子の秘密を明らかにするため、国際的なパートナーと協力して実現するオフショアヒッグスファクトリー。(海外ヒッグスファクトリー)
4、ニュートリノの霧に到達する究極の第3世代(G3)ダークマター直接検出実験。
5、DUNEに補完的であり、ダークマターの間接検出のためのビームを使用しないニュートリノの特性研究のためのIceCube-Gen2。』

 

アメリカの戦略は「加速器建設がメイン」と言う状況から「加速器については海外の計画に協力する」というスタンスに変わってきています。(注1

そうしてその代わりに「宇宙そのものを観測する事」に重心を移してきています。

これはセルンが高エネルギー加速器の分野でリーダーシップを取っている事に対して「宇宙観測ではアメリカがリーダーシップを取る」という意思表明でもあります。

そうしてこの宇宙観測と言う中には「究極の第3世代(G3)ダークマター直接検出実験設備をアメリカに作る」という意思表明が含まれています。

それに加えてもう一つのアメリカの軸は「ニュートリノの謎を解明する事」に向けられています。

ちなみに「ヒッグス粒子の秘密を明らかにする事」については「国際協力をメインに進める」がアメリカの戦略の様です。

 

注1:とは言いながら『理論的、計算的、技術的な資源の開発を支援し、分野の20年ビジョンに不可欠な努力を推進します。これは、技術的に困難でありながら、10 TeVのパートン重心(pCM)コライダー(注5)への現実的な道を示す革命的な加速器設計を生み出す可能性のある積極的なR&Dプログラムを含みます。

特に、ミューオンコライダーオプションは、フェルミ研究所の強みと能力を活用し、米国で主要なコライダー施設を主催する私たちの願望を支援します。』と言うように「次の世代の特徴的な加速器計画は持っている」のです。

そうしてまたアメリカは「ミューオンの研究が新しい物理を見つける上で重要である」という認識を持っている模様です。

これはこれまでアメリカが主導的に行ってきた「BNL~フェルミ研でのミュオン異常磁気モーメント測定」という「歴史的な研究経緯を重要視」していて、「その継続を考えているもの」と推測できます。

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