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 Dark matter, Hawking radiation, black holes,

Approaching the Identity of Dark Matter

ミュオン異常磁気モーメント測定

2025-06-14 | 日記

「宇宙を支配する未知の「第5の力」の謎が最新研究で解明か」:2025/2/16(日)

: https://archive.md/JJJTc :

: https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/3150426697db4a55061a6c75c18cacd1b7268aa6 :

『・・・新たな手法「格子QCD」では、コンピュータシミュレーション内で格子点で満たされた空間を用意します。
この空間は現実の空間のように連続的で滑らかなものではなく、この空間に存在する物体は格子点上にしか存在できない設定です。

この空間内で強い力を媒介する仮想的な粒子を格子点上に出現させ、それらの振舞い方を調べます。
この空間は格子点で構成された離散的な空間であるため、格子点上に存在する粒子同士の振る舞いは現実のものとは当然異なります。

しかし格子点の間隔を無限に小さくしていくと、連続的な実際の空間と近似させることができ、強い力を媒介する仮想粒子の正確な振る舞いを理論的に計算できるのです。
この手法では、格子点を小さくするほど膨大な計算が求められるため、これまでは格子QCDが本領を発揮できずにいました。

しかし近年はコンピュータの性能の向上により、格子点の間隔を非常に小さくしてほぼ現実に近い近似値を得られるようになっています。
ここには実験結果から得られた統計的な推定は一切含まれておらず、強い力によるgの値への理論予想値を純粋に理論のみから得られるのです。


▽格子QCDによる最新の革新的な成果

2024年7月に成果が公表された最新の研究によって、「ミューオンg-2実験」において問題とされていた理論予想値と実験結果との齟齬が解消されるかもしれないと話題になっています。

最新の研究においては、強い力の影響を格子QCDを用いて純粋に理論計算し、ミューオンのg-2の新たな理論予想値を得ました。

その新たな理論予想値は、実験結果から導かれた強い力の影響力の推定値を利用することで得た従来のg-2の理論予想値とは、明確にズレが生じています。

しかし一方で新たな理論予想値ではなんと、これまでの実験で直接得られたg-2の予想値とのズレが解消されています。

このように格子QCDにより、第5の力を含む未知の物理を考慮せずともミューオンg-2実験の重大な齟齬の問題を解消でき、標準理論と実験の正しさが裏付けられた可能性があるのです。・・・』

格子QCDによる最新の成果

https://arxiv.org/html/2407.10913v1

https://bigthink.com/starts-with-a-bang/calculation-solves-muon-g-2-puzzle/

https://www.researchgate.net/figure/Lattice-QCD-discretization-illustration-Quark-fields-lie-on-the-grid-points-and-gluon_fig1_346904487

 

↑↑↑ さて真実はどこにありますのやら。

J-Parcの実験結果が待たれますね。

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「g-2理論研究の最前線 ― 第7回ミューオンg-2理論計算イニシアチブ研究会を開催」2024年10月11日

: https://archive.md/xoLQ8 :

: https://www2.kek.jp/ipns/ja/news/6630/ :

『9月9日~13日にミューオンの異常磁気能率(g-2)の理論に関する研究会がKEKつくばキャンパスにて開催されました。・・・

格子QCD(量子色力学)計算による新しい結果の報告や、KEKにある電子陽電子衝突型加速器SuperKEKBで行われているBelle II実験を含む国内外の6か所の加速器施設で行われているハドロン真空偏極測定の最新結果が報告されました。

これらの最新の結果は、ホワイトペーパーとして論文にまとめ、2025年初頭に発表する予定です。

ミューオンg-2の測定については、フェルミ国立加速器研究所 (FNAL)で行われた実験の最終結果の発表に向けた準備状況の報告があり、日本からは茨城県東海村の大強度陽子加速器施設J-PARCで準備が進んでいる世界初のミューオン加速器を用いる新しい実験の状況が報告されました。・・・

 

質問)g-2理論研究における、理論予測値の現在の状況を教えてください

Aida氏)現状はまだ混乱しており、e+e–からπ+π–への断面積の実験的測定は互いに一致していません。このことが標準理論の予測をとても難しくしています。

標準理論の予測誤差の4分の3以上は、ハドロン真空偏極の誤差から来ています。実験サイドではより良い理解に向けて取り組んでいるので、少し時間はかかりますが今後はより多くの情報によってこの問題が解決されると楽観的に考えています。

また、格子QCDを使った方法もあります。私は格子QCDの理論家でもあるので、自分で言うのもなんですが、この方法は非常に進歩しており、次に出すホワイトペーパーでは、格子QCDに基づいた完全なハドロン真空偏極の予測ができるのではないかと期待しています。

この予測値は実験結果に近いように見えますが、すべての情報が揃うまでは様子を見なければなりません。FNALでの実験結果が発表される前、2025年初頭にはホワイトペーパーの準備が整うと考えています。・・・』

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【ワシントン共同】:米フェルミ国立加速器研究所のチームは3日、素粒子の一種「ミュー粒子」の磁力を測定した結果、理論で予測される値と一致したと発表した。これまでの中間分析結果では値が一致せず、未知の素粒子の存在が指摘されていたが、今回の最終結果で、その兆候は確認できなかった。

 実験の名称は「ミューオンg―2実験」。ミュー粒子は電子と似た素粒子で、質量は電子の約200倍ある。2018年に始まった実験の中間結果では、素粒子の振る舞いを説明する「標準理論」に基づいて計算したミュー粒子の磁力の値と、実験の計測値に食い違いがあり、未知の素粒子が影響を与えた結果ではないかと注目を集めた。

https://archive.md/Xfc9r

6/4(水) 8:32配信<--早いのはいいが記事内容が不正確。

フェルミ研は『これまでの中間分析結果では値が一致せず、未知の素粒子の存在が指摘されていたが、今回の最終結果で、その兆候は確認できなかった。』<--『今回の最終結果で、その兆候は確認できなかった。』こんなことは言っていない

そこに比べて日経はさすがに裏を取っている。↓↓↓

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2025年6月4日 13:06:https://archive.md/t4huk

米フェルミ国立加速器研究所は3日、物質やエネルギーの最小単位である素粒子の一種「ミューオン」に関する実験の最終成果をまとめた。ミューオンの性質に関して正確な数値を求めて、物理学の標準理論の研究に大きく貢献する成果だ。ただ、未知の素粒子の存在や標準理論見直しの必要性については引き続き検証する必要があるという。

1970年代半ばに完成した標準理論は、現代物理学の金字塔と言われてきた。標準理論によれば、素粒子は17種類ある。それらを使えば自然界で起こる現象や宇宙の成り立ちなどを説明できるとしてきた。

 

素粒子を使った実験によって、標準理論からはずれた結果が得られれば、その理由を説明するために様々な未知の粒子の存在が予測され、新粒子の発見につながる可能性がある。

フェルミ研は素粒子の1つであるミューオンの性質を調べる「ミューオンg-2実験」の成果を報告した。ミューオンは電子の約200倍重い粒子で、電子と似た性質を持っている。フェルミ研では2018年からミューオンの磁気の大きさを調べている。直径約14メートルのリング型の装置でミューオンを光の速度近くまで加速し、測定する。

今回の最終報告では18年から23年までの測定結果を解析した。実験に参加した研究者は「ミューオンの磁場の強さに関してかなり正確な数値が決定したことで、今後の様々な理論計算のベンチマークとして使われるだろう」としている。

一方で、今回の数値自体が標準理論から外れた結果とは必ずしも言えない。当初実験データと比較する対象とした数値は、20年に標準理論をもとに計算されたもので、明らかに実験数値とずれがあった。ただその後のスーパーコンピューターなどを活用した計算を考慮していくと、今回の実験データに近い数値が出ている。

高エネルギー加速器研究機構(KEK)の三部勉教授は「真の理論値を探る研究は今も続いている。今回の実験だけでは未知の素粒子があるかという結論を出せない」と話す。

KEKでは28年から、別の方法でミューオンの磁気の大きさを測定する実験を始める。ミューオンの塊を作ると光速に近い速度で飛んでいるが、この塊を一旦冷ましてから再度加速することで、より収束した塊にできる。フェルミ研の実験よりも高い精度で測定できる。

三部教授は「複数の方法で同じ成果が得られれば、より確かなものとして認められる」と話す。数十年にわたって物理学の根幹を支えてきた理論を大きく変える可能性のある成果だけに、慎重な検討が必要になる。

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チャットGPTによれば

Q:「ただし、2024年12月に発表された新たな格子QCD計算では、HVPの寄与が再評価され、理論値が実験値に近づき、差分の有意性が約1σに減少する可能性が示唆されています。 
phys.org」<--この内容についてはどのような議論が展開されているのか?

 

A:2024年12月にJohannes Gutenberg大学のWittig教授らが発表した格子QCDによるハドロニック真空偏極(HVP)の新しい計算結果は、ミュオンの異常磁気モーメント(g-2)の実験値と一致し、従来のデータ駆動型手法との間に約3.9σの差異があることを示しています 。この結果は、標準模型に新たな物理が必要ない可能性を示唆していますが、コミュニティ内での完全な合意には至っていません。

コミュニティ内の議論と見解
この新しい格子QCD計算結果に対して、物理学コミュニティでは活発な議論が展開されています。特に、格子QCD計算と従来のデータ駆動型手法(e⁺e⁻ → ハドロン断面積データに基づく手法)との間でHVPの評価に関する見解の相違が存在します。

BMWコラボレーションの最新の格子QCD計算は、実験値と一致し、従来のデータ駆動型手法とは約4σの差異があることを示しています 。一方で、他の格子QCDグループも独自の計算を進めており、これらの結果が一致するかどうかが注目されています。

また、CERN Courierの報道によれば、Muon g-2 Theory Initiativeは2025年初頭に新たな理論予測を含むホワイトペーパーの発行を計画しており、Belle実験やALEPH実験のタウ崩壊データの取り込みも検討されています 。これにより、HVPの寄与に関する理論的予測の精度向上と、異なる手法間の整合性の確認が期待されています。
cerncourier.com

今後の展望
現在、格子QCD計算とデータ駆動型手法の間でHVPの評価に関する見解の相違が存在します。BMWコラボレーションの最新の格子QCD計算は、実験値と一致し、従来のデータ駆動型手法とは約4σの差異があることを示しています 。一方で、他の格子QCDグループも独自の計算を進めており、これらの結果が一致するかどうかが注目されています。

Muon g-2 Theory Initiativeは、これらの最新の理論的および実験的成果を反映したホワイトペーパーの更新を2025年中に予定しており、コミュニティ内での合意形成が期待されています 。これにより、ミュオンg-2の標準模型予測と実験値の一致についての理解が深まることが期待されます。

総じて、HVPの寄与に関する実験的確認は進行中であり、今後の実験結果や理論的研究の進展により、ミュオンg-2の標準模型予測と実験値の一致についての理解が深まることが期待されます。

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「相対論・ダークマターの事など 記事一覧」

 


I’m currently in the process of moving my blog.

2025-05-30 | 日記

I’m currently in the process of moving my blog.

Unfortunately, I've learned that goo blog will be shutting down around November.
It’s really quite inconvenient, but there’s nothing I can do on my end.

When your landlord decides to close down the apartment building, all you can do is pack up and move...

So, I’ve decided to relocate to Ameba Blog.

The move is still underway, but the content has already been transferred. You can access all my past posts there just like before.

Here’s the new address:https://ameblo.jp/samurai-san1/entrylist.html

It’s just the blog that’s changing—not the spirit—so I hope you’ll continue to visit and support me as always.

Also, I plan to keep posting on goo blog until the very last moment, so you’ll still be able to access it until the landlord officially shuts it down.

And one last thing—sadly, I won’t be able to serve you any “hikkosi soba,” so I hope you’ll forgive me for that.


ブログを引っ越し中です。/

2025-04-29 | 日記

残念なことにgoo blogが11月ごろサービス終了になる、との事。

いや本当に困ったものだとは思うのだが、こちらとしてはなんとも致し方ない。

大家がアパートをたたむというならば引っ越すしかないだろう・・・。

 

というわけで ameba blog に移住する事にしました。

引っ越し中ですが、すでに荷物はとどいていますので、そちらでも今までのgoo blogと同じように記事にアクセスできます。

引っ越し先のアドレスーー>https://ameblo.jp/samurai-san1/entrylist.html

アパート、ではなくてブログは変わりますが、今まで同様に御贔屓にしていただきますように。

 

それからgoo blogにはぎりぎりまで住み続ける所存でありますので、大家がアパートをたたむまではこちらでもアクセス可能です。

おっとそれから、残念な事には引っ越しそばは召し上がっていただく訳にはまいりませんのであしからず。

  


量子もつれが相対論を脅かす

2025-04-06 | 日記

量子もつれが相対論を脅かす: https://archive.md/sYXXe :

『私たちが経験から知っているように,この宇宙で私たちが直接に影響を及ぼすことのできる物体は直接触れているものだけだ。しかし量子力学によると,「量子もつれ」という性質がもたらす遠隔作用が存在し,2つの粒子が何の媒介もなしに同期して振る舞う。この非局所効果は単に直観に反しているだけではない。アインシュタインの特殊相対性理論に深刻な問題を投げかけ,物理学の根底を揺るがす。

 

 量子もつれとなる特性はいろいろある。例えば,それぞれの自転の向きがはっきり決まっていないにもかかわらず,反対向きに自転していることは確実な2個の粒子がありうる。量子もつれは,粒子がどこに存在するかによらず,粒子が何であるかによらず,互いにどんな力を及ぼし合っているかによらずに,2つの粒子を関連づける。原理的には,銀河の両サイドに遠く離れた電子と中性子が量子もつれになっている例も考えられる。

 

 一方で,量子もつれは「非局所性」という非常に気味悪く徹底的に直観に反する現象を引き起こす。対象に触れず,そこまでつながったどんな実体の連鎖にも触れることなく,物理的影響が及ぶ可能性が生じるのだ。

 

 非局所性の最大の問題は,その圧倒的な奇妙さを別とすると,特殊相対性理論に重大な脅威をもたらすという点だ。ここ数年で,この昔からの問題がついに物理学の真剣な議論の対象となった。議論の行方によって,物理学の基盤は最終的には崩れるか,歪められるか,再創造されるか,確固たるものになるか,あるいは腐敗のタネがまかれることになるだろう。

 

 アインシュタインは量子力学にかなり多くの疑問を感じていた。「神はサイコロ遊びをしない」という彼の言葉とともによく知られている量子力学の“気まぐれさ”に対する懸念は,その一例にすぎない。彼が公式に明瞭に異議を唱え,わざわざ論文まで書いた唯一の反論は,量子もつれの奇妙さに関するものだった。

 

 3人の著者,アインシュタインとその共同研究者であるポドルスキー(Boris Podolsky),ローゼン(Nathan Rosen)の名をとって「EPR論文」といわれるものがそれ。「物理的実在の量子力学的記述は完全と考えられるか?」と題された1935年のこの論文で,彼らは自分たちが提起した問いに,確固たる論考をもって「ノー」と答えた。

 

 これに対して物理学者ボーア(Niels Bohr)が反論したことはよく知られている。その後,非局所性に関する議論は長らく物理学研究の表舞台にのぼらなかったが,アイルランド人物理学者ベル(John S. Bell)による1960年代の理論研究や,フランスの実験物理学者アスペ(Alain Aspect)らによる1980年代以降の実験などによって,物理世界の非局所性が確証された。

 

 特殊相対論は局所性を少なくとも前提にしている。量子力学に現れる非局所性は「絶対的な同時性」を要求するようで,特殊相対論にまさしく不気味な脅威をもたらす。特殊相対論が世に出てちょうど100年余りたったいま,その状況は突如として疑問だらけとなった。これは量子力学に対するアインシュタインの長く忘れられていた未完成議論を物理学者と哲学者がついに完遂したことから生じた。皮肉ではあるが,アインシュタインの天才ぶりを示すもうひとつの証拠だ。

著者
David Z. Albert / Rivka Galchen

どちらもコロンビア大学で教鞭を執り,1人は物理学がどのように世界の物語を語るかを,もう1人はどのように物語を書くかを教えている。アルバートは哲学のフレデリック・E・ウッドブリッジ記念教授で,著書に「Quantum Mechanics and Experience」「Time and Chance」がある。ガルチェンは教養学部著述コースの非常勤助教。彼女の科学たっぷりの小論と随筆はこれまでにNew Yorker誌やNew York Times紙,Believer誌に掲載されている。昨年5月,初の小説「Atmospheric Disturbances」がFarrar, Straus, and Girouxから出版された。

原題名
A Quantum Threat to Special Relativity(SCIENTIFIC AMERICAN March 2009)』

 

 


ESAのユークリッド宇宙望遠鏡

2025-03-26 | 日記

地球から2番目に近い球状星団「NGC 6397」をESAのユークリッド宇宙望遠鏡が撮影

: https://archive.md/KMfnc :

『・・・ESAによると、NGC 6397はこれまでにも「ハッブル宇宙望遠鏡(Hubble Space Telescope:HST)」で明るい中心部分が詳細に観測されたことがあるものの、暗い低質量星が分布している中心から離れた領域全体を観測しようとすると、ハッブル宇宙望遠鏡の狭い視野では長い時間がかかります。一方、Euclid宇宙望遠鏡は視野が広く、冒頭の画像は1時間の観測で取得することができたといいます。

Euclid(ユークリッド)宇宙望遠鏡で撮影された球状星団「NGC 6397」の一部を拡大した画像
2023年7月に打ち上げられたEuclid宇宙望遠鏡は、暗黒エネルギー(ダークエネルギー)や暗黒物質(ダークマター)の謎に迫ることを目的に開発されました。数十億個の銀河の画像化を目指すEuclidの観測データをもとに、暗黒物質が形成したと考えられている宇宙の大規模構造に沿って分布する銀河の立体地図を作成することで、宇宙の膨張を加速させていると考えられている暗黒エネルギーについての理解も深まると期待されています。

冒頭の画像はEuclidミッションにおける初のフルカラー画像の一つとして、ESAから2023年11月7日付で公開されました。過去に起きた銀河との相互作用によって生じた可能性がある球状星団の潮汐尾(潮汐腕、tidal tail)をEuclid宇宙望遠鏡で捜索し、天の川銀河を周回する球状星団の動きを正確に計算することで、天の川銀河における暗黒物質の分布を調べることができると期待されています。

■脚注
※…地球に最も近い球状星団はさそり座(蠍座)の「M4(Messier 4)」とされていて、アメリカ航空宇宙局(NASA)によれば地球からの距離は約5500光年です。また、Baumgardt & Vasiliev (2021)はM4までの距離を約1.851キロパーセク(約6037光年)、NGC 6397までの距離を約2.521キロパーセク(約8223光年)と報告しています。』

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: https://archive.md/Uiw9i :たった3回の観測で2600万の銀河を検出 ESAユークリッド宇宙望遠鏡の観測データ公開:

『冒頭の画像は2023年7月に打ち上げられたESAの「Euclid(ユークリッド)宇宙望遠鏡」で取得した観測データを使って作成されたのですが、実は元の画像を70倍に拡大したものになります。

次に掲載するのが元の画像で、「Euclid Deep Field South(ユークリッド・ディープ・フィールド・サウス)」と呼ばれています。Euclid Deep Field Southは28.1平方度(満月の見かけの面積の約140倍)という広い面積をカバーしていますが、ESAによればEuclid宇宙望遠鏡はたった1回の観測でデータを取得し、1100万個以上の銀河を検出したといいます。

ESAのEuclid(ユークリッド)宇宙望遠鏡が観測した「りゅう座」の「Euclid Deep Field North」
Euclid宇宙望遠鏡は「りゅう座(竜座)」と「ろ座(炉座)」でも同様の観測を行っており、データはそれぞれ「Euclid Deep Field North(ユークリッド・ディープ・フィールド・ノース)」および「Euclid Deep Field Fornax(ユークリッド・ディープ・フィールド・フォルナックス)」と呼ばれています。

Euclid Deep Field Northでは1000万個以上、Euclid Deep Field Fornaxでは450万個の銀河が検出されました。Euclid Deep Field Southも合わせれば、全部で2600万個の銀河がわずか3回の観測で検出されたことになります。

ESAのEuclid(ユークリッド)宇宙望遠鏡が観測した「ろ座」の「Euclid Deep Field Fornax」
2025年3月19日にESAが公開した3つのEuclid Deep Fieldは合計63.1平方度(満月の見かけの面積の約315倍)におよびますが、6年間にわたるEuclid宇宙望遠鏡のミッションでは全天の3分の1、実に1万4000平方度(同・7万倍)の範囲を観測し、15億個以上の銀河が捉えられる予定です。今回の観測データ公開時点では目標の約14%に相当する約2000平方度の観測が行われたといいます。

ミッションの主な目的は、暗黒エネルギー(ダークエネルギー)や暗黒物質(ダークマター)の謎に迫るために、宇宙の正確な3Dマップを作成すること。研究者はEuclid宇宙望遠鏡の観測データをもとに、暗黒エネルギーおよび暗黒物質の性質と“宇宙の大規模構造”の形成における役割、宇宙の膨張は時間の経過とともにどのように変化してきたのか、といった謎の解明に挑むことになります。・・・』

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https://es.wikipedia.org/wiki/Euclid

https://www.esa.int/Science_Exploration/Space_Science/Euclid_overview

 

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ダークマター・ホーキングさんが考えたこと 一覧