スローモーションで見える風景。

仕事の合間、ボケーっと窓から外を眺める。
（画像は全く無関係。）
実際には、窓の内側でエアコンの音しか聞こえないのだけれど、向かいのジャガイモ畑（いや、枝豆畑かもしれない・・・）の葉が、スローモーションではためく静かな音が聞こえるような、そんな午後がある。
今までの、焼け付くような午後の日差しではなく、少しだけ秋が近づいている。
気温はまだまだ残暑厳しいのに、そう感じる景色を見て、少しだけホッとする。

数年前の秋、旅行で安曇野に行った。
ペンションに着いた昼下がり、窓の網戸越しに見た風景がそうだった。
アンバーがかった色合いの、無数のトンボとジャガイモ畑（しつこいが、枝豆畑だったかもしれない・・・）、そして音の無い静かな風、映画のワンシーンのようだったことを鮮明に思い出す。
そのあと、疲労で寝込んでしまったのだけれど・・・。
旅行ってそんなもの。
そのとき、一生懸命になって道祖神めぐりなどをしたのに、その記憶よりも鮮やかなスローモーションな風景。
それが宝物なのかもしれない・・・そう思わせる夏の午後。