書籍名 キテレツ大百科
著者名 藤子不二雄
まず始めに、田中道明先生が執筆された、新キテレツ大百科とは別物の書評だと御考え下さい。あえて著者名は、藤子不二雄とさせていただきました。 個人的には、その方が納得する度合いが高いからです。私が今回、行いたい書評は1984年に発売されていた藤子不二雄ランドで掲載された本家の「キテレツ大百科」です。
現在では80年代後半から90年代半ばを代表するアニメとしても有名です。 藤子不二雄ランドで掲載された後にアニメ化され、やや不思議な感じがしました。 理由は、幾つか存在します。 1970年代に終わったマンガがアニメ化される事に対して消費者として慣れていませんでした。 マンガ雑誌に掲載され人気があるからアニメ化されるという事に対して慣れていたからです。 無論、私はこのマンガが1970年代に始まり終了していたことを1980年代に理解していました。
後、「このマンガは面白いな。」と感じ、後に本当にアニメ化された事です。
物を造り出し、それから発展する話しが(いわゆる)基本形で面白いなぁと思い読み進めていましたが、何かこう突然最終回を迎えたような気がしました。本家の原作の最終話では母親の手違いで大百科がゴミに出されてかろうじて残っていた大百科を用いて探すが結局、焼却されていました。 しかし、大百科が灰になってしまったがそれを機にキテレツは「今度は自分が発明品を考えていく番」と逆転の発想を瞬時に選択した事については感動し納得しました。 しかし、この何かが事態が急変するということも、大人になると体験することだと思います。 考えを切り替えるということについて私は学びました。
人によって物事の価値観が違いますし、物事全てに理解が無いような人がおられますが、結局、皆さんは何かに依存しています。そして、人によっては何らかの問題を解決出来ないでいます。 ある意味において現在のベンチャー企業がこういった姿勢だと思います。 出来ない事を出来るようにする為に研究・開発を進めるといった感じです。 無論、サイエンスには正負が存在します。 活用することも悪用することも可能です。 子供向けのマンガであれば、活用している事例だけを紹介しても悪くは無いと思います。 又、創造することを奨励している点も軽視出来ません。
私が、キテレツ大百科を読んで考える事は、良い意味でサイエンスを活用するとこうなりますよということを、藤子不二雄先生は、キテレツ大百科というマンガを通じて子供向けに暖かい心で教えて下さいました。
何かに対して、「さようなら」という選択をしても、新しい何かを得る機会が用意されているし、もしくは、造り出しなさいと伝えられているようにも感じられます。
「何かを造り出すという事が大事です。」といった事を教えられたマンガでしたね。
だから、世間の支持を得られたと思います。 それは、日本企業が良い提案の商品を国際市場で販売し利益を計上していることに合い通じるものがあります。